ストレプトカーパスとは、アフリカや熱帯アジアに自生する熱帯植物で130種類以上あります。園芸種として栽培されているものも多く、花色や形も豊富です。ストレプトカーパスには有茎種と無茎種があり、さらに無茎種にはロゼット型に葉を広げる種類と双葉の片方だけが育ち続ける一枚葉、単葉種などと呼ばれるものに分かれます。
園芸部類 | 熱帯植物 |
形態 | 非耐寒性多年草、一年草、亜低木 |
樹高・草丈 | 20cm~30cm |
花の色 | 青、紫、青紫、赤、ピンク、白、複色 |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | やや弱い |
特性・用途 | 直射日光と雨に弱い、耐陰性あり |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
ストレプトカーパスの有茎種は40種類以上あります。サクソルムと呼ばれ、茎が上にのび、葉脇から花茎がでてその先に3cmくらいの花をたくさん咲かせる種類です。花茎は長く伸びしだれるので、ハンギングバスケットや吊鉢植えにすると見栄えがよいでしょう。葉はシワのない多肉で耐寒性が少しあり、5℃を下回らなければ冬越しできます。ケニアやタンザニアが原産です。
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ストレプトカーパス無茎種の、ロゼット型に葉を広げるタイプは約120種類あります。レキシー型とも呼ばれ1番品種改良が進んでいるので、花色、形状ともに豊富です。ロゼット型の葉から直接花茎が上に伸び、その先に3.5cm~6cmの花を複数つけます。ストレプトカーパスの花は横向きに開き、花びらは5枚でトランペットのような形です。
ストレプトカーパスの単葉種は、双葉の片方だけが育ち続けた結果、葉が1枚になりました。70種類以上ある単葉種は1回開花性、一巡植物と呼ばれるタイプが多く、花を咲かせると枯れてしまいます。単葉種のストレプトカーパスの種をとる際は注意しましょう。ストレプトカーパスウェンドランディという種類は大型で葉の長さが90cm、幅が60cmにもなります。
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無茎種のストレプトカーパスです。ロゼッタ状に葉を広げるタイプで、草丈は50cm~60cmになります。花は2cm~3cmで四季咲性で、温度を18℃~25℃に保てば、ほぼ一年中花をつけるでしょう。
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ストレプトカーパスシャインは、7cm以上の超大輪の花を咲かせる新品種です。花びらがフリル状になっているゴージャスなタイプで、華やかな存在感があります。育て方はほかのロゼット型と同じです。
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ストレプトカーパスフラミンゴは八重咲き種です。花びらの中心に小さなもうひとつの花が咲くように開花します。八重咲きのなかに一重の花がまじることもあります。
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ストレプトカーパスカルペラは、有茎種で茎がまっすぐ上に伸びます。葉は多肉系です。花茎は葉の脇から細く伸び、花を複数つけます。花は横向きに咲きますが、しだれるので吊鉢やハンギングバスケットでの栽培がおすすめです。
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有茎種ストレプトカーパスのホワイトです。ブルーという品種と花の形はよく似ていますが、ホワイトのほうがやや小ぶりです。寒い時期には薄紫がかった花が咲き、暖かくなると真っ白の花が咲きます。
植え付け時期 | 4月~6月 |
苗が出回る時期 | 3月~12月 |
植え付けの時期 | 4月~6月、9月~10月 |
肥料やりの時期 | 4月~6月、9月~10月 |
花が咲く時期/開花時期 | 4月~6月、9月~11月 |
