ホウセンカの育て方!はじける種がとれるまで・毎年花を楽しむコツ | 植物図鑑

学名impatiens balsam
和名鳳仙花(ほうせんか)
別名爪紅(つまくれない)
英名balsam
科・属名ツリフネソウ科ツリフネソウ属(インパチェンス属)
原産地インド~東南アジア
花言葉わたしにふれないで、短期、活発、せっかち、じれったさ、解決を急ぐ、心を開く、繊細

ホウセンカの概要

出典:写真AC

基本情報

園芸部類 草花
形態 一年草
樹高・草丈 30~60cm
花の色 赤、紫、黄、白、クリーム色など
耐寒性 弱い
耐暑性 強い
栽培難易度 ★☆☆☆☆

特徴

ホウセンカは蒸し暑い夏に元気よく咲く、ツリフネソウ科の一年草です。基本の花は一重咲き、そのほかに八重咲きやカメリア咲など、園芸用に数多く品種が改良されています。種がはじけることが特徴的で、根、茎、葉、花のつくりがわかりやすく教材として用いられることも多い草花です。

名前の由来

ホウセンカ(鳳仙花)という名前は漢字の中国名をそのまま音読みにしたものです。花の姿が鳳凰(ほうおう)が羽ばたいている形に似ているところが由来とされています。

ホウセンカの代表品種・種類

①カメリア咲き

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カメリア咲のホウセンカは、花の形がツバキ(カメリア)に似た品種です。株元から複数の太い茎が立ち上がり、つらなるように一重や八重の花が咲きます。フリルのような先姿で、ガーデナーからの人気も高い品種です。

②一重咲き

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一重咲きの赤いホウセンカは、教科書や参考書にも登場する基本的な品種です。株元からは1本の太い茎を出してたくさん花を咲かせます。

ホウセンカの育て方①時期

出典:写真AC

植え付けから開花までの時期

植え付け時期 4~6月中旬
種まきの時期 4~6月中旬
花が咲く時期/開花時期 6~8月

栽培スケジュールカレンダー

時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
種まき
植え付け
肥料
開花時期

栽培適期は?

ホウセンカの発芽温度は約20℃です。

  • 暖地:4月初~6月中旬
  • 温暖地:4月中旬~6月中旬
  • 寒冷地:5月
発芽温度や地域などを目安に、種まきの時期を決めましょう。

ホウセンカの育て方②栽培環境

出典:写真画像

栽培方法

鉢植え・露地

ホウセンカは、地植えでも鉢植えでも栽培ができます。地植えにするときは連作障害が出ないように、前年にホウセンカを植えた場所をさけましょう。同じ場所に植えるときは、土を掘り起こし、しっかりとした土作りが必要です。植木鉢に植えるならば、5~6号鉢以上が適しています。

育てる場所

置き場所・日当たり

ホウセンカは太陽の光を好みます。水はけ、風通し、日当たりのよい場所で育てましょう。ある程度は日陰で育てられますが、花つきが悪くなることがあります。

用土

ホウセンカを地植えにするときは、水はけがよくなるように庭の土に腐葉土と緩効性化成肥料を混ぜておきましょう。鉢植えにするときは、市販の草花用培養土を使うと簡単です。自分で配合するならば、赤玉土7:腐葉土3に緩効性化成肥料をまぜておきます。

ホウセンカの育て方③管理のポイント

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水やり

ホウセンカの水やりは、暑い時間をさけて朝夕の涼しい時間帯に行いましょう。暑い時間に水を与えると根が傷む原因になります。

地植え

地植えにしたホウセンカは、通常降雨だけで育ちます。猛暑の中、あまりにも晴天が続いたときには、ホウセンカの状態を確認して水を与えましょう。

鉢植え

鉢植えにしたホウセンカは、土の表面が乾いたら水やりをします。水切れが長く続くと成長が止まるので注意が必要です。土が乾いたら、鉢の底から流れるくらいたっぷりと水を与えます。根腐れの原因となるので、鉢の底に受け皿を使う場合は、水をためないように気をつけましょう。

肥料

地植えのホウセンカは用土に緩効性肥料を混ぜたあと、肥料の必要はありません。鉢植えのホウセンカは、開花する前の6月初旬に緩効性化成肥料を置き肥します。置き肥をするかわりに、市販の液体肥料を使うことも可能です。

害虫対策

センチュウ

ホウセンカの生育が大きな原因もなく止まったら、センチュウを疑いましょう。センチュウはホウセンカの根に寄生して養分を吸い取る害虫です。センチュウに寄生されたホウセンカを掘り起こすと、根にコブのように太い部分があります。

予防法

センチュウは土の中で繁殖するので、駆除が難しい害虫です。予防するために、センチュウが苦手とするマリーゴールドを一緒に植えておきましょう。また、同じ植物を毎年同じ場所に植えるとセンチュウが繁殖しやすいので、気をつけます。

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病気対策

うどん粉病

ホウセンカの病気には梅雨の時期に発生しやすい、うどん粉病があります。葉や茎が白い粉をまぶしたような状態になっときは、うどん粉病を疑いましょう。

予防法

うどん粉病はカビの一種です。予防は適度な温度と日当たり、風通しのよい所で育てることです。あらかじめ殺菌剤を散布すると効果的です。

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花後の管理

ホウセンカは花が終わると楕円形の実がなり種がとれます。花後も引き続きそのまま育てましょう。

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ホウセンカの育て方④詳しい栽培方法

出典:写真AC

種まき

花だんや植木鉢に直まき

ホウセンカは花だんや植木鉢に直接種まきができます。種を20cm間隔で2、3粒ずつまいて土をそっとかぶせます。まいた後は、種が流れてしまわないように注意して水やりをしましょう。5~10日で芽が出ます。

ポットにまく

ホウセンカの種をポットにまいて管理する方法です。ポリポットに2、3粒のホウセンカの種をまき、水を与えましょう。本葉が数枚になったところで間引きをして1つの苗として育てます。本葉が4~5枚の苗になったころにポットから出して植え付けましょう。

植え替え

ホウセンカを植え替えるときは根に注意しましょう。ホウセンカは土の中で根をまっすぐ下へ伸ばしていきます。植え替え先もしっかりと土を掘るなど準備が必要です。根を傷つけてしまうと枯れることがあります。

剪定

剪定の必要はありません。あまりにも密集して風通しが悪いときには葉を少し落としましょう。

増やし方

増やし方①種をとる

ホウセンカは、はじけ飛ぶという特徴を持った種ができます。

  • 花後にできる楕円形の実にお茶パックなどをかぶせてはじけるまで待つ
  • 袋をかぶせてから、はじける前の実を指で優しくつまんではじけさせる
などの方法で種をとり乾燥させて次の春まで保管しておきましょう。

増やし方②挿し木

ホウセンカは6~7月ごろに挿し木で増やせます。

  1. 消毒済のハサミで枝の先端を10cm程度切る
  2. 下の葉をとる
  3. 水に30分程度つけておく
  4. バーメキュライトを入れた育苗ポットに枝をさす
日なたで水の管理をしっかりすると1カ月程度で根が出ます。