駄温鉢とは
駄温鉢(読み方:だおんばち)は古くから園芸で親しまれている、陶器鉢のひとつです。デザインはとてもシンプルな直線的で安定感があり、色は赤茶色で縁の部分にだけ塗りが施されています。
駄温鉢の基本情報
生産地 | 常滑焼(愛知県常滑市)、三河焼(愛知県碧南市) |
焼成温度 | 約1100℃ |
通気性 | 良好 |
排水性 | 良好 |
保水性 | 普通 |
形状・種類 | 浅鉢3〜20号(3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、10、11、12、13、15、18、20) 深鉢3〜15号(3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、10、11、12、13、15) |
駄温鉢の特徴
駄温鉢は駄鉢(読み方:だばち)とも呼ばれ、安さとサイズの豊富さが特徴です。駄菓子と同じように、駄鉢には安い鉢という意味合いがあります。鉢の形は標準的な深鉢と低めの浅鉢の2種類です。釉薬(ゆうやく)を塗った縁があり、指をかけて持ち運びやすくなっています。
こんなかたにおすすめ
駄温鉢は植物を育てるのが初めてか、まだ慣れていない初心者のかたにぴったりです。水の与えすぎで植物を台無しにしてしまうことが多いかたにも向いています。通気性と排水性のよさが、根の成長を促してくれます。ほかにはDIYを楽しみたいかたにもおすすめです。駄温鉢をペイントやデコレーションでカスタマイズしてもよいですね。
おすすめの駄温鉢5選
おすすめの駄温鉢①浅鉢3号
鉢 KANEYOSHI 【日本製/安心の国産品質】 陶器 植木鉢 駄温鉢浅 3号
参考価格: 90円
安定感のある浅鉢の3号は、サボテンや多肉植物の栽培におすすめです。通気性と水はけもよいので、繊細な多肉植物の水の管理が楽になります。
おすすめ度 | ★★★ |
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サイズ | 3号(直径約10cm) |
おすすめの駄温鉢②浅鉢7号
駄温鉢〈駄鉢〉 浅型 (7号) 素焼き鉢 陶器鉢 テラコッタ *国産植木鉢* 常滑 盆栽 山野草
参考価格: 359円
スイレンの栽培に最適なのが、駄温鉢の浅鉢です。スイレン鉢の高さ調整には浅鉢を伏せて沈めて、その上に植え付けた鉢を載せて育てます。
おすすめ度 | ★★★ |
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サイズ | 7号(直径約22.5cm) |
おすすめの駄温鉢③深鉢5号
植木鉢 国産 駄鉢 駄温鉢 深型 5号
参考価格: 173円
観葉植物を育てるのに向いているのが、駄温鉢の深鉢です。用土の蒸れを嫌う観葉植物には通気性のよい駄温鉢と、おしゃれな鉢カバーの組み合わせがよいですね。
おすすめ度 | ★★★ |
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サイズ | 5号(直径約15.5cm) |
おすすめの駄温鉢④深鉢10号
常滑焼 駄温鉢 /植木鉢 深鉢10号 5入
参考価格: 7,975円
果樹苗をベランダなどで育てる場合も、駄温鉢の深鉢がぴったりです。用土がたっぷりと入り、安定感もあります。デザインがスッキリしているので、植え替え作業もスムーズにできます。
おすすめ度 | ★★★ |
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サイズ | 10号(直径約31.5cm) |
おすすめの駄温鉢⑤カラーリム7号
植木鉢 フラワーポット カラーリム 大 (7号) 【駄温鉢/ポット/古風/懐かしい】
参考価格: 5,300円
ろくろを回して形作る、昔ながらの味わいが魅力のモダンな駄温鉢です。太めのリム(縁取り)がおしゃれに色付けされた、存在感のある一鉢ですね。
おすすめ度 | ★★★ |
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サイズ | 7号(直径約21cm) |
駄温鉢と素焼鉢の違いとメリット
①焼成温度の違いとメリット
駄温鉢と素焼鉢の違いは焼成温度にあります。素焼きの鉢の焼成温度は約900℃で、駄音鉢は1100℃です。温度の違いは焼き物にできる、気孔と呼ばれる小さな穴の大きさの違いです。素焼きの気孔はやや大きいため、衝撃に弱い性質があります。駄音鉢は素焼きの鉢と比較すると気孔が小さいため、強度があり丈夫なことがメリットです。
②通気性の違いとメリット
駄音鉢も素焼きの鉢も通気性が優れています。釉薬をかけた陶器鉢やプラスチック製の鉢・ブリキ製など、ほかの鉢にない特徴が通気性です。根の成長には通気性が大切で、梅雨時期の蒸れや真夏の高温による根腐れを防ぐメリットがあります。
③価格の違いとメリット
陶器鉢と比較すると駄音鉢は安さが特徴で、まとめ買いにも向いています。ホームセンターなどでも定番の植木鉢として取り扱いがあり、鉢を揃えたいかたにぴったりです。素焼きの鉢やテラコッタの鉢は海外製や国産など種類が多く、値段もまちまちです。
④耐久性の違いとメリット
駄音鉢は素焼きの鉢と同じように衝撃には弱いため、ひび割れや破損など取り扱いには注意が必要です。駄音鉢は素焼きの鉢と比較すると気孔が小さく、冬場の凍結による破損が少ないのがメリットです。おしゃれに見える海外製のテラコッタの鉢には、厚みがあって用土を入れるとかなり重たくなるものもあります。
駄温鉢で育てたいおすすめの植物4選
駄温鉢におすすめ①多肉植物
用土の通気性と排水性がよい駄温鉢は、多肉植物の栽培におすすめです。浅型・深型とも3号(直径9cm)から5号(直径15cm)までは、0.5号(直径1.5cm)刻みにサイズがあるのでぴったりな大きさが選べます。
駄温鉢におすすめ②洋ラン
デリケートな洋ランの栽培にも駄温鉢の深鉢が向いています。水苔やバークチップとの相性もよく、洋ランの根の成長を促します。駄温鉢は色やデザインが選べず、おしゃれな雰囲気を出しにくいのがデメリットといえます。
駄温鉢におすすめ③水生植物
スイレンなどの浮葉性の水生植物の栽培に、駄温鉢の浅型がぴったりです。荒木田土でスイレンを植え付けたら、鉢ごと水中に沈めて高さを調整します。
駄温鉢におすすめ④エアープランツなどの着生植物
チランジアやネオレゲリアなどの着生植物の栽培にも、通気性のよい駄温鉢の深鉢がおすすめです。根の加湿を嫌う着生植物は、麻ヒモやコットンロープのプラントハンガーでおしゃれなインテリア空間を楽しめます。
駄温鉢を活用しよう!
駄温鉢は通気性と排水性をあわせもった、植物の栽培に適した植木鉢です。安価なプラスチック製にはない懐かしさも魅力ですね。植物を育てるのが難しいと感じるかたは、駄温鉢を使ってみることをおすすめします。おしゃれな雰囲気を大切にしているなら、ペイントやデコレーションを加えてインテリアに取り入れましょう。オリジナルの駄温鉢で、植物のお世話が楽しくなりますよ。
出典:写真AC