アブラムシに効く殺虫剤18選！ローテーションに便利な薬を系統別に紹介

バラなどの花木、いちごやトマトなどの野菜、観葉植物など、アブラムシはありとあらゆる植物につく害虫の代表です。しかもアブラムシはあっという間に植物をおおうほど増えてしまいます。アブラムシは特に薬剤の効果が出にくい害虫だといわれますが、アブラムシ退治に効果のある薬剤とその使い方について、この記事で学んでいきましょう。

アブラムシがどんどん増えてしまうのは、その生態にも原因があります。羽のあるタイプは周りにも被害を広げ、羽のないタイプは単性生殖といって、メスだけで増殖を繰り返すからです。さらにアブラムシの出す排出液は病気の原因になったり、アリやカイガラムシなどの他の害虫も引き寄せたりしてしまいます。

アブラムシの活動期間は、気温の高い真夏を除いた春から秋です。では、アブラムシはどこからやってくるのでしょう。アブラムシは秋に葉の裏などに卵を産み付けて、卵で冬越しします。冬の休眠期と春から秋の活動期を繰り返すのが、アブラムシの特徴です。アブラムシはこのようにして、毎年どんどん数を増やしていきます。

「アブラムシに効く！」「アブラムシにこれ1本！」など、アブラムシの予防や駆除に効果のある農薬は殺虫剤です。アブラムシなどの害虫は同じ殺虫剤を使い続けることで「薬剤耐性」ができてしまい、薬の効果が出にくくなってしまいます。薬の働きを高めるためには、アブラムシに効く複数の殺虫剤を順番に使う「ローテーション」がおすすめです。

農薬についての身近な情報を発信している農薬工業会では、アブラムシなどの害虫に効果のある殺虫剤をその系統（働き）に分けて分類しています。その系統別に2〜3種類の薬剤を選んで順番に使うのが「ローテーション散布」という方法です。病気や害虫の「薬剤耐性」を抑えて、薬の効果を高めるローテーション散布は、プロの農家や生産者さんも実践しています。（情報は、2020年4月時点）