園芸部類 | 庭木、花木 |
形態 | 高木 |
樹高・草丈 | 10m |
花の色 | 白 |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 常緑性、生垣き向き、日陰でも育つ |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
サカキはモッコク科(サカキ科)サカキ属の常緑樹です。直径1.5cm前後の白い花が6~7月頃に咲き、11~12月頃に実が黒く熟します。葉の大きさは8cm前後で、色はつややかな深緑色、葉のふちがなめらかであることが特徴です。冬芽は鳥のつめのような形をしています。
サカキは神事によく使われる木で、「あの世とこの世の境の木」とされることからサカキと伝わったのが名前の由来とされています。また、常に葉が栄えているところから、「栄える木」でサカキといわれたという説もあり、さまざまな説が伝えられています。
フクリンサカキは、葉の周囲に不規則な乳白色の斑が入っています。生育期の斑がやや黄色にも見える、サカキの園芸品種です。冬の寒さにあたると葉全体が薄紅色になることもあります。
植え付け時期 | 3月中旬~4月、9~10月 |
剪定の時期 | 3~4月、9~10月 |
花が咲く時期/開花時期 | 6~7月頃 |
本来サカキは寒い場所で自生していません。植え付けなどの作業は、春に暖かくなってからおこないましょう。
サカキは地植、鉢植えのどちらでも育ちます。園芸分類は庭木、垣根などに使われることが多いです。鉢植えで観葉植物として室内におくこともできます。
サカキは室内、屋外どちらでも育てることができます。気温が-9℃以下になると枯れてしまうので、冬に乾燥した冷たい風があたる場所は避けましょう。
サカキは日当たりがよい場所でも日かげでも育てることができます。ひなたで育てるときは、西日など強い光があたらない場所に植えましょう。日かげに植えるときも、なるべく明るい場所を選びます。強い光が当たると葉が乾燥して日焼けするので、植木鉢は置き場所に気をつけましょう。
サカキを地植えにするときは植えるところに穴を掘って、土に腐葉土やたい肥を2、3割まぜておきます。鉢植えにするときは、赤玉土2に完熟腐葉土かたい肥1をまぜておきましょう。サカキは腐植質が多く水はけと水もちのバランスがよい土を好みます。
地植えのサカキは、植え替え後およそ2年の間は、土が乾いたらたっぷり水を与えましょう。その後は基本的に降雨だけで育ちます。雨があまりにも少なく土が乾いてしまったときには水やりが必要です。鉢植えのサカキは、土の表面が乾いたら水をたっぷり与えましょう。
地植えのサカキは、2月に鶏糞と油かすをまぜたものか、有機質肥料を株元に埋めましょう。鉢植えのサカキは3月に腐葉土と化成肥料をまぜて追肥します。
サカキにはカイガラムシが発生することがあります。カイガラムシをみつけたときは、すぐにブラシでこすり落とすか、薬剤を散布しましょう。
サカキにつくアブラムシやカイガラムシの排泄物が堆積すると、黒いすす状のカビが発生します。葉の見た目が悪く、光合成ができなくなるので注意が必要です。害虫を早めに駆除して病気を予防しましょう。
花後の管理は特に必要ありません。サカキは花後に緑色の実をつけ、秋になると実が黒くなり種がとれます。
サカキの苗は、枝や葉が元気のよい株を選びましょう。ホームセンターなどでポットや植木鉢に入っていない苗を購入するときは、根切りがしっかりとされている状態のものを選びます。
サカキの植え付けや植え替えは、春は気温が高くなってから、3月中旬~4月に、秋は9月中旬~10月中旬にしましょう。植え付け後は水の管理をしっかりしとます。根が浅いので、ぐらぐらして木が倒れないよう支柱をたてましょう。
サカキを自然な形で楽しむならば、剪定の必要はありません。芽吹く力が強いので、垣根など樹形を整える必要があるときは剪定が必要です。基本的に大きな剪定は3~4月と9~10月におこないます。樹形を整えるために適宜切り戻しをしても枯れることはありません。
サカキは-9℃以下になると枯れてしまいます。冬場に気温が下がる地域では鉢植えは室内に、地植えのサカキはワラをまくなど防寒が必要です。
サカキは種をとり増やします。
サカキは挿し木で増やせます。挿し木は梅雨の時期、6月下旬~7月上旬にその年に伸びた太い元気な枝を選びましょう。
出典:写真AC