根芋ってどんな野菜?産地や栄養とおいしいレシピをご紹介!

根芋ってどんな野菜?産地や栄養とおいしいレシピをご紹介!

根芋は、全国的にスーパーや青果店で販売されているポピュラーな野菜ではありません。そのため、耳慣れない野菜のひとつといえます。この記事では、根芋の産地や栄養などについて詳しく解説します。根芋の魅力に触れて、旬の季節に味わってみましょう。

記事の目次

  1. 1.根芋とは
  2. 2.根芋の栄養
  3. 3.根芋のあく抜き
  4. 4.根芋のおいしい食べ方
  5. 5.特産野菜の根芋をおいしく食べよう!

根芋とは

出典:写真AC

根芋は、ごく一部の地域でのみ栽培されている希少な野菜です。料亭では、春を告げる貴重な野菜として親しまれています。生に近い状態ではシャキシャキとした食感ですが、味噌汁などでしっかり煮込むことでトロッとした口当たりに変化します。

基本情報

学名 Colocasia esculenta (L.) Schott
和名 サトイモ
分類 サトイモ科サトイモ属
原産地 東南アジア

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千葉県柏市の特産品

根芋は、千葉県柏市の特産物です。それ以外の地域では生産されていないうえ、現地でも数えるほどの農家しか作っていません。生産地では、春を告げる野菜としてスーパーや道の駅で販売されていますが、ほかの地域ではほとんど手に入りません。そのため、非常に貴重な野菜です。

里芋の若芽

出典:写真AC​​

根芋の正体は、里芋の芽です。里芋は、親芋の周りに子芋がたくさん生えてきます。子株を秋に収穫したあと残った親芋をおがくずに埋めるとやがて芽が生えてきますが、おがくずに覆われて日に当たらないため、芽は真っ白なまま育ちます。これは軟化栽培と呼ばれる栽培方法です。ウドやチコリなど多くの野菜で利用されています。

ズイキの仲間

出典:写真AC​​

里芋の芽は、根芋のほかにズイキとしても利用されます。ズイキは、里芋の葉柄の部分です。根芋はズイキの軟化栽培であり、成長前のズイキともいえます。旬は夏で、シャキシャキとした食感と味しみのよさから人気が高い野菜です。根芋とは違い、ズイキは全国で生産されており、石川県や奈良県のものが特に有名です。

根芋とズイキの違い

根芋

  • 子芋をとった後の親芋を使う
  • 限られた地域でのみ生産される
  • おがくずを使い、軟化栽培で作られる
  • 生に近いとシャキシャキ、じっくり煮込むとトロッとした食感に変わる

ズイキ

  • 親芋からとった子芋を使う
  • 全国的に広い地域で生産される
  • 畑に植えて太陽のもとで育てる
  • じっくり煮込んでもシャキッとした食感が変わらない
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春先が旬

根芋は、里芋の親芋から伸びはじめたばかりの芽の部分を収穫します。そのため、夏が旬のズイキより早くから出回ります。根芋の旬は、1月~4月です。生産地では春を告げる野菜とされており、甘酢浸けや炒め物をはじめ多くのレシピで親しまれています。

根芋の栄養

出典:写真AC​​

根芋は真っ白で細長く、どこか頼りなさげにも見えるかもしれません。しかしそんな見た目ながら、根芋は豊富な栄養を含んでいます。特に不溶性食物繊維が豊富で、ダイエットにも効果的です。また、根芋の成長した姿であるズイキは、古くから産後の回復に役立つと伝えられ利用されてきました。

栄養①不溶性食物繊維

根芋に多く含まれる栄養は、食物繊維です。その中でも、セルロースやリグリンなどの不溶性食物繊維が特に多く含まれています。これらは、体内で水分を吸収して膨らみ老廃物を出す作用があるため、便秘の予防に効果的です。さらに、ダイエットや各種生活習慣病の予防にも効果が期待できます。

栄養②アントシアニン

根芋には、アントシアニンが豊富に含まれています。アントシアニンは目の働きを高め、眼精疲労の回復や夜目に効果的とされている栄養成分です。アントシアニンが目によいとされるのは、物を見るために必要なロドプシンという物質の再生成を助ける効果があるからです。また抗酸化作用が非常に高く、動脈硬化や脳卒中の予防に役立つともいわれています。

根芋のあく抜き

出典:写真AC

根芋は、必ずあく抜きが必要です。あくの正体はシュウ酸で、あく抜きが甘いと喉に強い痛みを感じます。特に、きんぴらや酢の物などさっと加熱する食べ方のときは、しっかりとあく抜きをしなければいけません。また中には、生の根芋の調理中に手が痛いという人もいます。できれば調理用手袋などを活用して、あくが皮膚につかないように気をつけましょう。

あく抜き①酢水でゆでる

根芋のあく抜きは、酢水でゆでると簡単です。水2カップを沸騰させ、そこに酢小さじ1を加えます。皮をむいて一口大に切った根芋を入れ、5分ほどゆでます。根芋は水に浮かんでしまうため、均等にあくを抜くように全体をゆっくり混ぜましょう。その後ざるにあげて、水気を切ります。

食感を残すときは短時間でゆであげる

根芋の魅力は、その食感です。酢の物など生に近い状態で食べる場合、シャキシャキとした食感を活かしたほうがおいしく仕上がります。しかし加熱しすぎると、次第に食感が変わりトロリとしてきます。ゆでている間に少しずつ具合をみて、あくが抜けたことが確認できたらすぐに火を止めて流水にさらすのがおすすめです。

あく抜き②大根おろしでゆでる

たっぷりの大根おろしゆでるという方法もあります。酢水と比べると根芋の白い色が残りやすく、仕上がりが美しいことが特徴です。酢の物や酢味噌和えといった、色を大切にしたい調理法に特におすすめです。ただし、あく抜きに使った大根おろしは、食べないように気をつけてください。

あく抜き③塩水にさらす

十分に時間が取れる場合は、塩水に長時間つけてあくを抜くこともできます。海水ほどの濃度の塩水(水1Lに対して塩大さじ2弱)に皮をむいた根芋をつけ、1時間半~2時間たったら水を切り、流水で表面を洗い流せば完了です。時間はかかりますが食感が変わらないため、きんぴらやサラダに適しています。

根芋のあく抜き④しっかり加熱する

事前にあく抜きをせず、かわりに十分に加熱するという方法もあります。トロッとした食感を楽しむ場合は、こちらの方法が適しています。特に、味噌汁などの汁物やお鍋の具に使うときにおすすめです。皮をむいた根芋はすぐに色が変わってしまうため、鍋に入れるまでは水につけておくのがおすすめです。

保存するときはあく抜きしてから

根芋は傷みやすい野菜です。また、調理前にはあく抜きのための時間が必要で、やや手間がかかります。しかし、事前にあく抜きをしておけば、これらの問題点を解決できます。皮をむきあく抜きをした根芋をタッパーに入れ、冷蔵庫で保存するだけです。このとき甘酢や醤油につけておくと、簡単にもう一品を増やせますよ。

ボタニ子

ボタニ子

根芋のお味噌汁を作ろうとしたのだけど、素手で調理してしまって手が痛いわ…手袋を使わないといけないわね。

ボタ爺

ボタ爺

しょうがないのう。どれ、次のページのおいしいレシピを参考にして、ワシも作ってみるとするか。

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根芋のおいしい食べ方

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