白や黄色の明るい色合いとほのかな香りが、春の訪れを告げる花がスイセンです。地中海沿岸が原産の秋植え球根植物ですが、国内にもたくさんのスイセンが群生する自生地があり、観光スポットとして人気があります。
園芸部類 | 草花、球根植物 |
形態 | 多年草 |
樹高・草丈 | 10〜50cm |
花の色 | 白、黄色、オレンジ |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 普通(休眠期) |
特性・用途 | 植えっぱなし可 |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
スイセンの花は咲き方が多様にあり、ラッパ咲き・大杯・八重咲き・ベル咲き・房咲き・バタフライ咲きなど、バリエーションが豊富です。1万種以上の品種があるといわれ、開花時期は品種によって違いがあります。
花の大和 球根 水仙 花香る水仙 日本寒咲き 2球
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日本水仙は一つの花茎にいくつもの花を咲かせる、房咲きのスイセンです。寒い時期に咲き始めるため、花が長く楽しめます。植え付け1年目は、やや遅く咲き始める傾向があります。
開花時期 | 12〜2月 |
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草丈 | 30〜40cm |
球根/[20年9月中下旬予約]早咲きミニミニ水仙:テタテタ3球入り
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ミニスイセンとしてポット苗の販売もある、人気のスイセンがテタテートです。コンパクトで香りが強く、土質を整えれば丈夫でよく増えます。
開花時期 | 2〜4月 |
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草丈 | 15cm前後 |
国華園 秋植え球根 スノーフレーク (スズランスイセン) 10球
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スズランに似たベル状の花をいくつも咲かせる、スノーフレークもスイセンの一種です。広葉樹の株元に植え付けて群生させると、見応えがあります。
開花時期 | 3〜4月 |
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草丈 | 40〜50cm |
植え付け時期 | 9〜12月 |
開花時期 | 12〜4月(品種による) |
肥料 | 春と秋 |
植え替え時期 | 6〜7月 |
休眠時期 | 6〜9月 |
スイセンの植え付け時期は?
寒咲きは9月頃、春咲きは11月に植え付けます。スイセンは約2ヶ月間寒さに当てることで、発芽して開花する球根植物です。温暖な地域で早咲きさせるには、約2ヶ月間冷蔵庫の野菜室で保管してから、植え付けましょう。
スイセンの開花時期は?
スイセンの開花時期は12〜4月と幅があります。寒咲きの日本水仙は12月頃から、原種系のスイセンは3〜4月と、開花時期の違う品種をいくつか組み合わせて植え付けると、より長く花が楽しめますね。
スイセンは秋〜春の成長期が栽培適期です。秋に植え付けて冬に発芽し、早春に開花して夏は休眠します。庭植えの場合には植えっぱなしで毎年開花します。
スイセンはプランター・鉢植え・庭植えのほかに、水耕栽培も可能です。鉢植えやプランター栽培は、ほかの草花や秋植え球根との混植も楽しめます。草丈や葉の伸び方をイメージしながら、球根をレイアウトしましょう。
スイセンは屋外で寒さに当てて育てるのが基本です。室内で花の成長を楽しむ水耕栽培でも、できるだけ昼間は外に出して涼しく管理すると花芽が出やすくなります。
庭植えの場合は秋〜早春に日当たりがよく、夏は日陰になる広葉樹の木陰が最適です。鉢植えやプランターは季節に合わせて移動して育てます。
スイセンを鉢植えやプランターなどで育てる場合は、水はけのよい花の培養土や球根の専用土がおすすめです。庭植えの場合は、赤玉土の中粒と腐葉土をすき込みます。どちらも有機石灰を加えてpHを中性に整えるのがポイントです。
スイセンの球根は品種によって形のバラつきがありますが、ぷっくりとした硬さのあるものを選びましょう。黒く傷んで柔らかい球根では発芽しません。すぐに植え付けない場合は、直射日光を避けて風通しのよい場所で保管します。
スイセンを鉢植えにするときの間隔は球根1〜2個分で深さは0.5〜1個分なので、3〜6cm間隔で2〜5cm程の土を被せるのが目安です。庭植えのときは間隔は球根2〜3個分で深さが1〜2個分なので、間隔は10cm以上深さは5cm以上を目安にして植え付けます。庭植えで間隔を広めにすることで、植え替えの手間が省けて球根の分球を促します。
小さな球根は分けて植えるの?
スイセンのなかには小さな球根がくっついた状態の球根を見かけますが、無理にばらさずそのまま植え付けます。花を咲かせるのは1つだけのことが多いですが、球根を成熟させて次のシーズンの開花を期待しましょう。
庭植えでは乾燥する時期以外は、水やりは不要です。鉢植えのスイセンは、冬〜春は用土がしっかりと乾いたらたっぷりと与えます。6月を過ぎて葉が黄色く枯れてきたら水やりを控えて、夏は雨の当たらない明るい日陰で休眠させます。
スイセンの肥料は成長期の始まる秋と、春の花後のお礼肥として年に2回与えます。固形の花の肥料を使い、大輪系や花数の多い房咲き品種にはやや多めに与えるのがポイントです。液体肥料はつぼみが出てから葉が黄色く枯れてくるまで、10日に1回を目安に与え続けます。肥料を与えて球根を成熟させて、きれいな花をたくさん咲かせましょう。
スイセンの栽培で気をつけたい病気は、軟腐病です。軟腐病は治癒が難しいため、特に庭植えする場合には水はけをよくして、休眠中のカビや雑菌の繁殖を抑えます。
春になって気温が上がってくると心配されるのが、アブラムシなどの害虫です。アブラムシは繁殖力が高く薬剤耐性もあるため、対策が難しいとされています。見つけたら捕殺し殺虫剤をスプレーして退治と予防をします。
日本水仙以外のスイセンは開花後に種を作るので、花が咲き終わったら早めに花がらを摘んで、球根を充実させましょう。たくさん増えたら切り花として、室内で楽しむのもいいですね。
スイセンは4〜5年に1回のタイミングで植え替えて、分球を促します。6〜7月頃に葉が黄色く枯れてきたら、水やりを止めて球根を掘り上げます。不要な根と葉を剪定して、乾燥させてから涼しい場所で秋の植え付けまで保管しましょう。
スイセンは夏は休眠時期になるので、半分以上葉が黄色く枯れてきたら水やりをストップします。枯れた葉を剪定したら、鉢植えは雨の当たらない涼しい場所に移動します。庭植えは地温が高くなりすぎないように、カバー剤などでマルチングするのがおすすめです。
スイセンの増やし方は分球です。球根の数を増やして花数を増やす方法です。植えっぱなしでも花は咲きますが、5〜6年経つと株が混み合ってきて、花が小さくなったり咲かなくなったりします。庭植えは4年・鉢植えは2年を目安に、植え替えと分球を行います。
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パステルイエローの八重咲きで複数の花芽をつける房咲きが、イエローチャフルネスです。香りがよくボリューム感のある八重咲きスイセンは、ガーデニングで人気があります。品種の多いスイセンは、植え付け時期や管理方法を教えてもらえる地元の園芸店や、珍しい品種を扱っているネットショップでの購入がおすすめです。春先には開花苗の購入も可能です。
開花時期 | 3〜4月 |
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草丈 | 30〜40cm |
出典:Unsplash