ソテツの育て方!元気に育てる管理方法や冬越しのポイントを解説 | 植物図鑑

学名Cycas revoluta
和名ソテツ
別名蘇鉄
英名Fern Palm
科・属名ソテツ科・ソテツ属
原産地日本、東南アジア
花言葉雄々しい

ソテツの概要

出典:写真AC

基本情報

園芸部類 観葉植物・庭木
形態 常緑低木
樹高・草丈 8m
花の色 黄色
耐寒性 やや弱い
耐暑性 強い
栽培難易度 ★★★★☆

特徴

ソテツは最大8mにもなる常緑の低木で、羽根状の葉を複数展開します。南国をイメージする植物として定着し、家庭やリゾート施設の植栽として人気です。分枝はあまりしませんが、幹の途中から子吹きして群生していきます。また幹には枯れた葉の跡が残るのも特徴です。

ソテツの代表品種・種類

①黄金ソテツ

黄金ソテツは、突然変異で葉色が黄色くなった品種です。個体差が激しく、その株によって通年黄色い株もあれば季節的に黄色く変化する株もあります。流通が少なく、大変貴重です。

②斑入りソテツ

斑入りソテツは、突然変異で葉の一部の葉緑素が抜けてしまったものを固定した品種です。葉緑素の抜けた斑の部分は、白や黄色、クリーム色などになり、斑が入る場所もさまざまです。

ソテツの育て方①時期

植え付けから開花までの時期

植え付け時期 3~7月
施肥の時期 4~6月
剪定の時期 5~7月
花が咲く時期/開花時期 6~8月頃

栽培スケジュールカレンダー

時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
植え付け
植え替え
肥料
剪定
開花時期

栽培適期は?

ソテツは暖かい地域に自生する植物なので、植え替えや植え付けなどは春から初夏が適しています。あまり遅い時期に植え付けてしまうと、十分に根付く前に冬を迎えてしまいます。鉢植えの場合は室内に取り込むなどの対策ができるため、多少遅くなっても問題ありません。

ソテツの育て方②栽培環境

栽培方法

鉢植え・露地

ソテツは鉢植え、露地植えの両方で栽培可能です。しかし耐寒性が強くないため、関東地方より北の地域では鉢植えのほうがよいでしょう。関東以南の地域では露地植えにして、庭木やシンボルツリーとして育てるのもおすすめです。

育てる場所

室内・屋外

ソテツは室内、屋外のどちらでも育てられますが暖かい地域の植物ですので、春から秋はなるべく屋外で育てましょう。霜が降りる時期になったら室内に移動するか、園芸用温室に入れて育ててください。

置き場所・日当たり

ソテツは日光を好む植物です。屋内、屋外のどちらも日当たりのよい南向きの場所に置きましょう。水はけがよい用土を使用していれば、雨が当たる場所でも構いません。また屋内で育てる場合は、エアコンの風が当たると枯れるので気を付けてください。

用土

ソテツを育てる用土は、水はけがよいものが適しています。鉢植えの場合は市販の観葉植物用の用土がおすすめです。自作する場合や露地植えの場合は、赤玉土1:腐葉土1を混ぜたものをベースに、環境にあわせて調整してください。

ソテツの育て方③管理のポイント

水やり

鉢植えのソテツは週に1回程度、表土が乾ききってからたっぷりと行います。生育が止まる冬場は1カ月に1回程度に控えましょう。露地植えの場合は基本的に雨水のみで問題ありません。夏場に1週間以上晴れが続く場合のみ水やりしてください。

肥料

ソテツの肥料は生育期の初期に与えます。4〜6月頃に粒状の緩行性肥料を株元にばらまいてください。植え付け1年目は、用土に混ぜる方法もあります。

害虫対策

ソテツには、カイガラムシが寄生することがあります。特に葉の根元付近は小さな隙間が多く、カイガラムシが隠れやすい環境になっています。万が一寄生された場合は、少数の場合はピンセットでつまんで除去しましょう。多数の場合は市販の殺虫剤を散布して対処してください。

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病気対策

ソテツはペスタロチア病に罹りやすいです。ペスタロチア病に罹ると葉が茶色くなり、所々に黒点が出てきます。専用の農薬を散布して対処してください。また、病気が蔓延するのを防ぐために、枯れ葉は速やかに除去しましょう。

花後の管理

ソテツの花は10~15年に1回程度開花します。花後の管理は特に必要ありません。

ソテツの育て方④詳しい栽培方法

苗の選び方

ソテツの苗を選ぶ場合は、幹が太くて張りのあるものを選びましょう。幹に凹みがあり、触って柔らかいものは根腐れなどが起きている可能性があります。また葉の根元にカイガラムシなどの害虫が付いていないか、しっかりと確認してください。

植え替え

ソテツを鉢植えにする場合は、古い苗より一回り大きい鉢を用意しましょう。露地植えする場合も、苗より一回り大きな穴を掘って準備します。古い鉢から抜いた苗は、傷んだ根や細い根を取り除き、1/3ほどに切り詰めて植え付けましょう。植え付けた後は、たっぷりの水やりをすることで根の活着が促進されます。

剪定

ソテツは成長が遅いので、定期的な剪定は必要ありません。2~3年に1回、枯れた葉や垂れ下がってきた葉の根元を剪定ばさみで切り取ってください。垂れ下がったままにしておくと、風通しが悪くなりカイガラムシなどが付きやすくなります。

冬越し

ソテツは耐寒性が強くないので、冬期でも5℃以上の環境が望ましいです。鉢植えの場合は室内に移動するか、園芸用の温室に入れて管理してください。露地植えの場合、地域によっては寒冷紗や不織布を巻き付けて保温すると効果的です。

増やし方

株分け

ソテツの増やし方は株分けが一般的です。初夏になると幹から子株を出します。こぶし大程度に成長したら、親株からかき取りましょう。まず、鹿沼土か赤玉土を鉢に入れて湿らせておきます。そこへ子株を挿し木して、用土が乾燥しないように管理してください。1カ月程度して発根したら、通常の管理に移行して大丈夫です。

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