ガウラの育て方!花を再び咲かせるコツと管理のポイントを解説 | 植物図鑑

ガウラ(白)
ガウラ(ピンク)
学名Gaura Iindheimeri
和名ヤマモモソウ(山桃草)
別名ハクチョウソウ(白蝶草)
英名White gaura
科・属名アカバナ科・ヤマモモソウ属(ガウラ属)
原産地北アメリカ
花言葉負けず嫌い、我慢できない、清楚、神秘、行きずりの恋、繊細な心を傷つけない

ガウラの概要

Photo by けんたま/KENTAMA

基本情報

園芸部類 草花
形態 多年草、宿根草
樹高・草丈 60㎝~150㎝
花の色 赤、白、ピンク、複色
耐寒性 強い
耐暑性 強い
特性・用途 半常緑性、開花期が長い、グラウンドカバー、初心者向き
栽培難易度 ★☆☆☆☆

特徴

蝶のような花姿

ガウラの花弁は4枚で、下の2枚は水平に広がり、長い8本の雄しべが垂れ下がります。まるで蝶のように見えることから「ハクチョウソウ」という別名が付けられました。ひとつの花の寿命は3日ほどですが、花付きがよいため初夏~晩秋にかけて下から次々と咲き続けます。

耐寒性と耐暑性が強い

ガウラは耐寒性と耐暑性が強く、冬越しと夏越しの対策は必要ありません。「夕映」などの一部の品種が半耐寒性ですが、日本全国で栽培が可能です。また宿根草のガウラは、12月に地上部が枯れます。厳寒期の1~2月はロゼット状になり半休眠状態です。

ガウラの代表品種・種類

①ベインズフェアリー

ベインズフェアリー

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ベインズフェアリーの草丈は40cmほどと、普通種の半分ほどです。花色は白にややピンクがかかり、かわいらしい花色が妖精を思わせ「ベインズフェアリー」と名付けられました。初夏~初冬まで長期間、たくさんの小花が咲き続きます。

②スカーレット・ビーブロッサム

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スカーレット・ビーブロッサムの草丈は20cm~60cmほどです。時間の経過とともに、花色が変わるのが特徴的です。最初は白ですが、しばらくするとピンクがかった花弁に変化します。また花弁にしわが寄る前になると、濃いサーモンピンクか赤に変色します。

ガウラの育て方①時期

Photo by けんたま/KENTAMA

植え付けから開花までの時期

植え付け時期 4月~6月
植え替え時期 4月~6月
肥料の時期 4月~6月、9月~10月
剪定の時期 6月~8月
花が咲く時期/開花時期 5月~11月(秋咲き種もある)

栽培スケジュールカレンダー

時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
植え付け
植え替え
肥料
剪定
開花時期
休眠期

ガウラの育て方②栽培環境

Photo byBuntysmum

栽培方法

植え付けの適期は4月~6月です。日当たりと風通しのよい場所を選び、苗がしっかり根付くまで水やりします。鉢植えは、苗よりも一回り大きな鉢を用意して植え付けましょう。地植えの場合は、株同士の間隔を10cm~15cmほど空けて植え付けます。

育てる場所

室内・屋外

ガウラは室内でも、屋外でも栽培可能です。

置き場所・日当たり

日当たりのよい場所を好みます。日陰は花付きが悪くなるため避けたほうがよいでしょう。また地植えは、水はけがよい場所を選びます。根が張ると乾燥に強くなるため、やせ地でも育ちます。

用土

ガウラは、水はけのよい土を好みます。鉢植えの用土は、市販の草花用培養土を用意しましょう。配合するなら、赤玉土(小粒)7:腐葉土3を混ぜて使います。地植えは水はけをよくするために、植え付ける前に土を少し掘り起こし、腐葉土や小粒の赤玉土などを少し混ぜ込んでおきましょう。

