ピーマンとパプリカの違い④栄養
ピーマンの栄養成分
ピーマンはビタミンなどの栄養素が多く含まれている野菜です。βカロテン(ビタミンA)やビタミンCが豊富に含まれています。ピーマンの持つ独特の香りはピラジン、独特の苦み(渋み)はクエルシトリンという成分です。こうした栄養成分から、ピーマンは風邪の予防や美肌に効果的な食べ物とされています。
パプリカの栄養成分
パプリカはピーマンよりもさらに高い栄養素を持つ野菜です。パプリカの持つビタミンCはレモンよりも多く、100gで1日の推奨量を摂取できます。ビタミンEや葉酸も豊富です。赤いパプリカにはカプサンチンという色素成分が含まれています。黄色やオレンジのパプリカに含まれている特徴的な成分はゼアキサンチンです。ルテインとともに目を守る働きをするといわれています。
ピーマンとパプリカの違い⑤栄養成分の働き
ピーマンとパプリカの栄養成分の働き
ピーマンとパプリカに含まれている成分に多少の違いはあります。しかし、どちらも強い抗酸化作用を持つ成分を多く含有していますね。こうした成分は、アンチエイジングや成人病の予防に期待が持てるでしょう。ピーマンとパプリカ、それぞれにあった調理方法で美味しく栄養を摂り入れるのがおすすめです。
ピーマンの栄養成分と働き
βカロテン(ビタミンA)
βカロテン(ビタミンA)は、粘膜や皮膚を健康に保ち、活性酸素を抑制したり除去したりする働きがあります。免疫力を高める、目の光刺激に対応する、アンチエイジングといった効果も期待できます。
ビタミンC
コラーゲンを作る、メラニンを抑制するといった働きが期待されます。また、活性酸素を吸収する、免疫力を高める、鉄分の吸収を助ける、ストレスへの抵抗力を高めるといった効果もあるといわれています。
ビオチン、ピラジン
ビオチンにはエネルギー代謝を助ける、皮膚や粘膜を保つ、髪や皮膚の健康を保つ、炎症を抑えるなどの効果が期待できます。また、ピラジンは血液をさらさらにするといった効果が期待できます。血栓の予防にも力を発揮してくれるでしょう。
クエルシトリン
クエルシトリンは、脂肪の蓄積を抑える、高血圧を抑制するなどの効果を持つといわれています。また、血中の中性脂肪上昇を抑える、血流の改善、利尿作用、炎症を抑えるといった効果が期待できます。
パプリカの栄養成分と働き
ビタミンE、葉酸
ビタミンEには、抗酸化作用、活性酸素を抑え酸化予防、血行促進といたった効果が期待できます。また、葉酸には赤血球の生産を助ける、細胞の生産や再生を助ける、細胞分裂を助ける、といった効果があるとされています。
カプサンチン(赤色色素)
カプサンチンには、強い抗酸化作用があるといわれています。アンチエイジング、動脈硬化を予防する、脂肪の分解を促進する、免疫力を高める、肩こりや冷え性を改善する、疲労の回復といった効果が期待できます。
ゼアキサンチン、ルテイン
ゼアキサンチンには、抗酸化作用がある、目を保護する、皮膚を保護する、黄斑変性症を予防する、白内障を予防するといった効果があるといわれています。また、ルテインの働きは、抗酸化作用がある、美肌効果がある、炎症を抑える、黄斑変性症を予防する、白内障の予防と改善をするといったものです。
ピーマンとパプリカの違い⑥調理方法
ピーマンの調理方法
ピーマンは火をとおしてもビタミンCが失われづらい野菜です。若いうちに収穫するため、独特の香りと苦みが強く、生食よりは火をとおしたほうが食べやすくなります。ピーマンの苦み成分は油に溶け出す性質があるため、苦手な方にはおすすめの調理方法です。ピーマンは縦に切るほうが苦みが少ないといわれています。
パプリカの料理方法
パプリカはピーマンよりも甘く、サラダなどに入れて生のまま食べられる野菜です。ピーマンと同じように火をとおしてもビタミンCが壊れにくい性質があります。パプリカの甘みは焼くことでさらに強くなるため、おすすめの調理方法です。
まとめ
ピーマンは熟す前に緑色の状態で収穫し、果肉は薄く苦みがあります。パプリカはカラフルで大きく、苦みはほぼありません。しかし、カラーピーマンとパプリカは、品種によっては明確な線引きが難しいのが正直なところです。すべては「ナス科トウガラシ属の辛みがないピーマン」のなかに含まれるため、おおまかに分類されているといえるでしょう。
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