ピーマンとパプリカはナス科の野菜
ピーマンとは
ピーマンはナス科トウガラシ属の野菜です。ピーマンは16世紀頃にアメリカから日本に入ってきました。中南米地域が原産で学名は「Capsicum annuum var. grossum」です。ピーマンは比較的容易に育てられる野菜で、ハウス栽培により1年をとおして食べられます。
カラーピーマンとは
色の付いたピーマンのことを総じてカラーピーマンと呼びます。カラーピーマンは、ジャンボピーマン、トマトピーマン、くさび形ピーマン、小型カラーピーマン、パプリカの5種類です。またピーマンが熟して赤くなった赤ピーマンも、カラーピーマンとして野菜売り場に並ぶことがあります。
パプリカとは
パプリカはカラーピーマンの一品種です。学名もピーマンと同じです。パプリカの原産地はハンガリーで、1990年代に日本に入ってきました。ハンガリーでのパプリカは、香辛料になるものや少し辛みのあるものも含んだ幅広いものです。日本のスーパーで野菜売り場に並んでいるパプリカとは少し違います。
ピーマンとパプリカの違い①品種
ピーマン
ピーマンはトウガラシのなかでも辛みのない品種全般のことをさします。日本のスーパーの野菜売り場などで見かけるピーマンは「中果種」という品種です。重さは30g~50gくらいのピーマンが多く、「ニューエース」「京ひかり」「京鈴」などさまざまな品種があります。
パプリカ
パプリカは重さが100gを超える「大果種」という品種です。パプリカには「フルーピーレッド」「コレッティ」「オランディーノ」などの品種があります。そのほかに挙げられるのが、通常のパプリカより小さめのミニパプリカです。重さは30g~60gくらいで「ぱぷ丸」「フルーツパプリカ」「スウィートカメレオンミニ」などの品種があります。ミニパプリカはとても甘く、デザート感覚で食べられています。
ししとう
シシトウガラシは、ナス科トウガラシ属の野菜で学名もピーマンと同じです。シシトウガラシは「甘味種」というトウガラシで、品種は「小果種」です。よく「ししとう」といいますが、これは本来シシトウガラシの一品種名のことをさします。ほかには「甘とう美人」「伏見甘長」などがあります。
ピーマンとパプリカの違い②色と形
ピーマンの色と形
ピーマンは熟す前に収穫するため緑色です。野菜売り場でよく見かけるのは、縦7cm前後で幅4cm前後の少し細長いかベル型のピーマンでしょう。果実の表面には光沢があり、品種によって緑色の濃いものや薄いものがあります。ピーマンは、ムラのない鮮やかな緑色でツヤツヤとした光沢があるものを選びましょう。ヘタがしおれていないピーマンが新鮮です。ヘタの形は五角形より六角形のほうが甘いといわれています。
パプリカの色と形
パプリカは赤、黄色、オレンジなどが、スーパーの野菜売り場で一般的に見かける色でしょう。パプリカにはほかに緑色、紫色、クリーム色などの色があります。ミニパプリカでなければピーマンより大きく、縦9cm前後で幅7cm前後のベル型です。パプリカはピーマンより果肉が厚いのも特徴です。果実にハリがあって、ヘタがしおれていないものを選びましょう。
ピーマンとパプリカの違い③味
ピーマン
ピーマンは独特な香りと苦みを持つのが特徴です。熟す前の果実のため食感がシャキシャキとしています。子どもに好き嫌いを聞くと、よく名前があがる野菜の上位に入りますが、近年では品種改良により甘いピーマンも作られるようになりました。
パプリカ
パプリカはピーマンよりも甘味が強い野菜です。実はパプリカは色によって甘さに違いがあります。一般的な3色「赤、黄色、オレンジ」のパプリカのなかで一番甘いのは黄色です。次がオレンジで、最後が赤の順番です。ちなみに、苦みに関しては赤が一番強く、次がオレンジで最後が黄色といわれています。