ピーマンと卵は相性抜群
ピーマンは栄養豊富な緑黄色野菜です。しかも旬の時期である夏は安価で販売されます。栄養面で見ても経済面で見ても、積極的に取り入れたい食材ですね。しかしピーマンには独特の苦味があるため、好き嫌いがわかれます。そこで登場するのが卵です。卵のまろやかな風味はピーマンの苦味をほどよく中和してくれます。
卵は栄養豊富なことから「完全栄養食」、価格が安定していることから「物価の優等生」と呼ばれています。
年中安定した価格で買える卵と、夏が旬のピーマンのコンビで、栄養面でも経済面でも優秀な夏の料理ができるというわけだね。
料理で大量消費も可能
食材は旬の時期や特売日など、安いときを狙ってまとめ買いすることもあるでしょう。しかしピーマンも卵も、あまり日持ちしない食材です。大量に購入すると消費しきれない恐れがあります。その解決策が料理です。料理のレパートリーを増やしたり、ある程度保存できる作り置き料理にしたりすることで、大量に購入しても効率的に消費できますよ。
ピーマンも卵も、主菜と副菜の両方に使える応用範囲が広い食材です。レシピがあれば、大量に購入しても無駄なく消費できますよ。
作り置き料理も、主菜・副菜ともにたくさんのレシピがあるんだ。上手に利用すれば大量消費・節約・時短料理作りに役立つよ。
ピーマンと卵の人気レシピ5選
レシピ①味噌マヨ炒め
卵炒めは卵料理の定番のひとつです。卵と油は相性がよく、ふんわりと仕上がります。ピーマンも油との相性がよいうえに加熱しても栄養素が壊れにくいため、炒め物向きの野菜です。このレシピでは食べやすい味噌マヨで味付けすることで、子どもにも喜ばれる一品に仕上げています。彩りに人参など鮮やかな色の野菜を入れると、見た目も栄養価もさらによくなりますよ。
材料(ピーマン約10個分)
ピーマン:8個〜10個
卵:3個
★味噌、料理酒、みりん、マヨネーズ:各大さじ1
★砂糖、醤油:各小さじ1
作り方
- ピーマンはヘタと種を除去した後、細切りにする
- フライパンで炒り卵を作る。炒り卵ができたら一旦取り出しておく
- すべての調味料を混ぜあわせておく
- フライパンでピーマンを炒め、炒り卵を戻す
- あわせた調味料を入れ、全体に絡めたら完成
- 好みで豚肉や人参などを加えてもおいしい
レシピ②オイスター炒め
卵のオイスター炒めは、コクのある味わいがクセになる中華風の卵料理です。ピーマンの苦味も卵のまろやかな風味とオイスターのコクで和らぐため、食べやすさがアップします。材料をサッと炒める料理なので、短時間で作れる点も魅力です。副菜にピッタリな料理ですが、玉ねぎや人参、豚肉を加えてボリュームアップすれば主菜にもなりますよ。
作り方
- じゃがいもは細切りにして水にさらし、耐熱容器に入れてレンジ加熱する(600wで約2分)
- ピーマンは細切りにする
- フライパンにごま油(分量外)を熱し、ピーマンを入れて炒める
- さらにじゃがいもを加えて炒める
- じゃがいもに油がなじんだら、フライパンの端に寄せる
- 空いたスペースに卵を入れて炒める
- 調味料をすべて加えて、全体になじんだら完成
レシピ③卵とじ
卵とじとは、煮汁に溶き卵を加えて仕上げる料理です。ふんわりとした仕上がりと優しい味わいで、丼や雑炊によく使用される調理法でもあります。このレシピは味付けに焼き肉のタレを使うため、誰でも簡単に作れますよ。卵とじはほかのおかずともケンカしないので、ご飯に乗せずに、副菜として用意するのもおすすめです。
材料(1人前)
豚肉こま切れ:80g
玉ねぎ(スライス):1/4個
ピーマン(乱切り):小さめ・1個分
卵(全卵):1個
焼肉のタレ:50㏄
水:50㏄
サラダ油:小さじ1
ご飯:1人前
作り方
- 焼き肉のタレに水を加える
- 卵は常温に戻しておく
- フライパンにサラダ油を熱し、豚肉を炒める
- 続けてピーマンと玉ねぎを入れ、いっしょに炒めていく
