園芸部類 | 観葉植物 |
形態 | 多年草 |
樹高・草丈 | 10cm~150cm |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
特性 | つる性 |
栽培難易度 | ★☆☆☆☆ |
ポトスは育てやすく人気のある観葉植物です。茎が長くのびるのが特徴で、上向きに仕立てると葉が大きく育ち、下向きに垂らして育てると小さな葉がたのしめます。品種も、斑入りや斑なし、濃い緑色から淡い緑色までさまざまです。
ポトスはハブカズラ属に分類されていますが、かつてはポトス属とされていました。その名残で、現在もポトスという園芸名でよばれています。
ライムは葉色が薄いライムグリーン色で、ときに斑がまじることもあります。ポトスのなかでも人気が高く、多く出回っている品種です。
ゴールデンポトスは、ポトスを代表する品種として家庭だけでなくオフィスなどでもインテリアに利用されています。クリーム色の斑がはいっているのが特徴です。
マーブルクイーンは、緑色と白色がマーブルになっている品種です。ほかのポトスとくらべて、温度管理やなど栽培にコツが必要だといわれています。
エンジョイは、覆輪斑(ふくりんふ)という縁周辺に斑がはいる品種で、葉に凹凸があるのが特徴です。成長は比較的ゆっくりなので、サイズや樹形がかわりにくく管理がしやすいといわれています。
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
植え付け 植え替え |
● | ● | ○ | ○ | ||||||||
開花期間 | ||||||||||||
肥料 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | |||||
成長期 | ○ | ● | ● | ● | ● | ● | ○ | |||||
休眠期 | ● | ● | ○ | ○ | ● |
植え付けの適期は5月~9月ごろです。ポトスは15℃以上になるとよく成長し、10℃前後で成長速度がゆるやかになります。暖かくなってきた時期に植え付けることでしっかりとした株が根付くでしょう。ただし、ポトスは強すぎる直射日光に弱いので、7月~8月の猛暑の日に植え付けるのはさけてください。
ポトスは強い直射日光で葉焼けしたり、冬の寒さで枯れてしまったりすることがあるので、季節ごとに置き場所をかえる必要があります。地植えよりも移動させやすいプランターや鉢植えがおすすめです。
ポトスは、成長期にあたる4月~10月は屋外で管理できます。しかし、7月~8月の日照りが強い時期は直射日光をさけてください。室内の窓辺のような明るい日陰に移動させるか、屋外であれば遮光ネットを利用するとよいでしょう。また、耐寒性は弱いので、冬のあいだも室内に取り込んで管理します。
気温が40℃を越えたり10℃を下回ったりする時期は室内で管理しましょう。耐陰性はありますが日当たりを好むので、真夏や冬場は窓際のレースのカーテン越しなどの場所がおすすめです。
ポトスはあまり土をえらぶ植物ではありませんが、水はけのよい用土をえらんで植え付けてください。観葉植物用の土や、赤玉土、鹿沼土などを利用するとよいでしょう。また、土をつかわずハイドロカルチャー(水耕栽培)で育てることもできます。
土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水をあたえてください。また、ポトスは多湿をこのむので、霧吹きなどでこまめに葉水をかけるとよいでしょう。成長期はとくに水を必要とします。一方、休眠期にはいるとあまり水分を必要としなくなるので、表土が乾いてから数日して水やりをする程度にします。
ポトスは基本的に肥料を必要としません。はやく成長させたい場合は、成長期に肥料をあたえるとよいでしょう。まずは4月ごろに緩効性肥料をあたえます。成長期のあいだは10日に1回のペースで液肥をほどこします。休眠期の施肥は、肥料焼けする可能性もあるのでやめましょう。
ポトスは害虫がつきにくく育てやすい植物です。発生する可能性がある害虫にはアブラムシやカイガラムシ、ハダニなどがいます。日頃からよく観察して駆除しましょう。毎日葉水を吹きかけることは、乾燥予防だけでなく害虫予防にも効果的です。
ポトスは病気にもつよい植物ですが、かかる可能性のある病気には炭疽病があります。放っておくと枯れてしまうこともあります。見つけたらすぐに切り落としてください。葉が多く重なっていると蒸れて発生しやすいので、風通しをよくしておきましょう。殺菌剤をかけることも効果があります。
ポトスの苗は園芸店やホームセンターで入手できます。苗を選ぶときは、葉にハリやツヤがあって色もよいか、茎がしっかりしているかを確かめてください。病害虫に侵されていない苗を選びます。また、斑入り品種にはいろんな斑の入り方があるので、よく見比べてみましょう。
育苗ポットにはいったポトスの苗は、そのままにしておくと乾燥したり蒸れたりしやすく成長もしにくいので、鉢などに植え付けて育てましょう。鉢に植えてからしっかり根付くまでは日当たりと風通しもよい場所に置いて、水やりも忘れないでください。
ポトスは1年に1回のペースで植え替えが必要です。適期は5月~9月ごろですが、真夏の猛暑日はさけてください。ポトスの苗を丁寧に掘り起こし、根の先から1/3ほどを清潔なハサミで切り落とします。現在よりひと回り大きいサイズの鉢に植え替えて水やりをしたら完了です。
ポトスは成長がはやく、つるをどんどん伸ばしていきます。そのため、管理したいサイズやかたちになるように剪定をしましょう。適期は春~秋のあいだです。茶色くなった葉などもこまめに取り除いてください。こみあった部分を剪定すると風通しがよくなり、病害虫対策にもなります。
ポトスは日光を好みますが、夏の直射日光にあたると葉焼けすることがあります。そのため、夏のあいだはレースのカーテン越しの窓辺など明るい日陰に移動させましょう。このとき、冷房が直接あたると葉が傷むこともあるので気をつけてください。
ポトスは、冬に気温が低い場所で管理していると葉が黄色くなったり弱ってきたりします。そのため、冬場は暖かい室内で管理してください。このとき、エアコンの風があたると枯れてしまうことがあるので気をつけましょう。また、冬は成長がとまります。水やりは控えめにしてください。
挿し木や水挿しは、ポトスを増やす方法のなかでも簡単です。挿し木をするときは、まずツルを節もいっしょに10cmほど切ります。葉は数枚残して、清潔な用土に挿したら新芽がでるまで土が乾燥しないように水やりをしてください。水挿しは、節のついたツルを10cmほどに切って水に挿します。毎日水をかえていると根や新芽がでるので、土に植え替えるかそのまま水栽培してもよいでしょう。
植え替えと同時に株分けすると、ダメージが少ないです。株分けする前に土は乾燥気味にしておきましょう。ていねいに取り出した株にナイフで切れ目をいれて、株を2つに分けます。それぞれの株を鉢に植え直して、しっかり水やりしてください。株が落ち着くまで、1週間ほどは風通しのよい半日陰で管理しましょう。