はじめに
セントポーリアは「室内花の女王」の別名を持つ、1年をとおして室内で育てられる花です。全世界に大勢の愛好家がいる花でもあり、その品種は2万を超えるともいわれています。草姿もさまざまで、好みの品種をみつけやすいことも人気の理由です。本記事ではセントポーリアを室内で上手に育てる方法をご紹介します。
セントポーリアとはどんな植物?
セントポーリアは室内花のなかでもデリケートとされる品種です。そのため初心者向きではない花といわれますが、実際どのような植物なのでしょうか?まずはセントポーリアについて基本的なことからご紹介します。
基本情報
園芸分類 | 草花 |
形態 | 多年草 |
原産地 | 熱帯アフリカ東部の山岳地帯 |
草丈 | 3~15cm |
開花期 | 周年 |
花色 | 白・赤・ピンク・青・紫・複色 |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 弱い |
特徴
セントポーリアは原産地に24種ほどが分布し、短い茎をしたロゼット型と、伸びた茎が地面をはうトレイル型に分かれます。園芸品種はロゼット型を中心に品種改良されたと考えられ、その数は正確に把握できないほど豊富です。アマチュア愛好家の園芸品種は変化に富む反面、性質が弱いものや輸送に不向きなものもあります。営利目的でつくられた品種は、丈夫で多花性の品種も多いのが特徴です。
セントポーリアの育て方
セントポーリアはデリケートといわれますが、手入れのコツさえつかんでしまえば1年中美しい花を楽しめます。セントポーリアが好む温度は、人が快適に感じる温度と近く、18~25℃くらいです。セントポーリアの育て方の基本からご紹介していきます。
育て方①日当たり
セントポーリアは直射日光に当たると葉が焼けただれてしまいます。そのためカーテン越しの光がちょうどよいです。もともと弱い光で十分に成長できる植物で、蛍光灯の光でも12~14時間ほど当ててあげればよいとされています。元気がなく、花付きが悪くなったと感じたら、蛍光灯を株の20cmほど上に置いたり、植物育成灯を当てたりすれば大丈夫です。
育て方②用土
セントポーリアは耐寒性・耐暑性の両方がないため、地植えには向きません。そのため鉢植えにして、温度管理が簡単な室内で育てます。セントポーリアの用土は水はけと水もちのよい、有機質に富む土が最適です。鉢底に根腐れ防止用のケイ酸塩白土を敷き、バーミキュライト5とパーライト5で配合した土を使います。市販のセントポーリア専用の土もおすすめです。
育て方③植え付け・植え替え
セントポーリアの植え付け・植え替えは、毎年1回か2回、春や秋の気温が安定して、花もできるだけ少ない時期を選んでおこないます。セントポーリアは成長力があるため根詰まりしやすいです。生育が悪くなって開花しなくなる前に植え替えましょう。
手順
セントポーリアはほかの植物と違い、株の直径よりも一回り小さい鉢を用意して鉢植えにします。株を鉢から丁寧に抜き取り、根元の土をほぐしてください。根の中心を確認して黒く変色して腐っていたら、はさみで切って取り除きます。根全体にケイ酸塩白土の粉をふりかけてから、セントポーリア用の新しい用土で植え替えて完了です。
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出典:写真AC