園芸部類 | 庭木・花木 |
形態 | 高木 |
樹高・草丈 | 20m |
花の色 | 黄 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 常緑性、日陰でも育つ、生垣に向く |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
イヌマキの若い枝は柔らかく、刈り込みにも耐えるため、昔から垣根や人口樹形に仕立てた庭木として利用されてきました。雌雄異株の針葉樹で、葉は細長く扁平な形をしています。樹はややねじれており、最大で20mほどに育ち、幹の直径は1mになります。また、10〜12月の結実期に種の下に見られる赤色の花托(かたく)は甘く、昔は子どものおやつとして食べられていました。
イヌマキには、ラカンマキという中国原産の変種があります。イヌマキより葉が小さく密生し、樹高も5mほどと小さいため、同じ庭木としてはラカンマキのほうが高く評価されています。イヌマキのほうが丈夫で初心者向けですが、ラカンマキは小型で生育速度が遅いため扱いやすいのがメリットです。イヌマキと同様に庭木や垣根、盆栽として利用され、上品で繊細な雰囲気を醸し出します。
植え付け時期 | 3〜6月、9月 |
追肥の時期 | 2〜3月 |
剪定の時期 | 3〜12月 |
花が咲く時期/開花時期 | 5〜6月 |
イヌマキの植え付け時期は?
3〜6月と9月が植え付け適期です。根を切って移植する場合は5〜6月が最適です。
イヌマキの剪定時期は?
基本的には3〜12月ですが、寒冷地では10月中には済ませましょう。
イヌマキは耐寒性が強い庭木ですが、基本的に暖かい気候を好むため、植え付けなどの管理作業は暖かい時期に行いましょう。特に、根を切って植え替えする場合は、根へのストレスが少ない5〜6月が適期です。挿し木で増やすのは、気温の穏やかな3〜4月、9〜10月が適しています。
イヌマキを庭植えする場合は、堆肥を混ぜた土に苗より一回り大きい穴を開け、盛り土をするように苗を植え付けましょう。深植えを避けることで、根に空気が届きやすくなって元気にすくすくと育ちます。垣根にする場合は40cm間隔で植えるのが適切です。根付くまで2年ほどかかるので、それまでは小まめに管理しましょう。
鉢植えに植える場合も、庭植えと同じ時期に植え付けます。苗より一回りか二回り大きな鉢に緩効性肥料を入れて、苗を植えます。根詰まりを起こしやすいので、1年に1回は必ず植え替えましょう。
イヌマキは最大で20mほどに成長するので、基本的に屋外で育てます。しかし、盆栽としてコンパクトに仕立てる場合は室内でも育てられます。
イヌマキは日陰でも育ちますが、日当たりのよい場所に置いたほうが元気に育ちます。また、病気対策に風通しのよい場所で育てましょう。
イヌマキは水はけのよい土を好みます。水はけの悪い土に植え付けると、根腐れを起こして枯れてしまいます。そのため、用土を作るときは、有機質が多くなるように配合しましょう。赤玉土(中粒)2:完熟腐葉土または樹皮堆肥1の割合が適当です。
鉢植えに植えている場合は、土の表面が乾いていたらたっぷりと水やりをしましょう。庭植えの場合は、イヌマキが根付いてからは雨に任せておくだけで十分です。雨が何日も降らず地面がカラカラに乾いた場合のみ水やりをします。また、イヌマキの苗が根付くまでは約2年かかります。それまでは、地面が乾いていたらたっぷりと水をあげましょう。
植え付けの際に、有機質肥料を元肥として施しましょう。追肥は年に1回で、庭植えなら2月、鉢植えなら3月にします。庭植えの場合は有機質肥料を株と地面の境目に、鉢植えの場合は緩効性肥料を株元にまきます。ただし、窒素分の多い肥料を与えると弱々しく成長するので注意が必要です。
イヌマキによく発生する害虫はアブラムシとカイガラムシです。アブラムシはすす病という病気の原因になります。また、アブラムシの糞はアリを引き寄せるので、アリを見かけたらアブラムシを疑いましょう。アブラムシは、予め薬剤での予防が必要です。カイガラムシは、樹液を吸って樹を弱らせたり、排泄物が病気の原因となります。成虫は薬剤が効きにくいので、見つけたら歯ブラシなどでそぎ落として駆除しましょう。
イヌマキを育てるときに注意すべき病気がすす病です。アブラムシやカイガラムシの糞が原因で発生する病気で、すす病菌が寄生し、株全体がすすに覆われたようになります。やがて光合成ができなくなり、最終的に枯れてしまいます。日当たりと風当たりのよい場所で育てる、薬剤で予防するなどの対策が必要です。
イヌマキの種はあまり販売されていないので、基本的に採取した種をまきます。10~12月の結実期に種を採取しましょう。種まきの時期は、採取した直後か翌年の春です。翌年の春に種まきをする場合は、ビニール袋などに入れて空気に触れないようにし、冷蔵庫で保存しておきましょう。
苗は、葉が青々しくて元気のよいものを選びましょう。
庭植えの場合は、根付くまで2年ほどかかります。それまでは、地面が乾いたらたっぷりと水をあげるなどして、小まめに管理しましょう。
イヌマキを鉢植えで育てる場合は、1年に1回は植え替えが必要です。イヌマキの成長にあわせて根も広がり、鉢の中で根詰まりを起こしてそのうち枯れてしまうからです。植え替えの時期は、根へのストレスが低くなる5~6月です。暑い時期や寒い時期に植え替えをすると、根が弱って枯れてしまいます。植え替えのときは、それまで使っていた鉢より一回りか二回り大きな鉢に植え替えましょう。
イヌマキは年に2回ほどの剪定が必要です。放っておくと枝が混みあって、病気の原因となってしまうからです。剪定の時期は3~12月(寒い地域は3~10月)で、伸びすぎている枝や混みあっている部分の枝をカットして樹形を整えます。
イヌマキは、耐寒性は強めですが、霜にあたると弱ってしまいます。そのため、冬場は株元を堆肥や腐葉土、稲わらなどで覆いましょう。鉢植えの場合は、室内に入れておくと安心です。
イヌマキには、挿し木という増やし方を用います。株の一部を切り取り、挿し木用の培養土か赤玉土に、枝の先から10cmほどにした穂木を切り口を下にして挿しましょう。水切れしないように水やりをして、根が出たら植え付けます。挿し木をする時期は、昨年に成長した枝を使う場合は3~4月、今年になって成長した枝を使う場合は9~10月です。
イヌマキ 樹高0.3m前後 10.5cmポット 【50本セット】 いぬまき 犬槇 マキノキ まきのき マキ まき 販売 苗 植木 苗木 庭木 垣根 生垣用 目隠し 木
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30cmほどのイヌマキの苗です。風通しと日当たりのよい場所に植え替えて、生垣などに使いましょう。
おすすめ度 | ★★★★☆ |
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樹高 | 30cm |
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鉢植え | 口径10.5cm |