ペチュニアは、春が終わる頃から秋の終わりまで長期間咲き続ける草花で、立ち性やほふく性のものなどがあります。花径は小輪タイプから大きなものまでさまざまです。また花色も、白、赤、ピンク、黄、紫、青、複色などといったように、バラエティーに富んでいます。
園芸部類 | 草花 |
形態 | 一年草または多年草 |
樹高・草丈 | 10~40cmくらい |
花の色 | 白、赤、ピンク、黄、紫、青、複色 |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 普通~やや強い |
特性・用途 | 花期が長い、育てやすい・花壇、鉢植え、寄せ植え、ハンギング |
栽培難易度 | ★☆☆☆☆ |
ペチュニアには数百種類の品種があるといわれ、挿し芽などで増やせる「栄養系」と種で増やす「実生系」とがあります。雨を苦手とする品種が多いなか、日本の気候にあうよう改良された品種には雨に強いものがあり、とても育てやすいです。また、茎葉がベタベタしているという特徴がありますが、この点に関しては「粘性物質を出すことで害虫を寄せつけないようにしている」との説もあります。
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バカラは花色豊富な中輪品種で長期間咲き続けます。花弁が厚く雨による傷みに強いのが特徴です。開花は早く、種まき後70日ほどで開花がみられる早生品種です。
京成バラ園芸とサントリーとが共同で開発したペチュニアの改良種で、雨に強く、たくさん花をつけるといった特徴があります。「サフィニア」という名前は、サントリーフラワーズの登録商標で、挿し芽などで増やせる「栄養系」の品種です。
サフィニアは冬越しできますか?
サフィニアは一年草扱いですが、地域によっては冬越しできる場合もあります。
植え付け時期 | 4~5月 |
植え替えの時期 | 4~5月 |
施肥の時期 | 3~11月 |
剪定の時期 | 5月下旬~6月下旬 |
花が咲く時期/開花時期 | 3月下旬~11月頃 |
多湿に弱く蒸れると枯れてしまう恐れもあり、植え付けと植え替えは4~5月頃の梅雨入り前に行うのが適しています。黄色くなってしまった葉や傷んだ葉などは、取り除いてから植えましょう。花つきの苗を植える際には、枯れた葉や花がらも取り除きます。
ペチュニアは鉢植えでも庭植えでも育てられますが、雨に弱い品種が多く、どちらかといえば鉢植えにして好きな場所にいつでも移動できるような育て方がおすすめです。ハンギングにすると、とても見栄えがする植物でもあるため、このような方法で管理するのもよいでしょう。庭植えでは日当たりと風通しはよく雨が強くあたらないような場所に植え付けます。
日光が好きな植物なので日照不足になると花数が少なくなり生育も悪くなるため、よく日があたる場所に置いて管理します。ペチュニアは、たくさん茎ができて内部が蒸れやすく、鉢を風通しのよい場所に移動するなど、多湿を避ける配慮も必要です。梅雨の季節などは特に気をつけましょう。
簡単で安心なのは、ペチュニア専門の土を選ぶことです。自分で土作りする場合は、水はけのよいものにします。配合例としては、腐葉土3割と小粒の赤玉土7割を混ぜたものなどです。
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庭植えでは、晴天が続くなどしてひどく乾燥しているとき以外、水やりの必要はありません。鉢植えの場合は、表土が乾いていたら十分に水やりします。夏のような高気温のときには、鉢内の水が高温にならないよう早朝に行いましょう。また、葉や花に水がかかると傷んでしまうため注意します。じょうろの先を利用して株元に行う方法もおすすめです。
3月~11月頃までが、施肥に適した時期です。植え付け時の元肥は緩効性肥料を施しますが、その後は、月に1回緩効性肥料の置き肥か月に2~3回ほど液体肥料を与えましょう。肥料を切らさないことで、開花期の長いペチュニアも、よい花が次々と咲くようになります。
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ペチュニアは、アブラムシやナメクジの被害にあうことがあります。
葉や花、新芽やつぼみなどに発生することがあります。吸汁されて株が弱ってしまうため、見つけたらすぐに駆除しましょう。ウイルスを媒介したり病気の原因をつくったりすることもあるので、あなどれません。
葉や花、新芽やつぼみなどを食べてしまいます。ペチュニアの周囲などで発見したら、すぐに捕殺します。
梅雨時のように雨が続いた後などに、灰色かび病が発生しやすくなります。日ごろから、花がらや枯れた葉などを、こまめに除去するよう心がけることが予防策にもなります。ペチュニアが枯れないようにするには、風通しのよい環境が管理のポイントです。
ペチュニアは花をたくさんつける草花なので、花後の管理としてすべきことは花がら摘みです。花がらをつけたままにしておくと、カビが発生することがあります。開花を終えたものは、できるだけこまめに摘むようにしましょう。
花がら摘みをしないと、どうなるの?
種がつくられてしまうため、新たなつぼみがつきにくくなったり、花がらに湿気がたまることで灰色かび病などの発生原因になったりすることがあります。
ペチュニアの種は好光性種子であり、とても小さいため、ピートバンにまくのがおすすめです。底から水を吸収させるようにして覆土はしません。発芽に適した気温が20~25°Cくらいのため、室内の窓辺のような温度が高めの場所に置きましょう。気温の低い日は、保温のためのビニールなどをかぶせておきます。10日ほどで発芽します。
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「こまかいタネがまける土ピートバン」には肥料が含まれているので、水を吸水させればタネまき培養土になります。ココピートとピートモスが配合されています。
苗が密集している場合には間引きをし、本葉が2~3枚くらいになったら、育苗用土を入れたポットに移植をします。定植に適した時期は、本葉が10枚ほどになったときです。ペチュニアの専門土か水はけのよい土に植え付けます。
株がしっかりしていて、つぼみをたくさんつけた葉色のよいものを選びます。株元がグラついているものや徒長苗は避けましょう。さらに、アブラムシなどの害虫がついていないか確認してから購入します。
ペチュニアは大きくなるのが早いので、鉢の大きさによっては根詰まりを防ぐための植え替えが必要となる場合があります。一回り~二回りくらい大きな鉢を用意してから植え替えましょう。
長期間、きれいな花を咲かせるためには剪定(切戻し)を行うのがポイントです。適期は、5月下旬~6月下旬頃で、茎の長さが10cmくらいになるまで切り戻します。長雨による蒸れを防げるので、できるだけ梅雨入り前に切り戻しましょう。
ペチュニアの増やし方は、種まき以外には挿し木(挿し芽)があります。
挿し木は、3~7月と9~10月頃に行います。