ストレプトカーパスの栽培適期は5月と9月です。四季咲性の植物なので、温度管理と置き場所をしっかりしておけばほぼ通年花が咲きます。人間にとっても過ごしやすい18℃~25℃が適温で、5月や9月が育てやすいでしょう。
ストレプトカーパスは暑さや寒さ、過湿が苦手です。夏の暑さや冬の寒さで枯れることもあり、梅雨の長雨では根腐れを起こす可能性があります。そのため庭植えよりも移動が可能な鉢植えがおすすめです。
ストレプトカーパスは耐陰性が強い植物で、室内でも日差しがあれば花を咲かせます。直射日光が苦手なので屋外で管理する場合は、遮光するか半日陰で栽培しましょう。
ストレプトカーパスを屋外で栽培する場合、4月~6月と10月は風通しのよい半日陰で、7月~9月は明るい日陰に置きましょう。11月~3月は室内の日向で管理します。通年室内で栽培する際は、エアコンの風が当たらない、レースのカーテン越しに日の当たる場所がおすすめです。冬は、無茎種は10℃を、有茎種も5℃を下回らない場所に置きます。
ストレプトカーパスは水はけのよい土を好みます。自作する場合は赤玉土やバーミキュライト、川砂や鹿沼土をミックスしたものを使いましょう。ストレプトカーパスはセントポーリアの仲間なので、セントポーリア用の用土を使うと経済的で便利です。
ストレプトカーパスは土の過湿を嫌いますが、空気中の湿度は高めがよいです。春や秋は土が乾いたら下から流れでるほどたっぷり水やりします。夏は日中の暑さで蒸れないように、土が完全に乾いたら早朝に水やりしましょう。冬は生育が遅くなり水揚げも少なくなるので、根腐れを起こしやすい季節です。乾かし気味に管理します。
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どの季節も葉に水がかからないように直接用土に水やりしてね。葉が傷む原因になるから。空気中の湿度を高めるには霧吹きがおすすめよ。
ストレプトカーパスは植え付けのときに緩効性化成肥料を置き肥します。様子を見て1カ月に1回が目安です。ストレプトカーパスは4月~6月と9月~10月によく花を咲かせます。開花時期には1週間~10日に1回液肥を追肥してください。夏は暑さで株が弱るので追肥はしません。普通冬は追肥しませんが、四季咲性のため、花を咲かせている場合のみ薄めた液肥を与えましょう。
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ストレプトカーパスはリン酸が好きなのよ。だから、窒素、カリ、リン酸が入っていて、少しリン酸が多めのものを選びましょう。
ストレプトカーパスはハダニやアブラムシ、カイガラムシなどの害虫がつきます。枯れた花がらをこまめに摘んで、花が咲かなくなった茎を剪定し、風通しをよくして予防しましょう。殺虫剤が効きづらいカイガラムシは歯ブラシでこそげとります。
ストレプトカーパスは特に注意する病気はありませんが、葉が混み合って風通しが悪くなるとうどんこ病が発生することがあります。
ストレプトカーパスの花後は枯れた花がらを剪定して風通しをよくしましょう。
ストレプトカーパスを種から育てる場合は、5月~6月に種まきをします。ストレプトカーパスの種は非常に小さいので土はかぶせません。水やりも上からかけると流れ、霧吹きでは飛んでしまうので、平鉢にまいたら腰水で給水させます。
ストレプトカーパスの苗を選ぶときは葉がきれいな緑色のものにしましょう。耐陰性のある植物ですが、日当たりのない場所で長時間管理されていると節が間延びした徒長をおこします。節がつまっていて、しっかりしたものがよいでしょう。
ストレプトカーパスは、1年~2年に1回植え替えます。時期は4月中旬~6月上旬です。
ストレプトカーパスの有茎種の増やし方は挿し木です。元気のよい茎を7cm~8cm切り、下の葉を落とします。水に挿して発根したらポットに移しましょう。直接挿し木用の用土に挿してもよいです。
ストレプトカーパスの無茎種は、葉挿しという方法で増やします。元気のよい葉を2つ~3つに切り、根元のほうを、直接、挿し木用の用土に挿しておくと2カ月ほどで発芽します。
本来は四季咲性だから、18℃~25℃に温度を保てば、通年で花を楽しめるわ。