ポトスは成長の早い観葉植物
ポトスは熱帯地方に自生するツル性植物です。暑さに強く多湿を好み、緑色で光沢のある葉には黄色の斑が入っています。葉の美しさや成長が早く育てやすいことなどから、観葉植物として人気です。高いところからツルを垂らすハンギングで飾られることが多いですが、支柱を立てて上にも伸ばせます。
ポトスの伸びすぎに注意
生育が旺盛なポトスは伸びすぎると、形が崩れるだけでなく栄養がいきわたりにくくなります。ツルだけでなく根が伸びるのも早いため、根詰まりにも要注意です。根詰まりを起こすと、下の葉が黄色くなったり落ちたりすることがあります。ツルや根が伸びてきたら、早めにお手入れしましょう。
ポトスをこんもりさせたいときは
こんもりとした光沢のあるポトスの葉は、室内のフォーカルポイントになるでしょう。しかし、思うように葉が茂らないことがあります。こんもりとさせたいときは、ポトスの状態にあった適切な方法をとりましょう。
方法①摘心をする
摘心でわき芽を発生させて伸びすぎも防ぐ
ポトスをこんもりさせたいときは、摘芯をしてわき芽を増やしましょう。摘心は剪定作業のひとつで、ツルの伸びすぎを防ぐ方法としてもおすすめです。切り方は簡単で、春から秋にツルが伸びてきたら清潔な剪定バサミで先端の芽をカットします。切り口から出てくる白い汁に触ると、かぶれることがあるため注意しましょう。
方法②植え替えをする
大きな鉢に植え替えて根を育てる
ポトスをこんもりさせたいなら、一回り~二回り大きな鉢に植え替えるのもおすすめです。植え替えによって根が伸びるスペースを作り、ポトスの成長を促します。1~2年に1回、植え替えの適期である5~8月ごろにおこなってください。鉢のサイズが大きすぎると根腐れなどの原因になるため要注意です。
ボタニ子
水はけのよい土に植えてね!
方法③タワー仕立てにする
タワー仕立てにしてボリュームを出す
ポトスは下に垂らすハンギングにも向いていますが、タワー仕立てにして上へ伸ばすとボリュームが出ます。ポトスタワーを作るときは、周りに支柱を立ててツルを絡ませましょう。ツルが支柱にしっかり巻きつくまで紐などで押さえてください。効率よく作るには2株以上植えるのがおすすめです。
ボタニ子
下に垂らすスタイルで飾っていたポトスを使うと、葉の向きが不揃いになることがあるよ。
ボタ爺
気になる場合は、短いポトスで作るとよいぞい。
方法④肥料を与える
生育期に肥料を与えて大きく育てる
ポトスを健やかに大きく育てるには、肥料を与えることも必要です。肥料を与えると、葉色がよくなったり葉が大きくなったりする効果が期待できます。生育期である4~10月ごろに観葉植物用の肥料などを与えましょう。植え替えのときに元肥として与えるほか、必要に応じて追肥もするとより成長を促せます。肥料やけに注意し、休眠期である冬は与えないでください。
ポトスが伸びすぎたときの対処法
ポトスのツルばかりが伸びすぎて見栄えが悪くなってしまうケースがあります。そのようなときは美しい状態に戻す手入れをしましょう。
対処法①切り戻しをする
伸びすぎたツルを切り戻して草姿を整える
ポトスが間延びした状態になったら、切り戻しをしましょう。切り戻しは剪定作業のひとつで、生育期の春から秋におこないます。切り方はツルの不要な部分を切るだけです。伸びすぎた部分や葉が密集しているところを切って風通しも改善しましょう。節のすぐ先で切ると、ツルの先端が残らずすっきり見えますよ。切り取ったツルは水挿しにするのがおすすめです。
ボタ爺
節はツルの途中のやや膨らんだところじゃ。この部分から葉柄が伸びておるぞい。
ボタニ子
剪定をするときに枯れた葉なども一緒に切り落としてね。風通しをよくして徒長も防ごう。
対処法②植え替え・株分けをする
植え替え・株分けで根詰まりを解消する
ポトスは根詰まりを起こすと、うまく生育できず間延びすることがあります。伸びすぎたら、植え替えや株分けをして根詰まりを解消しましょう。鉢底穴から根が出ていたり、水を与えてもなかなかしみこまなかったりする場合も根詰まりのサインかもしれません。そのまま放置すると腐ってしまうことがあるため気をつけてください。
対処法③栽培環境を見直す
徒長が気になるときは置き場所などを変える
ポトスの徒長が気になるときは栽培環境を見直しましょう。急激な環境変化も葉が落ちる原因となりますが、必要であれば置き場所などを変えてみてください。ポトスはレースのカーテン越しなどに日が当たる明るい環境を好みます。強い日差しや冷暖房の風が直接当たる場所は栽培に不向きです。冬は冷気が当たらないよう窓から離れたところで管理しましょう。
ボタニ子
徒長は、置き場所のほかに水分過多や風通しの悪さ、肥料の過不足などが原因で起こることもあるよ。
ボタ爺
置き場所を変えても間延びした姿が改善されない場合、ほかの原因も探ってみよう。
ポトスの草姿を美しく保とう
ポトスは成長が早く育てやすいですが、間延びしやすい植物です。ツルが長くなったら早めに剪定をして美しい草姿を保ちましょう。定期的に植え替えて根詰まりも防いでください。飾り方はツルを垂らすハンギングだけでなく、タワー仕立てにしても華やかに見えますよ。ぜひお手入れをしながら育ててみましょう。
出典:写真AC