アーモンドの育て方!収穫を目指して 枯れずに大きく育てる水やりのコツ | 植物図鑑

アーモンドの花
アーモンドの実
学名Amygdalus dulcis
和名扁桃(へんとう) 、巴旦杏(はたんきょう)
英名Almond
科・属名バラ科サクラ属
原産地アジア西南部
花言葉希望、真心の愛、無分別、愚かさ、永久の優しさ

アーモンドの概要

Photo byMichaelGaida

アーモンドはバラ科サクラ属に分類される落葉高木です。開花後につける実からは私たちが食用しているナッツの一種であるアーモンドがとれます。

基本情報

園芸部類 庭木
形態 落葉樹
樹高・草丈 高木(5m前後)
花の色 ピンク
耐寒性 普通
耐暑性 強い
特性・用途 観賞・食用(実)
栽培難易度 ★★★☆☆

特徴

桜に似た花をつける

アーモンドの花はサクラ属だけあって、桜に似たピンク色の花を咲かせます。ただし、アーモンドの花は桜と違って花柄(かへい)が短いため、樹の幹から花が吹き出すように咲きます。この咲き方は桜よりも桃に似ているといえるでしょう。

実はアーモンドとして食べられる

出典:筆者作成

アーモンドの開花後はオリーブに似た色の実をつけます。この実が熟し、果実と殻を取り除いた仁(じん)にあたる部分がアーモンドです。アーモンドの仁は大きいですが、果実にあたる面積は小さく、こちらは食用に向きません。

アーモンドの代表品種・種類

Photo bymatthiasboeckel

アーモンドの品種は世界では100種類以上あり、スイートアーモンドとビターアーモンドの2つに大別されます。そのうち食用に適するのはスイートアーモンドで、主な品種はノンパレル、ビュート、モントレー、カーメル、ミッションの5つになります。いずれも主にアメリカやオーストラリアで栽培され、食用部分だけが輸入されているため、庭木としてみかけることは珍しいでしょう。

①観賞用樹木としての品種「ダベイ種」

アーモンド 苗木 【アーモンド (ダベイ種)】 2年生 接ぎ木 果樹 シンボルツリー 庭木 植木 落葉樹

参考価格: 1,980円

出典: 楽天
出典: 楽天
楽天1,980円

一般的に日本で観賞用樹木として販売されているアーモンドとしては「ダベイ種」が主でしょう。ダベイ種はスイートアーモンドに分類されるので、収穫した実からとれる仁は食用可能です。日本の環境下で唯一結実する品種ともいわれています。

育てやすさ★★★☆☆
価格1100円
サイズ4号ポット

アーモンドの育て方①時期

植え付けから開花までの時期

植え付け時期 12~3月
植え替え時期 12~3月
施肥の時期 10~11月
花が咲く時期/開花時期 3~4月頃
収穫時期 8~9月

アーモンドの植え付け時期は?

アーモンドは温暖な地域で栽培される植物です。極端に寒い時期は避けましょう。花を春先には咲かせるため、花が咲く前までに植え付けを完了します。春の終わりから夏にかけて結実していくため、この時期に苗を動かすのはよくありません。

アーモンドの開花時期は?

アーモンドの開花時期は、桃や桜と同じ3~4月です。常緑ではないため冬の間は葉もなく、枝だけのさみしい姿ですが、そこから春を迎えると花が枝から吹き出すように咲き、花が終わるころにいっせいに葉がでてきます。

栽培スケジュールカレンダー

時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
植え付け
植え替え
肥料
剪定
開花時期
休眠期

アーモンドの育て方②栽培環境

栽培方法

アーモンドは高木で最大5mにまで成長するので、その点からも地植えがおすすめです。ダベイ種のアーモンドで、かつ関東以西の温暖な地域であれば地植えでの冬越しも可能でしょう。ただし、冬の最低気温がマイナス5℃を下回るような寒冷地や、苗がまだ小さい状態であれば、鉢植えにし、必要に応じて室内の温暖な場所に移すのが望ましいです。

育てる場所

室内・屋外

アーモンドはアメリカのカリフォルニアやオーストラリアで栽培されているだけあって、耐暑性が強く、日差しを好みます。基本的には屋外での管理が望ましいでしょう。

置き場所・日当たり

地植えをする場合は、日当たりと水はけのよい場所を選びましょう。鉢植えの置き場所も同様に、日当たりのよい場所に置きます。

用土

アーモンドは水はけのよい土を好みます。地植えの場合は、水はけをよくするために腐葉土を混ぜ込みます。鉢植えの用土は、赤玉土7:鹿沼土3になるようにブレンドするとよいでしょう。

アーモンドの育て方③管理のポイント

水やり

アーモンドは乾燥気味に管理します。地植えの場合は、地面が極端に乾燥している場合にまとめてたっぷりと水やりします。鉢植えの場合は水切れを起こしやすいので、土の様子を観察しながら適宜水やりをしましょう。ただし、過剰な水やりは根腐れを起こしやすく、枯れの原因となります。

