にんにくの収穫時の注意
収穫のサインも出て、いよいよ掘り出しますが、そのときに気をつけることがあります。長く保存して楽しむためにも注意したい点です。
晴れの日を選ぶ
にんにくの収穫時期は地域によっては梅雨の時期にあたります。カビが生えたり病気になったりするので湿気はにんにくの大敵です。掘り出す当日は必ず晴れの日を選びましょう。一番よいのは掘り出す前に3日ほど晴れているときです。天気予報を見てタイミングを見計らいましょう。
「掘り出してから乾かすから、収穫時は雨でもよいのではないか」と思われがちですが、雨が降っているときはにんにくの中も濡れています。この状態で掘り出すと天日干しをしても乾きにくいのです。にんにくの中からカビが生えてしまう恐れもありますので、晴天の日を待ってください。
茎ごと引き抜いて収穫する
収穫の仕方は茎ごとそっと引き抜きます。茎が切れてしまうと手間がかかってしまいます。にんにくに傷をつけないように引き抜くのがコツです。もしも茎が切れてしまったらスコップを使いますが、少し離れたところから掘りましょう。にんにくを傷つけないためです。
にんにくの収穫後の保存
無事収穫できると料理に使うのが楽しみですが、たくさんのにんにくを保存する必要があります。理想の保存の仕方はどんなものがあるでしょうか。収穫後の手順と方法をいくつかご紹介します。
乾燥させて保存する
土の中から掘り出したにんにくは水分をたくさん含んでいます。まずは乾かして天日に干して水分を飛ばしましょう。長く保存するには最初に乾燥させておくことが大事です。
ひげ根を切る
にんにくを掘り出したら、お尻のほうに生えているひげ根を切ってやります。収穫後ひげ根が生えたままにしていると、にんにくが呼吸をしてしまい、せっかくの充実した実が痩せてしまいます。ハサミで切ってやりましょう。掘り出したときについている泥は無理に落とさないでそのままにします。
天日で干す
にんにくの茎を20cmほど残して切ります。これをいくつか束ねてぶらさげておき、天日で3日〜5日ほど干します。傷をつけたり皮をむいてしまったりしないように注意してください。まだ湿気が残っているときに傷がついたり皮がむけたりすると、そこから菌が入り長く保存できなくなることがあります。
暗くて涼しいところで保管する
にんにくは日が当たったり、じめじめしたりする場所を嫌がります。カビが生える原因にもなるので、湿気には注意して保管してください。天日で干した後は残した茎を切り落としてネットなどに入れ、つるして保管しましょう。場所は暗めで風通しのよい場所を選びます。
冷蔵庫で保存する
長期保存は乾燥だけではありません。冷蔵庫に置くこともできます。保存方法に注意して長く楽しみましょう。
冷蔵庫の野菜室で保存する
にんにくを冷蔵庫の野菜室で保存する場合は、1つずつ新聞紙でくるみます。ビニール袋だと、にんにく自身の湿気でカビを生やしてしまう恐れがありますので避けましょう。新聞紙または紙袋などで保存します。紙がにんにくの湿気を吸ってくれます。
冷蔵庫の冷凍室で保存する
冷凍庫で保存する場合は、にんにくを1片ずつに分けます。1片ずつラップして冷凍します。丸のまま1個のにんにくを凍らせると使うのにとても不便です。すりおろしたにんにくも冷凍ができますし、便利なのでぜひお試しください。
調理して保存する
にんにくは乾かして保存するだけでなく、漬け込んで料理の隠し味に利用するといった保存方法があります。
オリーブオイルに漬けて保存する
ガラス瓶を使ってにんにくを漬けます。オリーブオイルに漬けておくとさまざまな料理の下味に使えて便利です。肉や魚を炒める際に使ってもよいですし、サラダのトッピングに使うこともできて、オリーブオイル漬けのにんにくがそのまま味わえます。ガラス瓶を熱湯消毒して使い、雑菌が入らないよう注意してください。
黒酢に漬けて保存する
中国の北の地域でよく見られる保存方法です。北京の食堂などでは各テーブルに瓶に入れて置かれているのを見かけます。日本のらっきょうや福神漬けのような存在なのでしょう。そのまま食べても、料理に使っても美味しくいただけます。
まとめ
栽培の仕方が簡単で手軽に育てられるにんにくですが、意外に収穫の時期に気をつかうことがわかりました。でもこの記事で大事なポイントをお伝えしていますので、ぜひ実践なさってください。家庭菜園なら形が不ぞろいでも味は楽しめます。あまり神経質にならずに気軽に楽しみましょう。
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出典元:写真AC