プリペットは班入りの葉が美しく、開花時期には優しい香りを楽しめる常緑低木です。樹高が3mほどまで大きくなる品種で、庭のシンボルツリーや生垣としても利用されています。
園芸部類 | 庭木、花木 |
形態 | 常緑性 |
樹高・草丈 | 1m〜3m |
花の色 | 白色 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | シンボルツリー、生垣、香りがする |
栽培難易度 | ★☆☆☆☆ |
プリペットはヨーロッパが原産の常緑低木で、葉に美しい班模様が入っているのが特徴です。発育旺盛で枝を次々と広げながら成長していくため、剪定して自分好みの樹形に育てられます。小さく剪定して、花壇の寄せ植えのアクセントや、鉢植えで観葉植物として育てるのもおすすめです。
シルバープリペットは、名前のとおりシルバーがかった美しい葉が魅力的な品種です。日光に当たると葉がキラキラと輝き、開花時期には白色の小さな花を咲かせます。
バニラプリペットは、葉に白色やクリーム色の班が入る品種です。プリペットの中でも小型の品種で、庭園樹や低い生垣として利用されています。
植え付け時期 | 3月〜5月、9月〜10月 |
追肥の時期 | 2月〜3月 |
剪定の時期 | 2月〜3月、6月〜7月 |
花が咲く時期/開花時期 | 5月〜6月 |
プリペットは縦にも横にも大きく成長するため、基本的には地植えで育てるのがおすすめです。鉢植えで育てる場合は、こまめに小さく剪定し、根詰まりに注意しながら育てましょう。植え付けたばかりの苗は倒れやすいので、支柱を立てておくと安心です。
プリペットは日当たりと水はけのよい場所で育ててください。生垣として育てる場合は、多少の半日陰でも問題なく育ちます。しかし、多湿が苦手なため、ジメジメとした風通しの悪い場所で育てると、根腐れが原因で枯れてしまう恐れがあるので注意してください。
プリペットは、排水性の高い用土を使用して育てます。市販されている「草花用培養土」を使用しても構いません。自分で配合する場合は、赤玉土と腐葉土をよく混ぜ込んだ用土に、堆肥を加えた用土を使用してください。
プリペットを地植えで育てている場合は、雨水のみで十分なため水やりの必要はありません。しかし、雨が全く降らずに地面が乾燥しすぎているようならば、様子を見ながら水を与えてください。鉢植えの場合は、土の表面が乾ききってから2日〜3日後に水やりをします。プリペットは水を与えすぎず、やや乾燥気味に管理するのがポイントです。
プリペットは、2月〜3月にかけて「寒肥」を、9月〜10月にかけては有機肥料を株元に適量与えながら育てます。また、植え付けの用土に元肥として「堆肥」をたっぷりと混ぜ込んでおくのもおすすめです。
カイガラムシは、名前のとおり貝殻のように硬い甲羅をもつ害虫です。殺虫剤が効きにくいので、発見したらすぐに歯ブラシなどを使って払い落としてください。
うどんこ病は、年間を通して発生しやすいカビが原因の病気です。感染した部分が、うどん粉をまぶしたように白い粉を吹くため、光合成ができなくなり、株が弱ってしまいます。感染した部分は薬剤を散布しても治せないので、早めに切り取って処分してください。
プリペットは5月〜6月にかけて小さな白色の花を咲かせます。プリペットの花は、キンモクセイのように甘くて優しい香りがするのが特徴です。花後に花がらを放置すると、カビが発生しやすくなるため、しっかりと花がら摘みを行いながら育ててください。
ホームセンターや園芸店で苗からプリペットを購入するときには、葉が変色していたり、病害虫被害を受けたりしていない苗を選びます。また、生垣として利用する場合は、下葉までしっかりと葉がついている苗を選ぶのがポイントです。
地植えでプリペットを育てている場合は植え替えの必要はありません。しかし、鉢植えで育てている場合は根詰まりを防ぐために2年〜3年に1度は植え替えを行います。根についている古い用土を落としてから、ひと回り大きな鉢に植え替えてください。
プリペットは樹高が3mほどまで大きく成長するため、定期的に剪定が必要です。剪定は2月〜3月か、6月〜7月に行います。花を楽しみたい場合は、開花が終わってから剪定しましょう。枝が伸びすぎている部分や、葉が込み入っている部分を剪定し樹形を整えていきます。比較的丈夫な植物のため、自分の好きな形になるよう強く刈り込んでも大丈夫です。
プリペットは挿し木で簡単に増やせます。挿し木に適した時期は6月〜7月のため、剪定で切り落とした枝を使用して増やしていきましょう。枝の先端から15cmほどの長さで切り取り、下についている余分な葉を切り取ります。赤玉土などの挿し木用の用土に挿して、水切れに注意しながら風通しのよい日陰で管理してください。