タマネギ栽培の元肥について
元肥のポイント①施肥量の目安(1㎡あたり)
1㎡あたりの施肥量の目安は以下の通りです。
- 堆肥…2kg
- 苦土石灰…120g
- 化成肥料、有機化成など…120g
- 熔リン…50g
元肥のポイント②専用肥料や一発肥料が便利
使用する化成肥料は8-8-8や14-14-14などでかまいませんが、どんな化成肥料を使用するか悩んだときは、専用肥料や一発肥料も検討してください。一発肥料というのは、成分や効き方の異なる肥料を混ぜ合わせて、追肥がいらないようにつくられた肥料のことです。実際に追肥が必要かどうかは土壌の条件によって異なるため絶対に不要とはいえませんが、肥料が効きすぎることもなく長持ちするのでとても便利な肥料です。
ラベルをよく読んで使おう
専用肥料や一発肥料の場合、使用量や使用方法、他の資材との組み合わせなどがラベルで指示されている場合があります。その場合はラベルに従って適切に使用してください。
元肥のポイント③石灰と堆肥は間隔をあけて施肥
堆肥に含まれるアンモニアと石灰が反応すると、気化するといわれています。気化してしまうと肥料分が失われるほか、発生したガスによって植物の根が傷んでしまうこともあります。石灰を施した2週間ほど後に堆肥を施すとよいでしょう。なお効果があらわれるまでに時間のかかる熔リンも石灰と同じタイミングで施すのがおすすめです。
タマネギ栽培の追肥について
追肥のポイント①施肥量の目安(1㎡あたり)
1度の施肥量は1㎡あたり化成肥料30g程度です。硫安を施すのもおすすめですが、窒素分が多いため少量ずつまきながら様子を見てください。専用の肥料も使えます。
追肥のポイント②追肥の回数は2~3回
タマネギの追肥は、植え付けのあと25日前後に1回、3月上旬に1回行います。それまでにタマネギが肥切れになるようであれば2月上旬にも行うとよいでしょう。
追肥のポイント③マルチシートのあるなしで変わる
マルチシート栽培では株ごとに施肥
マルチシート栽培では、一つ一つ株元に施肥する必要があります。人によってはマルチを一度はがして施肥し、また戻すこともありますが、面積が広くなるとマルチを戻すのが大変です。少量ずつ手でつかみ穴の中に施してあげましょう。マルチ栽培では土が硬くなりにくく、地温が保たれやすいため、土寄せは行わなくてかまいません。
マルチシートなしなら土壌混和
マルチシートを使用しない場合、パラパラと全体に施肥したあと、中耕もかねて肥料と土を混ぜ合わせ、軽く株元に土寄せしてあげることがポイントです。この追肥作業を簡単にしたいなら、植え付けのときに条間を広くとっておくとよいでしょう。そうしておけば条に添って肥料を与え、左右の土を株元に土寄せしてあげればよいので非常に簡単です。
追肥のポイント⑤止め肥の後は追肥しない
タマネギ栽培において、3月上旬に行う最後の追肥を「止め肥」といいます。このあと肥料を与えてしまうと、肥料の与えすぎとなり生育に悪影響を及ぼすため、止め肥の後は追肥しないようにしてください。
肥料の与えすぎに注意
家庭菜園では、使用する肥料の量があまりにも少量に感じられて、与えすぎてしまうことがよくあります。特に窒素分が多すぎると、葉ばかりが茂って玉が太らなかったり、軟弱に育って病害虫が発生しやすくなったり、貯蔵性が悪くなったりすることもあります。まずは基本の使用量や回数で栽培を行い、自分の畑の特徴を探りながら毎年増減させて様子を見るとよいでしょう。
まとめ
さまざまな料理に大活躍のタマネギを、家庭菜園で作れたら嬉しいですよね。期間の長いタマネギ栽培では、肥料選びや追肥作業が大切です。肥料はリン酸が重要になってきますが、悩んだときは失敗しにくい専用肥料を使ってみてください。また追肥作業はマルチシートのあるなしで手順が違ってくるので、その点まで考慮して植え付け方法を選びましょう。あとは肥料の与えすぎだけ気を付ければ、無農薬でも立派なタマネギが作れますよ。
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