カリブラコアの管理方法
ここからは、カリブラコアの管理方法について解説します。蒸れに非常に弱い植物のため定期的な切り戻しが重要です。他にも冬越しさせる際のポイントや株に元気がない原因などについてもご紹介します。
切り戻し
カリブラコアの管理のコツは「切り戻し」です。株はボリュームが増すと蒸れやすい環境になりがちです。蒸れると病気にもなりやすく枯れることもあります。特に梅雨前の切り戻しを怠った株は、夏にきれいな花を咲かせることが難しくなります。
切り戻しが重要な理由
- 風通しをよくし株の蒸れを防ぐため
- 夏は徒長しやすく崩れた形を整えるため
- 切り戻し剪定で梅雨時期を乗り切り夏も花を楽しむため
- 伸びた枝を切り戻して脇芽を増やし花つきよくするため
- 病害虫により株が枯れるのを防ぐため
花がら摘みも忘れずに
終わった花をそのまま放置しておくと、見栄えが悪いだけではなく、種ができることで栄養分をとられてしまい株が丈夫に育ちません。病気にもなりやすく株が枯れる原因にもなります。終わった花はこまめに摘み取りましょう。
冬越しのポイント
カリブラコアは冬越しが可能です。寒さが厳しい寒冷地では一年草扱いですが、暖かい地域であれば地植えのものも冬越しできます。葉が落ち元気がないように見えますが大丈夫です。気になる場合は、開花時期が終わった頃、ざっくりと短く切り戻ししておくと冬越ししやすいです。鉢植えの場合は、室内の日当たりのよい場所で冬越しさせます。
植え替え
冬越しに成功した株は、3月~6月頃か9月~10月頃に植え替えます。鉢植えは1~2回り程度大きい鉢に植え替えるか、古い根や細い根を切って根鉢の大きさを調整し、同じ鉢に植え替えます。できれば毎年行うのが理想です。地植えは、株の元気がなく徒長してきたときが植え替え時期です。
- 植え替えの際は必ず新しい土に元肥を混ぜて植え替えましょう
- 地植えの場合は、同じ場所に植え替えないよう気をつけましょう
カリブラコアの元気がない
元気がない場合に考えられる原因
- 切り戻しや花がら摘みが不十分で風通しが悪く蒸れた環境
- 水のやりすぎが原因で根が傷みかけている
- 鉢植えの場合、根詰まりを起こしている
- 日照不足によるもの
- 病害虫の被害によるもの
株に元気がない場合は、株の半分くらいの高さで切り戻し剪定して様子を見ましょう。根詰まりが考えられる場合は、根を調整して同じ大きさの鉢に植え替えるか、1~2回り大きい鉢に植え替えて経過を見守ります。
カリブラコアは挿し芽で増やせる
カリブラコアは挿し芽で増やすのが主流です。挿し芽で増やす際は5月~7月頃が適期です。挿し芽での増やし方の手順は以下を参考にしてください。
挿し芽での増やし方手順
- 脇芽のついた茎を先端5~10cmの長さで、切り口が斜めになるように切る
- つぼみや葉は取り除く
- 水に1時間程度つけて水揚げする
- 切り口に発根促進剤を塗る
- 挿し穂専用の用土を入れた育苗ポットや鉢に挿す
- 水をたっぷり与えたら日陰で管理する
- 発根したら花壇や鉢に植え替える
カリブラコアの上手な寄せ植え方法
色とりどりの小ぶりな花を咲かせ、寄せ植え相手との相性を選ばないため寄せ植え植物としても大人気です。ここでは、カリブラコアの寄せ植えに特に相性のよい植物の紹介や、上手に寄せ植えするポイントについてご紹介します。
- 生育環境や性質が似ている植物同士を組み合わせる
- 色や形のバランスを考えて寄せ植えする
- 春から晩秋まで咲いているため季節感を取り入れて寄せ植えする
相性のよい植物
カリブラコアは組み合わせる植物との相性をあまり気にせず使えます。さまざまな種類があるハーブは実用性もあり相性もよいです。また、鮮やかな花色が映える観葉植物との相性もよく寄せ植えにおすすめです。
- カモミールやラベンダー、セージなどを草丈のバランスを考えながら寄せ植えする
- 観葉植物はアイビーやハツユキカズラなどがおすすめ
カリブラコアの病気と害虫
ここからは、カリブラコアに多い病気と害虫について見ていきましょう。主な病気や害虫の原因と対策をご紹介します。
カリブラコアに多い病気と対策
病気になってしまうと、対策をとっても枯れる可能性が高くなってしまいます。まずは、病気になる前に予防できることはしっかり行ってあげましょう。
灰色カビ病(ボトリチス病)
灰色カビ病は、灰色の模様が花びらや葉に広がっていき、やがて花全体に広がり枯れる病気です。蒸れるのが原因で起こりやすい病気のため、湿気が多い梅雨時期は特に注意が必要です。こまめに切り戻し剪定し、風通しをよくしてあげましょう。感染した部分は切り取って処分します。感染部分が広範囲の場合は残念ですが他の植物への感染を防ぐためにも株ごと処分してください。
カリブラコアに多い害虫と対策
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カリブラコアに多い害虫と対策法です。害虫被害も病気の感染同様、発見が遅れると花が枯れる原因になります。
アブラムシに注意
年間通して害虫被害にあう可能性は高いですが、春先は特に注意して観察しましょう。アブラムシは繁殖力がとても強い害虫です。見つけ次第、専用の薬剤で駆除します。予防としても薬剤は有効です。
まとめ
ミリオンベルという別名でよく知られているカリブラコアは、品種やカラーバリエーションが豊富で単体でも寄せ植えでも楽しめる植物です。カリブラコアを元気な株に育てるには、切り戻しと花がら摘みがポイントです。品種改良が進み、八重咲きタイプといったエレガントな雰囲気の品種も増え、ますます人気が高まりそうなカリブラコアをぜひ育ててみてくださいね。
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出典:写真AC