ノトカクタスは丸型や円柱形をした、色鮮やかな花を咲かせるサボテンです。以前はサボテン科ノトカクタス属でしたが、近年になってサボテン科パロディア属として分類され約50種類が知られています。100円ショップでも見かけるほど、親しみやすく育てやすい品種です。
園芸部類 | サボテン・多肉植物 |
形態 | 常緑性多年草 |
樹高・草丈 | 5cm〜1m |
花の色 | 白、黄色、ピンク、オレンジ、紫 |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 乾燥に強い |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
ノトカクタスの花はワックスペーパーのような、独特のツヤと透明感が特徴です。春〜初夏が開花時期で、株の大きさが5〜6cmに成長すると花を咲かせるようになります。手間がかからないので、普段忙しくしている方にもおすすめです。
サボテン パロディア 貴宝青 きほうせい 3号鉢 Notocactus ottonis var. schuldtii ノトカクタス
参考価格: 1,950円
貴宝青はワイルドに伸びたトゲと、深い溝が特徴のサボテンです。鮮やかなオレンジ色の花を咲かせます。
おすすめ度 | ★★★ |
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(観葉植物)素焼鉢 サボテン ノトカクタス 紅小町(ベニコマチ) 3号(1鉢)
参考価格: 1,110円
褐色のトゲときれいに揃った刺座(しざ:トゲの付け根の綿状の部分)が、紅小町の特徴です。花色はレモンイエローで、独特の透明感があります。
おすすめ度 | ★★★ |
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ノトカクタスは春〜秋に成長して、冬に休眠するサボテンです。春頃からつぼみや花のついた苗が販売されます。ノトカクタスは成長期に購入して、育て始めるのがおすすめです。
ノトカクタスは鉢やプランターで育てます。蒸れやすいプラスチック製や陶器製の鉢よりも、通気性のある素焼き鉢やテラコッタ・駄温鉢などが最適です。形は深鉢よりも、水はけのよい浅鉢が向いています。
ノトカクタスは春と秋には屋外で、真夏と真冬には室内で管理します。サボテンや多肉植物を室内で育て続けるのは難しいです。ノトカクタス本来のきれいな花や姿を楽しむには、季節にあわせて最適な場所で管理しましょう。
年間を通して風通しと日当たりのよい場所が最適です。ノトカクタスは、標高の高い山地などの寒暖差の激しい乾燥した痩せた土地に自生しています。高温には強い反面、厳しい日差しで葉焼けすることがあります。真夏は遮光するか室内に移動しましょう。
ノトカクタスの用土は市販のサボテン・多肉植物の土(細粒を除く)が最適です。用土を配合する場合は、桐生砂やひゅうが土を主体に振るった腐葉土やくん炭を混ぜ込みます。pHは6.0〜7.0の中性に近い弱酸性に整えましょう。
茶色くなって部分的に枯れたようになるのはなぜ?
ノトカクタスが茶色く枯れたようになるのは、木質化という現象です。年月を経た古い株によく見られますが、栽培環境がよくない場合にも木質化が起こります。置き場所や用土など、育て方を見直してみましょう。
水やりは用土がよく乾いてから、たっぷりと与えます。水のやり過ぎは根や株が腐りやすくなるため、受け皿を使う場合でもたまった水はすぐに捨てて、通気性を保ちましょう。
ノトカクタスにたくさんの肥料は必要ありません。成長時期の春と秋に、液体肥料や活力剤を薄めて与えます。サボテン用の粒の細かい化成肥料もおすすめです。固形肥料は春と秋に1回ずつ、液体肥料は2週間に1回が目安です。
ノトカクタスの栽培で気をつけたい病気はありませんが、水のやり過ぎでカビや雑菌が発生しやすくなります。病気の素になることもあるので、気をつけましょう。
ノトカクタスで気をつけたい害虫は、コナカイガラムシやハダニです。葉に寄生して吸汁する害虫です。見つけたらすぐに捕殺して、殺虫剤をスプレーして駆除と予防をします。
よい苗の選び方は色ツヤがよくハリがあって、バランスよく成長しているものです。傾いていたり左右非対称だったりする苗は、観賞価値が下がります。病気や害虫の発生がないかも確認しておきましょう。
ノトカクタスが開花して花がしおれてきたら、花の付け根で剪定します。タネができることもありますが、苗を傷めるので花後は早めに剪定して、切り口を乾かしましょう。
ノトカクタスは冬は室内で管理します。昼間には日が当たる場所で、5〜10℃に保って冬越しさせます。冬も暖かい場所では、花芽ができません。ある程度の寒さを感じさせて、春の開花を期待しましょう。
(観葉植物)素焼鉢 サボテン ノトカクタス ヘルテリー 3号(1鉢)
参考価格: 1,110円
ノトカクタス・ヘルテリーは明るいピンク色の花が特徴です。ネットショップでは通年取り扱っていることもありますが、夏や冬など株が傷みやすい時期の輸送は避けて、春か秋に購入するとよいでしょう。
おすすめ度 | ★★★ |
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ノトカクタスの植え替えは1〜2年に1回で、寒冷地では春に温暖な地域では秋も可能です。植え替え前は1週間ほど水やりを止めて、土と根を乾かしておきます。
植え替えと同時に子株を採る増やし方が、株分けです。株が木質化した株を更新する方法を胴切りといいます。
植え替えのときに取り除いた子株の切り口を乾かします。2〜3日後にサボテン・多肉植物の土の細粒に植え付けて、しばらく明るい日陰で管理します。根が落ち着く1〜2週間後から水やりを始めましょう。
出典:写真AC