はじめに
うどん粉病はガーデニングや家庭菜園を楽しむ方にとって、注意したい厄介な病気の1つです。育てている植物がうどん粉病にかかってしまったときには、どのような対処をしたらよいのでしょうか?予防法もあわせて紹介します。
ボタニ子
うどん粉病とは?
うどん粉病の対処法や予防法を紹介する前に、まずはどのような病気なのかを理解しておきましょう。ほとんどの植物が発症するといわれている、うどん粉病の原因や症状などを見ていきます。
うどん粉病の原因
うどん粉病の原因は、土や落ち葉の中にある糸状菌と呼ばれるカビです。目に見えないほどの小さいカビが、風に舞い上げられて植物につき、やがて増殖して病気になります。糸状菌の生育条件は比較的高温で乾燥していることです。そのため空梅雨や、雨が少なく日照時間の長い乾燥した冷夏、昼夜の温度差が大きい秋などに発生しやすくなります。
うどん粉病の症状
うどん粉病は、最初に白くぼんやりとした病斑が、葉のところどころにでてきます。やがて白い粉をまぶしたように病斑が大きくなり、最後は葉の全体が白い粉をまぶしたようにカビに覆われてしまうのです。こうなると植物は光合成ができなくなり、葉が枯れてしまいます。ひどい場合には植物全体に広がるだけでなく、周囲の植物にまで移ってしまうのです。
うどん粉病の主な被害部位
うどん粉病は、通常は主に葉に発生します。ただし植物によっては花弁やつぼみ、果実にも感染し、開花が阻害されたり、生育不良、果実の味の低下や奇形などが発生したりする原因となるのです。
うどん粉病の特徴
うどん粉病と一口にいっても、原因になる糸状菌は12の系統に分類されています。そして、それぞれの糸状菌によって、寄生する植物が異なるという特徴があるのです。さらに生きた作物や雑草で繁殖するという特徴もあります。水やりのときなどに植物全体をチェックしましょう。
症状がでても回復する?
うどん粉病は、一度発症して重症化すると回復することはまずなく、症状のでた葉は処分するしかありません。雑草から移ることもあるため、水やりなどの手入れのついでに、周囲にも目を光らせましょう。
人体には無害
うどん粉病が発生してしまった畑や花壇に入ったときに、舞い上がった粉を吸い込んでしまって、人体に影響はないかと心配になったことはありませんか?うどん粉病の原因である糸状菌は植物に寄生する菌のため、吸い込んでしまっても人体に影響はないといわれています。万が一口に入っても、安心してください。
うどん粉病の作物は食べられる?
うどん粉病にかかっている農作物は、病気に対抗するための毒素を内部で生成している可能性があります。そうして生成された毒素が人体に影響がないとはいえません。いくらここまで育てた作物がもったいないといっても、食べることはやめましょう。
大切にしていた花がうどん粉病でダメになったことが何度も…!どうしたらうどんこ病に泣かされないですむかしら。