ジャスミンはモクセイ科ソケイ属に分類される植物の総称です。ジャスミナムステファネンセはモクセイ科ソケイ属に分類される植物で、ジャスミンの仲間になります。
園芸部類 | 草本 |
形態 | 常緑つる性 |
樹高・草丈 | 低木(3~5m) |
花の色 | ピンク |
耐寒性 | やや低い |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 観賞用 |
栽培難易度 | ★★★☆☆ |
ジャスミンステファネンセは「ピンクジャスミン」とも呼ばれるように、ピンク色の花を咲かせます。ジャスミンとくくられる植物の中でも、ピンク色の花をつける品種は珍しいでしょう。
ジャスミナムステファネンセはつる性の植物で、暑さにも強く成育旺盛なためフェンスやアーチ仕立てができます。日よけのグリーンカーテンにもおすすめです。
熱帯地方を原産とするジャスミンが多い中、ジャスミナムステファネンセは中国原産で、ほかのジャスミンと比べると耐寒性が強いのが魅力でしょう。これまで何度もジャスミン栽培に挑戦したものの、冬越しがうまくいかなかった人には特におすすめの品種です。
ボタニ子
植え付け時期 | 3~4月または9~10月 |
植え替えの時期 | 3~4月または9~10月 |
肥料の時期 | 2~3月、8~9月 |
剪定の時期 | 8~9月 |
花が咲く時期/開花時期 | 5~8月頃 |
ジャスミナムステファネンセの開花時期は?
開花時期は初夏~夏が終わるまで続きます。こんもりと茂った株から、つぎつぎとピンク色の小さい花が咲き乱れる姿は見ごたえ抜群です。
ジャスミナムステファネンセの植え付け時期は?
植え付け期は3~4月または9~10月におこないます。植え替えも同様に、この時期におこないましょう。
ジャスミナムステファネンセは常緑樹なの?
植物分類上は常緑樹ですが、0℃を下回るような環境では落葉して休眠します。日本の中でも、特に温暖な地域であれば緑の葉を1年中茂らせるでしょう。冬を越せば再び葉が芽吹き、夏に花を咲かせます。
ジャスミナムステファネンセはジャスミンの中では耐寒性が強い方で、大きく育った株であれば-5℃くらまでなら耐えるといわれています。ただし、植え付けたばかりの若い苗では、0℃以下の環境での栽培は厳しくなると覚えておきましょう。したがって、関東以西の温暖な地域であれば、植え付けは3月でもかまいませんが、寒い地域であれば霜が降りる心配のない4月頃に植え付けるのがおすすめです。
ジャスミナムステファネンセの耐寒性は-5~0℃です。冬の冷え込みが厳しく、-5℃を下回る地域では冬越し対策の必要があります。室内や温かい場所に移動できる鉢植えで育てるのがいいでしょう。つる性植物なので、つるを伸ばせる支柱を用意します。
関東以西の温暖な地域であれば地植えでの栽培が可能です。夏の間に大きく育った株であれば、アーチやフェンスに仕立てたまま冬越しさせられます。
ジャスミナムステファネンセは暖かく日当たりのよい場所を好みます。日が当たると成育もますます旺盛になるため、基本的には屋外での管理がおすすめです。日中は温かくても、朝晩の冷え込みが厳しい場所では気温に応じて室内に取り込むのがよいでしょう。
室内・屋外どちらで管理するにしても、半日陰~日当たりのよい場所で管理しましょう。日当たりが足りないと成育スピードは落ちます。
ジャスミナムステファネンセは、水はけのよい土を好みます。赤玉土7:腐葉土3に緩効性化学肥料を混ぜ込み用土としましょう。
地植えの場合、根がしっかりと土に根付いていれば水やりはほとんど必要ありません。夏場にあまりに雨が少なく土がカラカラに乾燥するようなときは、たっぷりとまとめて水やりをしましょう。鉢植えの場合は土の様子をみながら、表面が乾いているときにたっぷりと鉢底から水がでてくるまで水やりをおこないます。
地植え・鉢植え問わず年に2回、施肥します。緩効性肥料または油粕など有機肥料を、2~3月と8~9月に土に混ぜ込むようにして株元に与えましょう。肥料を与えすぎると成育は旺盛になりますが、花がつきにくくなります。花を楽しみたいときは年2回、早く株を大きくしたい場合は12月ごろにもう1回施肥しましょう。
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香りのよい花のため、虫は多くやってきます。害虫として目立つものはアブラムシです。アブラムシの数が少ないのであれば手で駆除しますが、つる性のため、込み入った茂みの中に大量に発生することもあります。オルトランなど株元にまいておくだけで駆除できる薬剤を使うのも一手でしょう。
おすすめ度 | ★★★★☆ |
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内容量 | 1kg |
ジャスミナムステファネンセにかかりやすい目立った病気はありません。
苗を選ぶ際は、葉の色が健康的なグリーンであるか確認するとよいでしょう。葉の色が黄色く変色しているものや、枯れて茶色になり落ちてしまっているような苗は避けます。
鉢植えで管理しているときは、植え替えを2~3年に1度はおこないましょう。成育旺盛なので一~二まわり大きな鉢へ植え替えます。その際、土に緩効性肥料を混ぜ込みましょう。
ジャスミナムステファネンセは成育旺盛で、あっという間に大きく茂ります。風通しが悪くなるとアブラムシが発生しやすく、株の中が蒸れて葉が枯れることもあるため、剪定は重要です。花後の夏~秋にかけて込み入っている枝を整理しましょう。
ジャスミナムステファネンセはつる性なので、若い苗の段階で1~2回ほど摘心をおこないます。枝数が増えて誘引や仕立てがしやすくなります。
耐暑性は強いので特別な夏越しの対策は必要ありません。ただし、あまりに乾燥した日が続くと水切れを起こし、枯れてしまうことがあります。地面の土が白くカサカサになっているときは、たっぷりと水を与えましょう。枝が複数伸びて葉の数が増えすぎると、蒸散によって水を失いがちです。込み入った枝を剪定して蒸散量を管理すると水切れを起こしにくくなります。
最低気温が0℃以上の地域ではそのまま屋外での管理でもかまいませんが、葉が枯れて落ちることは覚えておきましょう。最低気温が-5℃を下回る地域では、室内に取り込んで冬越しの対策をとりましょう。
ジャスミナムステファネンセの増やし方は挿し木です。花後の9月に成育旺盛な若い枝を先端から5節あたりの場所でカットしたあと、根本部分を斜めにカットし、水あげをしましょう。十分に枝に水が行きわたったら挿し木用の土をいれたポットに挿し、土の乾燥に気をつけながら根が出るまで水やりを続けます。
「ジャスミン」と総称される植物は何種類かありますが、黄色や白色の花がほとんどです。どんなものか気になる方はこちらをどうぞ。