- 焼き肉のタレを混ぜた水を入れた後、蓋をして2分~3分煮る
- 溶き卵を回しがけして蓋をし、弱火で30秒~1分蒸らす
- 仕上げに強火で3秒~5秒加熱する
- 皿にご飯を盛り、卵とじを乗せて完成
レシピ④オムレツ
卵料理の代表格で、人気の高い料理でもあるオムレツは、肉とも野菜とも相性がよいです。具材次第で、いろいろなバリエーションが楽しめます。この点も人気が高い理由でしょう。このレシピでは肉と野菜の両方を使い、ボリューム満点の料理に仕上げています。栄養バランスもばっちりです。主菜はもちろん、お弁当のおかずにも使えますよ。
材料(2人分)
たまねぎ:1玉
にんじん:1/2本
ピーマン:2個
ひき肉:200g
卵:4個
塩コショウ:少々
ソース:適量
作り方
- 野菜は全部みじん切りにする
- フライパンで油を熱し、ひき肉を入れて炒める
- ひき肉の色が変わったところで野菜を加え、塩コショウする
- 割りほぐした卵をまんべんなくかける
- 蓋をして弱火で蒸し焼きにし、卵が固まったら取り出す
- 切り分けて皿に盛りつけ、ソースをかけたら完成
レシピ⑤ピーマンの肉詰め
ピーマンの肉詰めは、ひき肉、野菜、卵を使うボリュームも栄養も満点な料理です。ピーマンの肉詰めというと、ピーマンから肉がはがれるという失敗がよく聞かれます。しかし「肉を詰める前のピーマンに、小麦粉または片栗粉をまぶしておく」「肉ダネは隙間なく詰める」「焼き目がつくまでピーマンに触らないようにする」などの注意を守れば防げますよ。
材料(ピーマン3個分)
ピーマン:3個
ひき肉:200g
玉ねぎ:1/2個
☆パン粉・牛乳:各大さじ1
☆たまご:1個
☆ナツメグ(あれば):小さじ1/2
☆塩胡椒:少々
醤油・酒・みりん:各大さじ1
砂糖:小さじ1
作り方
- ピーマンはヘタと種を取らず、縦半分に切る
- 玉ねぎはみじん切りにして、600wのレンジで3分加熱する
- ひき肉、玉ねぎ、☆材料を混ぜる
- 材料が完全に混ざったら、ピーマンに詰めていく
- 肉詰めしたピーマンを、肉の面を下にしてフライパンに入れて焼く
- ピーマンに焼き目がついたら、蓋をして蒸し焼きにする
- ひっくり返したら、再度蓋をして蒸し焼きにする
- 余分な油を取り除き、調味料を加えてよく絡めたら完成
ピーマンと卵の栄養効果
ピーマンの栄養
ピーマンにはビタミンC、ビタミンP、βカロテン、食物繊維など、多くの栄養成分が含まれています。また、ピーマンの栄養面で注目すべきは「加熱調理しても、栄養成分が損なわれにくい」という特徴です。栄養成分ビタミンCは熱に弱く、加熱調理すると酸化してしまう弱点があります。しかしピーマンの場合は、酸化防止効果を持つビタミンPが、ビタミンCを熱による酸化から守ってくれるのです。
苦味成分の効果
ピーマン独特の苦味は「クエルシトリン」という成分が元になっています。クエルシトリンはポリフェノールの一種で、薬草として有名なドクダミにも含まれている成分です。利尿、解毒、毛細血管強化作用を持つことから、高血圧抑制効果や抑うつ効果が期待されています。
卵の栄養
卵には「物価の優等生」のほか、「完全栄養食」という別名もあります。卵にはたんぱく質、糖質、脂質の三大栄養素、ビタミン群、ミネラル分など、生命活動に必要な栄養成分のほとんどが含まれているからです。ビタミンCと食物繊維以外の栄養成分がほぼそろっています。卵料理にビタミンCと食物繊維をほかの食材で補えば、栄養面でほぼ完璧な食事ができあがるでしょう。
ピーマンはビタミンCと食物繊維を豊富に含む食材です。栄養面でもピーマンと卵は相性抜群の組み合わせなんですよ。
まとめ
ピーマンと卵は栄養バランスがよいコンビです。ピーマンは夏の旬の時期になれば安価で販売されるため、家計にとっても強い味方となってくれますよ。どちらの食材も応用範囲が広いので、たくさんのレシピがあります。積極的に取り入れて、おいしくて栄養満点な食卓作りに役立てましょう。
出典:写真AC