ナツグミの育て方!剪定の仕方や挿し木での増やし方のコツを解説 | 植物図鑑

ナツグミの実
ナツグミの木
ナツグミの花
ナツグミの花
学名Elaeagnus
和名茱萸(ぐみ)
別名ヤマグミ、サツキグミ
英名Silverberry Oleaster
科・属名グミ科・グミ属
原産地東アジア
花言葉心の純潔、用心深い、野生美

ナツグミの特徴

出典:写真AC

基本情報

園芸部類 庭木、花木
形態 落葉低木
樹高・草丈 1~3m
開花期間 4~5月
耐寒性 強い
耐暑性 強い
特性・用途 観賞用、食用、生垣など
栽培難易度 ★★☆☆☆

特徴

ナツグミは、東アジアが原産の落葉低木のひとつです。日本では山野に自生するほか、観賞用、食用として庭木としても使用されてきました。花色は白~薄黄色で、花後に半透明のつやつやした楕円形の赤い実をつけます。この実は食用にもなり、酸味の強い味わいが特徴です。

名前の由来

ナツグミの「グミ」は、「くくむみ(含む実)」という言葉が変化して名づけられたといわれています。もうひとつの由来は、実の味が渋みと酸味が強いため、「えぐみ」から派生してグミとなったのではないかという説です。「ナツ」は、名前のとおり、夏に実を結ぶことが由来となっています。

ナツグミの代表品種・種類

①ナワシログミ

ナワシログミ

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ナワシログミは、ナツグミと同様グミ科グミ属の植物です。ナツグミと違い、常緑低木なので、冬でも葉が落ちません。斑入りの種類もあり、カラーリーフとしても楽しめます。日本で「グミ」というと、このナワシログミかナツグミ、アキグミを指すことが多いです。名前の「ナワシロ」は、苗代を作る季節(5~6月)に実を結ぶことが由来となっています。

レア度★★☆☆☆
栽培難易度★★☆☆☆

②アキグミ

アキグミ

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アキグミは、その名のとおり秋に実を結ぶグミ科グミ属の植物です。ナツグミと同じ落葉樹のひとつで、光沢のある銀色の葉と赤く丸い実が特徴となっています。開花時には独特な花の匂いがあり、蜂が集まりやすいため注意が必要です。また、アキグミの木は手触りがよいため、農具の柄(え)の部分などに使われます。

レア度★★☆☆☆
栽培難易度★★☆☆☆

ナツグミの育て方①時期

出典:写真AC

植え付けから開花までの時期

植え付け時期 2~3月、10~11月
剪定の時期 11~3月
結実の時期 7~8月
花が咲く時期/開花時期 4~5月

栽培スケジュールカレンダー

時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
植え付け
植え替え
開花時期
結実
肥料
剪定
挿し木

栽培適期は?

ナツグミの植え付けや植え替えは、成長が止まる10~11月か、寒さが和らぐ2月下旬~3月下旬が適期です。

ナツグミの育て方②栽培環境

出典:写真AC

栽培方法

ナツグミは鉢植え、庭植えどちらでも育てられます。

育てる場所

室内/屋外

ナツグミは室内、屋外のどちらでも育てられます。乾燥にやや弱いため、ベランダなどで育てる場合はエアコンの吹き出し口の近くには置かないように気をつけましょう。

置き場所・日当たり

ナツグミは日当たりのよい場所を好みます。庭植えの場合は、極端に乾燥しない日当たりのよい場所に植えましょう。室内で育てる場合はベランダや南向きの窓辺などで管理すると、よく育ちます。

用土

ナツグミは生命力の強い植物なので、やせた土地でもしっかり育ちます。庭植えの場合は用土にこだわらなくても問題ありません。鉢植えの場合は市販の培養土を利用しましょう。

ナツグミの育て方③管理のポイント

出典:写真AC

水やり

ナツグミの水やりは、庭植えの場合は降雨で十分なため、特に行う必要はありません。雨が降らずに極端に乾燥している場合は、気温の低い朝と夕方に水やりを行いましょう。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。

肥料

ナツグミはやせた土地でも育つので、肥料は必須ではありません。しかし、元気がない場合や成長が芳しくない場合は、遅効性の化成肥料を与えてみましょう。与えるタイミングは、2~3月、もしくは9~10月です。

病気・害虫対策

ナツグミは病害虫被害が起こりにくい植物なので、対策は特に必要ありません。

花後の管理

ナツグミは4~5月頃に開花し、花後に結実します。実は生食が可能ですが、そのままだと酸味と渋みがやや強いため、ジャムやジュースなどに加工して食べることをおすすめします。

ナツグミの育て方④詳しい栽培方法

出典:写真AC

苗の選び方

ナツグミの苗を選ぶときは、株元をよく見て、幹がしっかりしたものを選びましょう。また、葉が萎れていたり、枝が徒長しているものは避けたほうが無難です。

植え替え

ナツグミの植え替えは、真夏と真冬を避けて行いましょう。最適なタイミングは10~11月、もしくは2月下旬~3月下旬です。

剪定

ナツグミは枝葉が茂りすぎると風で倒れやすくなるため、剪定が必須です。剪定は、実をつけ終わった落葉期に行いましょう。つぼみのついた枝を残し、枯れた枝や徒長している枝、枝が混みあっている箇所を選んで切り除きます。

夏越し

ナツグミは、耐暑性が高い植物なので、夏越しの対策は特に必要ありません。ただし、乾燥させすぎには気をつけましょう。雨が長期間降らない場合は、水やりします。

冬越し

ナツグミは耐寒性が高く、-10℃以下にならなければ問題なく冬を越せます。そのため、寒冷地でなければ冬越しの対策は不要です。

増やし方

ナツグミの増やし方は挿し木で行います。挿し木に適したタイミングは、6~7月です。ナツグミの枝先を5cmほど切り取り、1時間ほど先端を水に浸けて水揚げします。その後、挿し木用の用土に挿してたっぷりと水を与え、日陰で管理しましょう。挿し木用の枝は、若い枝から取ると成功しやすいです。

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