園芸部類 | サボテン |
形態 | 多年草、着生植物 |
花の色 | 白、黄色など品種によって異なる |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 鉢植え、ハンギング |
栽培難易度 | ★★★☆☆ |
リプサリスはサボテンの一種で、熱低雨林の木や岩に着生して生育します。細い茎を多方向へ伸ばした動きのあるフォルムが特徴的で、存在感があり、おしゃれな観葉植物として人気があります。吊るして育てるとリプサリスのよさが際立つため、ハンギングなどで育てるのがおすすめです。
リプサリスは開花時期になると、茎の先に白や黄色のかわいらしい花を咲かせます。開花時期や花色は品種によって違うため、品種ごとに確認するのがおすすめです。
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カスッサは、リプサリスの代表的な品種です。細い茎が枝垂れるように伸びたフォルムが特徴で、ハンギングに適しています。茎にはとげが生えている部位もあります。繊細でスマートな印象です。流通量も多く入手しやすいでしょう。
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ケレウスクラは、茎の節が短くこんもりとしたフォルムが特徴的な品種です。表面は柔らかい毛で覆われており、多方向に茎を伸ばして成長します。優しい印象のリプサリスを探している人におすすめの人気品種です。
リプサリスは鉢植えやハンギングなどで育てます。寒さに弱いため、庭植えでの栽培には適していません。冬に10℃以下になる場合は、室内に移動させて管理します。
リプサリスは室内でも屋外でも育てられます。屋外の場合は、春~秋にかけて管理が可能です。直射日光にあたると葉焼けが起きるため、真夏の時期は半日陰に移動させるか遮光対策をしてください。また、リプサリスは耐寒性が強くないため冬は室内で冬越しさせます。室内では、直射日光があたらないレースのカーテン越しなど明るい日陰で管理しましょう。
リプサリスの置き場所は、直射日光を避けた明るい日陰です。耐陰性が強い植物なので日陰でも十分育てられますが、なるべく日光に当てると株が健康に育ちます。明るく風通しがよい場所に置くことを心がけましょう。また室内に置く場合は、エアコンの風が直接あたらないように注意してください。
水はけのよい用土が適しています。初心者であれば、サボテンや多肉植物の専用の用土を使うとよいでしょう。用土をブレンドする場合は、赤玉土(小粒):4、鹿沼土(小粒):4、日向土(小粒):2の割合がおすすめです。また着生植物の特徴をいかし、水苔を使ってヘゴ板などに着生させるのもよい方法です。
水やり方法は時期によって異なります。成長期である春と秋は、用土の表面が乾いたときが水やりのタイミングです。鉢底から流れ出るくらいに、たっぷりと水を与えてください。
夏のリプサリスは成長が穏やかです。水やりの回数を減らして管理してください。2週間に1回程度が目安です。また昼間の水やりは避けてください。温度が上昇して鉢内が蒸れると、根腐れし枯れることがあります。夕方の涼しい時間帯に水を与えましょう。
冬は根が活動しない休眠時期に入るため、水やりの必要はありません。葉の乾燥を防ぐために、定期的に葉水をしましょう。
肥料は、成長期である春と秋に緩効性肥料を与えるのがおすすめです。肥料を与える回数は1~2カ月に1回が目安です。液体肥料の場合は、2週間に1回を目安に与えてください。肥料の与えすぎは、株が弱り枯れる原因にもなるため注意が必要です。
春から秋にかけての暖かい時期に、ハダニが発生します。ハダニは、植物の葉から栄養分を吸収して植物を弱らせる害虫です。気温が高く乾燥している環境で発生するため、乾燥させないように葉水で予防します。被害を放っておくと、枯れやすくなるので気をつけましょう。
日当たりと風通しが悪い環境で、カイガラムシが発生します。カイガラムシは植物の樹液を吸う害虫です。被害にあうと株が弱り、そのうち枯れてしまいます。見つけ次第、ブラシなどで駆除してください。
リプサリスがかかりやすい病気は特にありません。
花後は小さな実ができ、種を採取できます。しかし種からの発芽は難しいため、種が必要なければ花がらを取り除きましょう。
リプサリスの苗は、葉がふっくらとして張りがあるものを選んでください。また、苗がハダニやカイガラムシの被害にあっていないかもよく確認しましょう。
根が鉢の中で詰まっているようであれば、植え替えが必要です。1~2年を目安に、春と秋の成長期に行います。古い根を4~5cmほど切り詰めて、同じサイズか一回り大きな鉢に植え替えてください。必ず新しい用土を使用しましょう。植え替え後の1週間は水やりを控えて管理し、それ以降に水を与えます。
リプサリスは、細い茎をさまざまな方向に伸ばす植物です。茎が伸びすぎて邪魔になるようであれば、好きな場所で切り戻し剪定をしてください。切り戻した節からまた新芽が生えてきます。
増やし方は挿し木が一般的です。葉の節部分に沿って5~10cmほど切り、2~3日ほど切り口を乾燥させます。切り口がしっかりと乾燥したら、挿し木用の用土に軽く挿してください。1カ月ほど日陰で管理し、発根を確認したら新しい鉢へ植え替えます。植え替え後にたっぷりと水を与えてください。
出典:写真AC