ガウラの育て方③管理のポイント

Photo by fotopamas

水やり

鉢植えは、土の表面が乾いたら十分に水やりをします。地植えは根付いたら水やりの必要はなく、降雨で問題ありません。真夏の水やりは、朝夕の涼しい時間帯に行いましょう。気温の高い日中に行うと、水が鉢の中で温まり、根を傷める原因となります。

肥料

鉢植えは、成長期の春~秋にかけて緩効性の固形肥料を1カ月に1回、もしくは液体肥料を1カ月に3回ほど施します。地植えは、植え付けるときに元肥として緩効性化成肥料を、用土に少量混ぜます。追肥は必要ありませんが、元気がない場合は株元に緩効性の固形肥料を少し与えましょう。

害虫対策

アブラムシ

アブラムシは春~秋にかけて発生し、栄養分を吸い取ります。また、アブラムシの排泄物はすす病の原因となるため、見つけたらすぐに駆除しましょう。

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病気対策

灰色カビ病

灰色カビ病は多湿の環境で発生しやすい病気で、空気感染します。株が混み合っていたり、風通しや日当たりが悪かったりすると発生します。見つけたら切り取って処分しましょう。また菌が土に残っている可能性があるため、新しい土に植え替えたほうが安全です。

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花後の管理

花が咲き終わった花茎は、その都度切り取りましょう。すると新しく花茎が伸び、花が再び咲きます。また完全に咲き終わり立ち枯れたら、花茎ごと切り取り種を採取しましょう。収穫した種は、涼しい冷暗所で保管します。

ガウラの育て方④詳しい栽培方法

Photo byBuntysmum

種まき

ガウラの発芽温度は20℃~25℃です。種まきは4月~6月に行いましょう。秋まきの9月~10月中旬なら、翌年の春に開花します。

  1. 育苗ポットや育苗箱を用意し、中に赤玉土を入れる
  2. 種が重ならないようにまき、2mmほど種が隠れる程度に薄く土を被せる
  3. 日当たりと風通しのよい場所で管理し、土が乾かないように水やりを続ける
  4. 2~3週間ほどすると発芽し、混み合っている部分を間引きする
  5. 本葉が4~5枚になったら植え替える

苗の選び方

苗は根がしっかり張り、根元がぐらつかないものを選びます。また、葉の色が濃いものを選びましょう。

植え替え

植え替えの適期は4~6月です。鉢植えは根詰まりを防ぐため、1年に1回植え替えます。一回り大きな鉢を用意し、株が根付くまで日当たりと風通しのよい場所で管理します。地植えは3年~4年に1回、株分けを兼ねて植え替えましょう。

剪定

剪定は梅雨の前の4月~5月に行います。ガウラは多湿を苦手とするため、2/3ほどの高さに草丈を剪定することで、風通しがよくなり病害虫からの被害を防げます。また花が咲かなくなったら、初冬前に地面から10cmほどの高さに切りましょう。切ることで、春になると新しい新芽が出てきます。

摘心

4月~5月に摘心します。ガウラは草丈があるため、低くすることで倒れにくくなります。

増やし方

株分け

株分けの適期は4月~6月ごろです。植え替えと一緒に行いましょう。

  1. 太い根を傷つけないように株を土から掘り起こす
  2. それぞれの株に芽が2個~3個以上付くように、株を手やハサミ等で切り分ける
  3. 日当たりと風通しのよい場所に植え替え、根が安定するまで水やりを続ける

挿し木

挿し木の適期は4月~6月ごろです。

  1. 挿し木は茎を5cm~10cmほどの長さに切り、下1/3ほどに付いている葉を取り除く
  2. 発根剤を入れた水に数時間浸けておく
  3. 葉を取り除いた節が土に埋まるように挿す
  4. 日当たりと風通しのよい場所で、発根し安定するまで乾燥に気を付けながら水やりを続ける
  5. 根が十分に生えたら鉢や地面に植え替える

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