キンレンカの育て方!2回咲かせるための剪定や日常管理のコツを解説 | 植物図鑑

学名Tropaeolum majus
和名キンレンカ(金蓮花)、ノウゼンハレン(凌霄葉蓮)
別名ペルークレソン
英名Nasturtium
科・属名ノウゼンハレン科・ノウゼンハレン属
原産地ペルー、コロンビア
花言葉勝利、愛国心

キンレンカの概要

Photo bymonikasmigielska

基本情報

園芸部類 草花、ハーブ
形態 一年草
樹高・草丈 20cm~300cm
花の色 赤、黄、オレンジ、複色
耐寒性 弱い
耐暑性 弱い
特性・用途 つる性、香りがある、開花期が長い
栽培難易度 ★★☆☆☆

特徴

キンレンカは初夏から秋にかけて黄色、オレンジ、赤と暖色系の花を咲かせます。花の形は一重と八重で、草丈は低いものから高いものまであり、品種が豊富です。近年は健康食材のハーブとして利用されています。また、コンパニオンプランツとしても優秀です。独特の香りでコナジラミやアブラムシが付くのを防ぎます。

南米が原産地

キンレンカの原産地は南米のペルーとコロンビアで、日本に渡来したのは江戸時代です。約80種類あり、園芸種として栽培されているキンレンカの多くは「ヒメキンレンカ」との交雑品種です。ヒメキンレンカは、つるが短めになるように品種改良されています。

エディブルフラワー

キンレンカの花、葉、果実、種子は、ハーブとして利用されます。味は辛くクレソンに似ているため、サラダや肉料理の付け合せにぴったりです。美容に効果的なビタミンCやミネラルが豊富に含まれています。

キンレンカの代表品種・種類

①ホワリーバード・シリーズ (Tropaeolum majus Whirlybird)

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ホワリーバード・シリーズの特徴は花弁にフリルがあり、距(きょ)がないところです。花色はクリーム色、黄色、オレンジ色、赤があります。班が入っているものもあるなど、バリエーションが豊富です。

②ジュエル・シリーズ(Tropaeolum majus Jewel)

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ジュエルシリーズの特徴は、距があるところです。花弁は一重と八重があり、花色も豊富です。アタリヤ・ジュエルのように、秋まきの品種もあります。

キンレンカの育て方①時期

Photo byIngeGG

植え付けから開花までの時期

植え付け時期 3月~5月
植え替え時期 3月~5月
種まきの時期 3月下旬~4月中旬、9月
剪定の時期 7月中旬~下旬
花が咲く時期/開花時期 4月~7月、9月~11月

栽培スケジュールカレンダー

時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
植え付け
植え替え
肥料
剪定
開花時期
休眠期

栽培適期は?

春まきは、種をまいてから2ヶ月ほどで開花します。一方、秋まきは冬を越し育苗期間が長い分、株が丈夫に育つため、春には開花します。秋まきの場合、霜や寒風で凍らず5℃以上の環境であれば屋外でも育ちますが、室内で育てた方が無難です。庭植えは、春まきがよいでしょう。

キンレンカの育て方②栽培環境

Photo byuroburos

栽培方法

キンレンカの根は、地中深くまっすぐに伸びます。太い根が傷つくと根付かなくなるため、植え付けるときは根を傷つけないように注意しましょう。

鉢植え

苗が入っていた鉢よりも、一回り多きサイズの鉢を用意します。鉢底にネットを張り鉢底石を敷いたら、肥料を混ぜた用土を入れ苗を植え付けましょう。

庭植え

庭植えは土を耕したら、苗を植え付けをします。キンレンカは横に広がりながら成長するため、複数の苗を植え付ける場合は20cm~30cmの間隔を空けましょう。

育てる場所

キンレンカは、日当たりと風通しのよい場所を好みます。暑さに弱いので、夏場は半日陰に移動するか遮光ネットなどを使って直射日光が当たらないように工夫しましょう。また、キンレンカは一年草のため晩秋で寿命がつき枯れますが、秋まきで育てた苗は冬越しします。寒さに弱いため、室内の日当たりのよい場所で管理しましょう。

