フレンチマリーゴールドは、マリーゴールドの一種です。原産地のメキシコからヨーロッパへと広まる際に、フランス経由で広がったことからフレンチマリーゴールドと呼ばれるようになりました。日本には江戸時代前期に渡来したといわれています。花と葉が薬用になります。ハイビスカスやローズヒップなど、ほかのハーブとあわせたブレンドティーとして利用されることも多いです。
園芸部類 | 草花 |
形態 | 一年草 |
樹高・草丈 | 30cm~50cm |
花の色 | 黄、オレンジ、赤、複色 |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い(猛暑にはやや弱い) |
特性・用途 | 鉢植え、地植え、ハンギングバスケット |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
フレンチマリーゴールドの花色は赤、黄、オレンジなど明るい色が多いため、染料や卵の黄身の色を濃くする飼料にも利用されています。咲き方も一重咲きや八重咲きと、バリエーションが豊富で開花時期も長いため、庭を長く彩る花としてガーデニングでも人気があります。根から出す分泌物が害虫駆除に有効とされていることから、コンパニオンプランツにも用いられています。
孔雀草・オレンジボーイ
参考価格: 165円
オレンジボーイはフレンチマリーゴールドの品種です。名前が示すように鮮やかなオレンジの花色と、草丈25cm、花径4cm~5cmのクレスト咲きの中輪早生種で、非常に花つきがよいため、人気があります。発芽する際には20℃~30℃の高温が必要です。
おすすめ度 | ★★★☆☆ |
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孔雀草・ボナンザ フレーム
参考価格: 220円
ボナンザフレームはフレンチマリーゴールドの極早生大輪種です。草丈20cmで花径は5cm~6cm、オレンジに黄色の縁取りの花色と八重咲きの花が華やかで、鉢植えにしても地植えにしても、とてもよく映えます。大株に育ってもコンパクトにまとまるため、寄せ植えにもおすすめです。
おすすめ度 | ★★★☆☆ |
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植え付け時期 | 4月~5月 |
肥料の時期 | 5月~7月、9月~10月 |
剪定の時期 | 7月~8月 |
花が咲く時期/開花時期 | 5月~11月 |
フレンチマリゴールドの植え付け時期は?
4月~5月です。フレンチマリーゴールドは寒さに弱いため、暖かい日を選んで植え付けます。
フレンチマリーゴールドの開花時期は?
5月~11月です。ただし、真夏期は猛暑が続くと夏バテを起こす恐れがあります。猛暑日が続く場合は、鉢植えなら涼しい場所へ移動させ、地植えは遮光シートなどで日差しをやわらげるなどの対策が必要です。
フレンチマリーゴールドの植え付けの適期は4月~5月です。しかし発芽適温が15℃~20℃、オレンジボーイなどの一部品種の発芽適温は20℃~30℃と、ある程度気温が高くないと発芽できません。そのため気温が低下する恐れが少ない5月が最適期といえるでしょう。
フレンチマリーゴールドの植え付けは、4月~5月の暖かい日が適期です。苗の根の1/3を軽くもみ解し、古い土を軽く落としてから鉢に植え付けます。鉢植えの場合、植え付ける鉢のサイズは苗よりも一回り~二回りくらい大きめがおすすめです。地植えの場合は、20cm~25cmほど間隔をあけて植え付けていきます。一年草のため植え替える必要はありません。
フレンチマリーゴールドは、日当たりと風通しがよい場所が理想です。日当たりが悪いと、花つきも花色も悪くなるため注意しましょう。耐暑性はありますが、30℃以上の猛暑にあうと生育が鈍ってしまいます。鉢植えは涼しい半日陰に場所を移し、地植えは遮光ネットなどで日差しをやわらげると夏バテを防げます。
