ラッパスイセンとは
スイセン属は花の色や形が数多くある品種で、ラッパスイセン(喇叭水仙)はその一種です。日本では古くから親しまれており、庭や公園の花壇などで育てられ、誰でも知っている花の一つではないでしょうか。まずは、ラッパスイセンの特徴を見ていきましょう。
ラッパスイセンの基本情報
名称 | ラッパスイセン |
学名 | Narcissus(スイセン属) |
分類 | ヒガンバナ科スイセン属(球根植物) |
原産地 | 西ヨーロッパ〜イギリス、ドイツ |
開花時期 | 3月〜5月 |
草丈 | 15cm〜50cmくらい |
スイセンは原産地のヨーロッパからアジアを経て中国に渡り、南宋の頃に日本に伝わったとされています。渡来したころは観賞用に栽培されていましたが、その後、千葉県〜四国の高知県など比較的暖かい地域の海岸に野生化した群生が見られるようになりました。
ラッパスイセンの特徴
特徴①スイセンの花
スイセンの特徴といえば、大きく美しい花にあるでしょう。外側の広がった6枚が花弁のようですが、外側の3枚は萼(がく)で、特徴的な筒状の花弁の部分は副花冠(ふくかかん)と呼ばれます。花弁・萼の形や枚数、副花冠の形状の違いによりさまざまな品種に分けられます。ラッパスイセンは副花冠の長さが周りの花弁と同じか、それよりも長いため「ラッパ咲き」に分類されました。
英国王立園芸協会
ヨーロッパ原種のスイセンは英国ではバラと同様に愛されています。スイセン愛好家の集まり「The Daffodil Society(スイセンソサエティ)」が1898年に設立されています。
スイセンの花の分類
英国王立園芸協会(Royal horticultural society)によると、スイセンの園芸種は副花冠とまわりの花弁の形状により分類されています。分類はラッパスイセンの「ラッパ咲き」や、副花冠が花弁よりも小さい「カップ咲き」などが13種あります。
特徴②球根
ラッパスイセンの球根はチューリップと同じような球根です。秋植えの球根として販売されています。球根は秋に植えて春に花を咲かせ、夏枯れして休眠します。
特徴③毒性
ラッパスイセンに限らず、スイセン属には葉、球根など全体に毒性があります。育てるときには間違って口に入れないように注意が必要です。上の写真は野菜の「ニラ」です。葉がニラに似ているため、園芸初心者は間違って食べてしまう可能性があります。スイセンの毒は特に球根に多く含まれるため、小さな子どもやペットにも注意して適切な置き場で管理してください。
ラッパスイセンとニラの見分け方
- 葉の匂い…ニラ独特の香りの有無を確認する
- 球根の有無…ニラには球根がない
ラッパスイセンの花言葉
ラッパスイセンの花言葉は「尊敬」「うぬぼれ」「気高さ」です。古くビクトリア朝時代の花言葉は「敬意」「上品さ」「献身」と記録されています。ラッパスイセンの咲く3月は卒業シーズン、尊敬する先輩に贈る花にぴったりです。