ジフィーポットとは?「そのまま植えられる鉢」の意味とメリットを解説!

ジフィーポットとは?「そのまま植えられる鉢」の意味とメリットを解説!

種まきから育てた植物の根を、傷めることなくそのまま植えられる優れた鉢ジフィーポット。植物の成長にはかかせない根の生育に、うれしい効果が期待できます。ジフィーポットの特性と種まき初心者さんにおすすめの利用方法をご紹介します。

記事の目次

  1. 1.ジフィーポットとは
  2. 2.ジフィーポットのメリットとデメリット
  3. 3.ジフィーポットのおすすめの使い方
  4. 4.ジフィーポットで種まきマスターになろう

ジフィーポットとは

出典:筆者撮影

ジフィー社から出ているピートモス(泥炭)から作られた植木鉢のことを、ジフィーポットといいます。種まきや育苗に使用できる植木鉢の一つで、長期的な利用としてではなく簡易的に用いるのに適したものです。園芸店やホームセンターの園芸コーナーなどで購入できるので、手軽に試せますよ。

ジフィーポットは何からできている?

ジフィーポットはピートモスを主原料として作られています。湿地帯など水気の多い場所で育った水苔などの植物が堆積してできたものを泥炭といい、その泥炭を乾燥させ細かく砕いたものがピートモスと呼ばれます。主に苔類が主原料となり、自然由来の素材でできた植木鉢は成長する植物の根を阻害しないので、ポットの側面を貫通してくる様子がみられるでしょう。

ジフィーポット「そのまま植えられる鉢」の意味

出典:筆者撮影

ピートモスから作られた植木鉢ピートモスポットは、自然由来の素材で植物の根の成長を阻害しません。地中で分解されるため「そのまま植えられる鉢」といわれます。ジフィーポットとは、ノルウェーのジフィー社が作った商品、ということでつけられた商品名のことです。日本に輸入されたのは1962年頃で、ピートモスポットの中でもよく目にする代表的な商品です。

ボタニ子

ボタニ子

ジフィーポットはピートモスポットの商品名なのね。

ジフィーポットの種類

出典:筆者撮影

丸型のジフィーポットには、5.5cm40個入りと8cm30個入りの2種類があります。根がしっかりと育った苗をポットのまま植え込みできるので、定植後の株間を考えてポットにまく種の数を決めるといいでしょう。種の大きさや1つのポットにまく種の数によってサイズを使い分けてもいいですね。

種類①ジフィーストリップ

ジフィーストリップは、ジフィーポットと同じ素材の角型連結タイプです。5cm角が12個連結したものと8cm角が6個連結したものがあります。同じ種類の種を連結ごとに分けてまくようにすると、一目で判別できるので管理がしやすいですね。定植するときには一つずつ切り離して植えましょう。ジフィーストリップは連結されている分、転倒の心配も少なく種まきや水やりのときに安定して作業が行えますよ。

種類②ジフィーセブン

出典:筆者撮影

ジフィーセブンは、ジフィーポットとは違う形状でつくられていて、土そのものが水でふくらみ培養土ポットになります。ビニールポットも土も不要で、ふくらんだ培養土ポットに直接種をまけます。種まきやさし芽に適していて、そのまま定植が可能です。育苗に必要な初期肥料が入っているのもうれしいですね。直径30mmと42mmの2種類があります。

ジフィーポットのメリットとデメリット

出典:筆者撮影

エコであり植物の根にもよい状態を提供できる効果のあるジフィーポットですが、メリットとデメリットについても知っておきましょう。

メリット

メリット①そのまま植えられる

出典:筆者撮影

植え傷みを気にすることなく、そのまま植えられる点が大きなメリットとなります。ジフィーポットは育った根を阻害することなく、地中で分解されます。そのため、種まきから育ててきた苗を、根を触らずにそのまま土に植え付けることが可能となるのです。

メリット②ゴミが出ない

定植するときにはジフィーポットごと植え込みをするので、ビニールポットのゴミが出ないという点がとってもエコですね。

デメリット

デメリット①リサイクルできない

苗が育ってくると根がポットの側面に貫通して出てくるので、ジフィーポットはリサイクルして使用できません。そのため、どうしても使い捨てになってしまいコストが少なからずかかります。

デメリット②長期間使用できない

ジフィーポットは自然由来のピートモス主体で作られているため、使用日数が長くなると分解が進みもろくなってやぶれてしまいます。そのため、ジフィーポットは長期間の使用には向かないのです。

ジフィーポットのおすすめの使い方

出典:筆者撮影

ジフィーポットはなんといっても種まきにおすすめです。根を傷めることなく「そのまま植えられる鉢」の特性を最大限活かした使い方と、定植までの育苗方法を知って種まきや育苗にチャレンジしてみましょう。

使い方①種まき

出典:筆者撮影

ジフィーポットを種まきに使うときは、最初に水で湿らせます。ポットにしっかりと水を含ませ、培養土を入れて種をまきます。発芽するまでは乾燥と加湿に注意し、水やりは専用のトレーで底面給水による管理を行うと、乾燥の心配を減らせて便利です。移植を嫌う直根性の植物の種まきと相性がよく、野菜苗では大根やゴボウなどの種まきや育苗に重宝します。種まき~育苗まで植え替えの必要がないので、根の植え傷みのトラブルを回避できます。

ボタニ子

ボタニ子

ポットはしっかりと最初に湿らせることがポイントね!

使い方②育苗

出典:筆者撮影

育苗で使用する場合には、特に乾燥と加湿に気をつけます。育苗中の水分コントロールが無理なく行えるという点で、育苗中も専用のトレーを使用すると管理がしやすいですね。ジフィーポットで育てた苗は、元気に育った根を傷めることなく、定植することが可能です。植え付けの際にはポットが土に隠れるように植えることがポイントですよ。

ボタニ子

ボタニ子

元気に育った根が、ジフィーポットの側面を貫通してきたら、植え替えのタイミングよ!育苗日数が20日を超えるようなら、肥料を与えるといいわよ。

ジフィーポットで種まきマスターになろう

出典:筆者撮影

「そのまま植えられる鉢」ジフィーポットを使えば、種まき初心者さんでもスムーズに定植までを行えますね。野菜苗や花苗などの育苗にも重宝しそうです。ホームセンターや園芸店でも手軽に購入できるので、種まき初心者さんにおすすめです。ジフィーポットで簡単に種まきマスターを目指しましょう。

*berry*
ライター

*berry*

お花のある暮らしを満喫! 育てて飾ってお気に入りの景色をつくるのが大好き。

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