フレンチマリーゴールドを育てるなら、有機質をたっぷり含んだ水はけのよい用土が最適です。鉢植え栽培で用土を自分で作るなら、赤玉土7:腐葉土3に元肥として緩効性化成肥料を少量混ぜ込み、1週間~2週間寝かせます。市販の草花用培養土でも問題ありません。地植えの場合は庭土に堆肥や腐葉土を混ぜ込み、さらに発酵油かすや緩効性化成肥料を加えて耕し、2週間ほど寝かせます。
フレンチマリーゴールドの水やりの管理は、土の表面が白っぽくなるくらい乾いてから、たっぷりと与えるのが基本です。花に水がかからないように、株元に与えます。地植えの場合は水やりは不要です。ただし、雨が降らない日が続いたときなど、乾燥がひどい場合は水やりします。
フレンチマリーゴールドの施肥は、開花時期にあたる5月~10月に行います。月に2回~3回のペースで薄く希釈した液体肥料を施すか、月に1回、緩効性化成肥料を置き肥すれば十分です。肥料成分のうち、窒素分が多過ぎると花つきが悪くなってしまうため、バランスの取れた肥料を選びましょう。開花期間中でも、8月は猛暑日が多く生育が鈍るので施肥を控えます。
野菜を害虫から守るコンパニオンプランツとなるフレンチマリーゴールドですが、アブラムシやヨトウムシ、ハダニの被害を受けることがあります。これらの害虫は高温多湿な環境で発生しやすいため、夏の時期は要注意です。発生したときは、早急に殺虫剤で駆除しましょう。
フレンチマリーゴールドの栽培で警戒すべき病気は、土中に潜む病原菌が原因で起こる立ち枯れ病と、多湿な環境で発生するカビが原因で起こる灰色カビ病です。立ち枯れ病は養分調整した清潔な用土を使い、殺菌剤を用土に散布することで予防できます。灰色カビ病の予防は花がらや枯れ葉を除去し、風通しをよくすることです。どちらも病気にかかった場合は箇所を除去し、殺菌剤を散布します。
開花時期が長いフレンチマリーゴールドは、開花後の管理が重要です。咲き終わった花を放置していると結実してしまい、花つきが悪くなってしまいます。花がらは早急に花茎から切り取りましょう。また、枯れた花びらや葉が地面に落ちると病気の原因になるため、花がら摘みは病気予防対策としても有効です。
フレンチマリーゴールドの種まきは4月~5月に行います。暖かい晴れの日の午前中がベターです。準備として、種は一晩中水に浸けて吸水させ、土はセルトレーに入れて湿らせます。土は市販の種まき用の土で十分です。セルトレーに種をまいたら5mmほど土をかぶせて、後は涼しい場所で管理します。本葉が2枚~4枚つくまで成長したら、鉢や庭に植え替えましょう。
フレンチマリーゴールドを種から育てて、本葉が10枚ほど展開したら、頂点から2節下のところで摘心します。適期は4月~6月です。脇芽が伸びて、まとまりよく花つきのよい株になりますよ。フレンチマリーゴールドは30℃以上の猛暑日が続くと、生育が鈍ってしまいます。8月頃に花がらを摘み取ると同時に、茎を半分ほど切り戻しましょう。秋にまた花が咲くようになります。
フレンチマリーゴールドの増やし方は「種まき」と「挿し木」が主流です。フレンチマリーゴールドの種は市販品を購入するか、開花後、結実を待って種を取り出しましょう。種まきの適期がくるまで、茶封筒に入れて涼しい日陰で管理します。
フレンチマリーゴールドの挿し木は4月下旬~6月に行います。特に梅雨時が最適期です。まずは花のついていない茎を7cmほど切り取って、下半分の葉を除去して3時間ほど水揚げします。その後、ほどよく湿らせた挿し木用の用土に挿し、明るめの半日陰の場所で乾かさないように管理しましょう。成功すれば2週間で根付きます。
フレンチマリーゴールドミックス 小袋
参考価格: 220円
フレンチマリーゴールドの種です。フレンチマリーゴールドのさまざまな品種を入れてあるため、花色や咲き方など、豊富なバリエーションが楽しめます。
おすすめ度 | ★★★☆☆ |
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出典:写真AC