肥料

アーモンドに、こまめに肥料を与える必要はありません。葉が枯れてから訪れる休眠期の12~2月に果樹用の有機肥料や緩効性化学肥料を与えます。

害虫対策

アーモンドの代表的な害虫はアブラムシがです。苗木は風通しをよい場所に植え、樹木の中が蒸れないように剪定することが有効な対策です。あまりにアブラムシの発生が多い場合は、オルトランなどの薬剤使用も検討しましょう。

ボタニ子

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アブラムシ対策はこちらの記事も参考にしてくださいね。

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病気対策

黒星病

黒星病はアーモンドをはじめとするバラ科の植物がかかりやすい病気です。黒点病とも呼ばれ、その名のとおり葉や果実に黒や褐色の斑点があらわれます。カビの仲間が引き起こす病気で、梅雨時期や湿度の高い日が続くと発生しやすくなります。カビの胞子が飛ぶことで範囲が広がるので、感染を確認したらその箇所は剪定して取り除きましょう。事前の薬剤散布も効果的です。

縮葉病

縮葉病は、新芽や若葉の時期に発生しやすい病気です。カビによって葉の表面が水ぶくれのようになったり、縮れたりする症状があらわれます。症状のあらわれた葉を摘みとっても感染防止効果は薄いため、冬の休眠期に薬剤散布し、葉の表面にカビがつきにくくする方法が効果的です。

花後の管理

アーモンドは開花後に結実し、やがて実が大きく膨らみ始めます。実の数が多いと、実の重さに伴って枝が垂れ下がることがあります。そのときは、必要に応じて枝吊りや支柱で補強しましょう。摘果作業は基本的に必要ありません。

収穫の方法

初夏に結実したアーモンドの実は、やがて割れて中の殻が見えるようになります。このタイミングで収穫します。収穫後は割れたところから果実を取り除き、中の種を1週間ほど湿度の低い日陰で乾燥させましょう。この種を保管しておけば種まきにも使えます。乾燥した種をペンチなどで割り、中から出てきた仁を炒ればローストアーモンドになります。

アーモンドの育て方④詳しい栽培方法

苗の選び方

落葉期でない時期にもかかわらず、葉が黄色く変色したり、枯れたりしている葉が多いものは避けます。主幹がしっかりとしていて、アブラムシなどがついていないものを選びましょう。

育苗

苗が小さいものは鉢植えで育苗し、1mほどになってから地植えするのがよいでしょう。株よりもひと回り大きな鉢に植えます。

植え替え

鉢植えの場合、2~3年に1回は植え替えます。現在の株よりもさらに大きく育てたい場合は、ひと回り大きな鉢に植え替えてください。現状をキープしたいのであれば、根を1/3ほど切り詰めてから植え替えましょう。

剪定

休眠期にあたる冬が、アーモンドの剪定の適期です。枯れた枝は切り落とし、伸びきった枝の先端は切り詰めます。混み入っている箇所は風通しがよくなるように切ります。夏の結実期であっても葉や枝が茂りすぎて、実に日光が届いていないようであれば適宜剪定しましょう。

夏越し

アーモンドは耐暑性が高いため、夏越しの対策は特に必要ありません。

冬越し

アーモンドは耐寒性がさほど高くないため、冬の気温がマイナス5℃を下回る地域は冬越しの対策が必要です。鉢植えであれば暖かい室内に取り込みましょう。地植えの場合は株本に稲わらなどを敷いたり、ビニールで幹を覆ったりして霜にあたることを避けます。

増やし方

増やし方①種まき

アーモンドの木から種が収穫できれば、種まきで増やせます。種を乾燥させ3月ごろに水はけのよい土に種まきをしましょう。発芽には1カ月半~2カ月かかります。乾燥に気を付け、水を切らさないように管理しましょう。発芽してからは根腐れに注意します。

増やし方②挿し木

一般的な挿し木の方法でアーモンドを増やすことができます。ただし、アーモンドの多くは接ぎ木されているので、接ぎ木部分から出た芽や枝はアーモンドのものではありません。主幹からでた若い元気のある枝を挿し木に使うのがよいでしょう。

挿し木の手順

  1. 若く勢いのあるアーモンドの枝を20cmほどの長さで切り取る
  2. 切り取った枝の葉を2~3枚残し、残りの葉は取り除く
  3. 根元にあたる部分を斜めにカットし、水にさして水あげする(このとき発根促進剤を使うのもよい)
  4. 十分に枝に水が行きわたったら挿し木用の土をいれたポットに挿し木する
  5. 土の乾燥に気を付けながら水やりを続ける

ボタニ子

ボタニ子

挿し木の詳しい方法はこちらの記事をご覧ください。

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