里芋の収穫時期はいつ?
一般的な里芋の収穫時期は、「秋の終わりから霜が降り始める手前の冬まで」です。里芋は春に植え、少し肌寒さを感じ始める秋の終わりまではすくすくと成長を続けています。しかし、寒さには弱い植物なので、一旦寒さを感じると成長が止まってしまいます。さらにこの収穫時期を逃し、霜が降りてしまうと、収穫後の芋の状態に悪影響を及ぼしますので、初霜が降りる前には収穫することが大切となります。
地域別の収穫時期の目安
秋の終わりから霜が降り始める手前の冬までといえども縦に長い日本列島ですので、その土地の気候によって、収穫時期が少しずれています。各地域の目安は以下の通りです。
- 暖かい地域(沖縄、九州、四国など):9月の終わりから11月の終わりまで
- 寒い地域(北海道、内陸山間部など):10月の頭から11月の頭頃まで
- 中間地域(東海、関東など):10月の頭から11月の中ごろまで
里芋の収穫時期の見分け方は?
なかなか収穫の時期はわかっていても、その年のさまざまな条件よって多少変動がありますし、里芋自体から収穫ベストタイミングの見分け方がわかっていると便利ですよね。収穫期になったら里芋の以下の点をよく観察してみてください!
葉の変化
- 葉が黄色に色づき、小さくなってきている
- 葉に茶色や灰色のシミのようなものができ始めている
里芋の上手な収穫方法とは?
里芋の上手な収穫方法は以下の通りです。
収穫手順
- まず葉と茎を根元から15cm〜20cmのところで切り落とします。
- 次に茎の下に里芋の塊があることをイメージしながら、大きめな円を書き、外側からななめにスコップを入れます。
- 残した茎を手に持ち、少し左右や前後に動かしながら、ゆっくりと細心の注意を払いながら株ごと掘り上げます。
- 収穫後、半日日に当てると土が落としやすくなります。土を落としたら親芋についている小芋を外していきます。
収穫のコツや注意点
焦って無理やり掘り上げようとすると芋を傷つけてしまうので、ゆっくりと落ち着いて掘り上げてください。傷つけてしまうと、収穫後傷みやすいだけでなく、来年の種芋として使うことができなくなりますので注意してくださいね!また、収穫日には晴天が数日続いた日を選ぶとより掘り起こしやすいです。里芋が傷みやすくなるので雨上がりの収穫は避けましょう。
里芋の貯蔵方法とは?
収穫後、少しでも長く里芋を腐らせずに貯蔵して、美味しく楽しむことができたら嬉しいですよね!ここでは3つの里芋の貯蔵方法とまたその方法でどれくらい貯蔵できるのかについてご紹介していきます。
常温貯蔵
収穫後の里芋を常温貯蔵する方法をご紹介します。
手順
- 里芋は水洗いせず、風通しのよい日の当たらない場所で数日間表面を乾燥させます。
- その後、量が多ければダンボールに新聞をひき、そこへ里芋を並べて新聞をまたかぶせます。量が少なければ、新聞に適量のせて包みます。
- これらの里芋を湿気が少なく風通しのよい冷暗所で保管すると約1ヶ月貯蔵可能です。
地中貯蔵その①
里芋を春まで楽しみたい場合もしくは収穫した里芋を来年の種芋として使いたい場合は土に埋めて貯蔵することをおすすめします。
手順
- 土に埋めて貯蔵する場合は、小芋と親芋、さらには茎も一緒につけたまま貯蔵しますので、収穫後水洗いはしないで芋の周りの土だけ軽く落とします。
- 畑に50cm〜70cmほどの穴を掘り、そこへ籾殻や藁をひきます。
- 茎の部分を下にして里芋を並べていきます。
- さらに籾殻や藁を被せてその上に30cmほど土をかぶせます。
- 雨が入らないようにトタンやビニールシートなどを被せます。
地中貯蔵その②
これは暖かい地域限定、霜が降り、寒さの厳しい地域ではできない貯蔵方法ですが、植え付けをした場所でそのまま保存することも里芋は可能です。
手順
- 枯れてきた葉だけ切り落とし、芋が植わっているだろう場所に厚く土をかぶせます。目安は30cm以上です。掘り返すときにわからなくならないように目印をつけておくこともお忘れなく!
- 里芋が必要になったときだけ掘り返して新鮮な里芋を楽しむことができます。この貯蔵方法で、約2ヶ月里芋を保存しておくことができます。
里芋の保存方法とは?
また、収穫した里芋をそのまま貯蔵するのではなく、一手間加えて保存する方法もご紹介します。使うときにさっと出してそのまま料理に使えるので便利ですよ!
冷蔵保存
基本的に里芋は、長期間寒いところに入れておくと低温障害を起こすので、自家製の里芋であれば冷蔵保存はせず、常温保存が一般的です。しかし、夏場など暖かい季節にもしスーパーで里芋を購入した場合、外気が15度以上になりますので、新聞紙に包んで冷蔵庫の野菜室で保管しましょう。1週間日持ちがします。
冷凍保存
里芋は冷凍保存が可能です。いざという時に料理にさっと使いたい場合、もしくはスーパーで里芋を購入した場合は冷凍保存も覚えておくと役に立ちますよ!
手順
- まず里芋を水洗いして皮をむき、鍋に水を沸騰させます。
- 塩を少し入れて、里芋を数分湯がきます。このとき固めに茹でると、あとで調理するときに崩れにくくなります。
- ざるにあげて、粗熱をとり、キッチンペーパーなどで水気をしっかり落とします。
- 重ならないように広げて密封袋に入れて、金属のトレイにのせた状態て冷凍庫へ入れます。
- 使うときはそのまま使っても、常温解凍もしくは冷蔵庫で解凍してから使いましょう!
味付け保存
里芋は、味付けをして冷蔵庫もしくは冷凍庫で保存することもできます。こちらも粗熱を取ってから密封袋に入れて冷蔵もしくは冷凍しましょう。例えば里芋の煮物の場合、季節にもよりますが冷蔵庫で約3〜5日、冷凍庫で約2週間日持ちします。作り置きしておけば、一品足りないときにさっと出すことができてとても便利です!
乾燥保存
里芋は乾燥させて保存することも可能です。
手順
- まず里芋は水洗いをし、皮をむきます。
- 5mmくらいの薄さに切り、30分ほど水にさらして、水気をキッチンパーパーなどでしっかりと拭き取ります。
- 重ならないようにざる、もしくは網に上に並べていき、数日間乾くまで天日干しにします。
- 乾いたら密封袋に入れて、冷蔵庫で保存します。
まとめ
今回は里芋の収穫時期や上手な収穫方法、そして貯蔵方法をご紹介してきましたがいかがでしたか?里芋の収穫時期は、基本的に「9月下旬から11月下旬までの霜がおりる前まで」です。葉の変化が収穫時期の合図ともいえますので、ベストなタイミングを見極め、里芋を傷つけないように慎重に収穫しましょう!
出典:写真AC