駒菌
駒菌とは小さな木片にしいたけ菌を培養したもので、ホームセンターや通販で購入できます。おがくずに菌を培養した「オガ菌」を使う方法もありますが、初心者には植菌作業が簡単な駒菌をおすすめします。培養されているしいたけ菌の品種によって、収穫できるしいたけのサイズや収穫回数が異なるのでよく確認して買いましょう。
ドリル
ドリルは原木に駒菌を打ち込む穴を開けるための必需品です。作業効率のよい電動ドリルを使いましょう。すでにDIY用の電動ドリルを持っている方はそれで構いませんが、初めてドリルを購入する方は、しいたけ栽培専用のドリルも販売されているので検討してみてください。
キリ(ビット)について
- ドリルに装着するキリ(ビット)は駒菌のサイズに合わせて選びましょう。
- しいたけ栽培専用のキリを使うと便利です。
- キリには丸軸と六角軸の2種類があるので、ドリルをよく確認して適合するタイプを購入してください。
ハンマー
原木に駒菌を打ち込むために使うハンマーは一般的なもので構いません。穴開け機能のあるしいたけ栽培用のハンマーも販売されているので、ドリルを使う自信のない方はこちらを検討してみてもよいですが、ドリルを使ったほうが作業効率は高いでしょう。
遮光ネット
アイリスオーヤマ シルバーシート #4000 厚手 遮光ネット ブルーシート 防水 UVシート 紫外線カット 1.8m×2.7m ハトメ数10
参考価格: 880円
遮光ネットは「仮伏せ」と呼ばれる工程で、原木の温度と湿度を保つためのカバーとして使います。ポリ袋やゴザで代用しても構いません。何を使うのが最適かは栽培する地域や環境によって異なるので、近くでしいたけ栽培をしている方やホームセンターのスタッフにアドバイスを求めてみてもよいでしょう。
家庭でしいたけの原木栽培<手順>
必要な準備が整ったらいよいよしいたけ栽培のスタートです。それなりの手間と時間がかかりますが、ひとつひとつの作業を着実にこなしていきましょう。初めの頃はなかなか結果がわからないもどかしさがありますが、焦らずのんびり取り組むことも栽培を成功させるコツのひとつです。
手順①原木の穴開け
まずは原木にドリルで穴を開けましょう。穴の数は原木の直径✕3以上が目安です。直径が15cmの原木なら45個以上の穴を開けましょう。また穴の深さは駒菌の長さ+5mmがベストです。穴あけの手順は、
- 原木の端から5cmほどの位置に最初の穴を開ける。
- 最初の穴から縦に15~20cm間隔で1列に穴を開けてゆく。
- 1列目から4cmほど間隔を開けて、穴の位置が互い違いになるように2列目の穴を開ける。
これを原木の周りを1周するまで繰り返しましょう。
手順②植菌(駒打ち)
原木に開けた穴にハンマーを使って駒菌を打ち込みます。原木の表面と駒菌が同じ高さになるまで打ち込んでください。駒菌は雑菌に対してとてもデリケートです。長期の保存はできないため、なるべくその年の作業で使い切るか、余ったものは捨ててください。桜が咲き始める時期より前に作業を終わらせましょう。
ボタニ子
次のページでは、「手順③仮伏せ」をご紹介します。