用土

キンレンカは、水はけのよい土を好みます。市販の培養土は、ハーブ用か草花用を用意しましょう。配合するなら、赤玉土(小粒)5:ピートモス3:軽石2を混ぜ合わせます。

キンレンカの育て方③管理のポイント

Photo bypasja1000

水やり

鉢植えのキンレンカには、土の表面が乾いたら水やりをします。庭植えは根付いたら降雨で十分なため、水やリは不要です。キンレンカは過湿が苦手なため、水を与え過ぎると徒長して花つきが悪くなり、根腐れを起こすので注意しましょう。

肥料

植え付け時に、元肥として緩効性肥料を土に混ぜておきます。鉢植えは追肥として6月~7月と9月~10月に、2週間に1回液体肥料を施しましょう。ただしキンレンカは肥料を与え過ぎると、花つきが悪くなるため注意が必要です。庭植えは、追肥をしなくても育ちます。

害虫対策

キンレンカは、「ハダニ」「ハモグリバエ」「ナメクジ」に気をつけましょう。ハダニがたくさん発生したら、薬剤を散布し駆除します。ハダニは、湿気が苦手なため葉と株のまわりに霧吹きで水を吹きかけ予防しましょう。ハモグリバエは葉内に幼虫やさなぎがいるので、見つけたら指でつぶすか、葉ごと除去します。ナメクジは見つけ次第、捕殺しましょう。

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病気対策

キンレンカは、初夏の高温多湿時期に発生する「立枯れ病」に注意が必要です。通気性が悪いと病気にかかります。予防として、こまめに剪定し、風通しをよくしましょう。

花後の管理

花後は花がら摘みをします。病気や害虫を引き寄せる原因となるため、枯れた花は花首から切り落としましょう。

キンレンカの育て方④詳しい栽培方法

Photo byAKuptsova

種まき

キンレンカは15℃~20℃で発芽するため、3月中旬~4月が種まきの適期です。硬い種は、一晩水に浸けておくと発芽しやすくなります。育てて収穫した種は、薄皮がついているので剥がしましょう。

  1. 土を育苗ポットに入れ、種を1粒まく
  2. 1cmほど薄く土をかぶせる
  3. 土が乾かないよう水やりをし、日陰で管理する
  4. 1週間ほどで発芽し、本葉が2枚~3枚になったら植え替える
寒冷地は5月~6月に直まきしましょう。

苗の選び方

苗は、葉の色がいきいきとしたものを選びます。徒長していないか、虫がついていないかも確認しましょう。

育苗

キンレンカが発芽したら、よく日光に当てます。乾燥を好むため水やりは控え、土の表面が乾いたら与えましょう。直まきは、本葉が2枚~3枚になったら、間引いて1本にします。間引くときは、苗を抜かずにハサミを使って地際で切りましょう。

剪定

梅雨が明ける7月中旬~下旬に切り戻しをすると、キンレンカは秋に再び開花します。思い切って、草丈を1/2~1/3の高さに切りましょう。

摘心

本葉が4枚~6枚に成長したら、頂点にある芽を手で摘み取ります。若いうちに摘心をすることで、脇芽が成長し茎数の多い株になります。また秋に再び花を咲かせるためには、夏の休眠期に入る前に花がらを摘みましょう。

夏越し

キンレンカは耐暑性が弱い植物です。真夏は直射日光を避けるため、遮光ネットなどを利用します。鉢植えは、明るめの半日陰の場所に移動しましょう。

増やし方

挿し木

挿し木は6月頃に行います。

  1. 挿し木にする茎は5cm~10cmほどの長さに切り取る
  2. 挿し穂は先端の葉を2枚~3枚残し、その下の葉は取り除く
  3. 育苗ポットに赤玉土(小粒)など清潔な土を入れ、挿し穂を挿す
  4. 根付くまで日陰で管理し、土が乾かないよう水やりする
  5. 7日~10日ほどで発根し、根が十分に生えたら植え付ける

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