芝生の目土の役割
芝生の手入れには、芝刈りや水やりなどがあります。目土も芝生を管理するうえで重要なお手入れの一つです。目土をするのとしないとでは、芝生の発育状態もかわってきます。丈夫な芝生を育てるためには、目土は欠かせない作業です。
役割①芝生の保護
芝生に種をまいたときに目土をすることで、種の乾燥を防ぎ、適度な湿度を与えて、発芽を促進させます。また、芝生の上を歩き回っても種や根っこを踏みつけないように、芝生をダメージから保護する役割があります。
役割②発芽の促進
新しく芝生を張り替えたときに目土をすることで、地温が保たれて保湿もできます。苗の発芽を促進し、丈夫な芝生に育てられます。
役割③芝生の整備
芝生の凹凸をそのままにしておくと、水たまりができやすくなり、コケやキノコが生えてしまいます。それらを生やさないために、デコボコしているところには目土をして整えておく必要があります。
役割④芝生の衛生を保つ
芝生の茎がむき出しになっていると、そこに枯れた葉や古い根っこなどが詰まってしまい、土の排水の妨げになります。土が湿った状態のままでは病原菌が繁殖する原因になるため、茎が見えているところにはしっかり目土をして、芝生の衛生を保つよう努めましょう。
芝生の目土の種類
芝生の目土には、大きく分けて3種類あります。種類によって使う意味も違うため、それぞれのメリットとデメリットを理解して、正しく使い分けましょう。
種類①粒状目土
メリット
粒状の目土は、一般的に使われている目土です。粒状で隙間ができ、その隙間から水が流れていくため、高い排水性が期待できます。また、粒が水分を含むため保湿にも効果的な目土です。
デメリット
粒状の目土は、粒が潰れてしまうと効果を発揮できません。人が歩くことの多い庭には、あまり向いていない目土です。
種類②砂状目土
メリット
砂状の目土は非常にきめ細かいため、隙間をしっかりと埋められ、芝生をきれいな平面に整えられます。また、排水性も高く、水はけのよい芝生を作るのに最適です。砂状の目土の種類は大きく分けると、川砂、山砂、海砂がありますが、その中でも川砂が扱いやすくガーデニング初心者に人気です。
デメリット
海砂は塩分が含まれているため、一度塩抜きをする必要があります。手間がかかるため、手軽さを求めるなら海砂の使用は控えたほうがよいでしょう。また砂状の目土は、排水性は優れていますが保湿性がないため、芝生の育成には向いていません。使う場合は、保湿シートなどで補いましょう。
種類③黒目土
メリット
黒目土は、火山灰から作られています。落ち葉なども含まれているため有機物が多く、芝生を育成するのに適しています。これから芝生を育てていく人におすすめです。また、低価格という点も特徴です。
デメリット
黒目土のデメリットは、排水性の悪さです。芝生全体に大量に使うのに向いていません。しかし、ほかの種類の目土と量を調整しながらブレンドすれば、黒目土の排水性の悪さを補うことが可能です。
ボタニ子
庭の面積に応じて、目土の種類の必要性を考えないとね!
芝生におすすめの目土4選
芝生の目土選びは大切です。インターネット通販やホームセンターで豊富に販売されていますが、よく確認しないと自宅に庭で使う目土に適していないものもあるため注意しましょう。
芝生におすすめの目土①【バロネス】芝の目土・床土
バロネス 芝生の目土・床土10kg入り 3袋セット
参考価格: 5,900円
バロネスの「芝の目土・床土」は、厳選された4種類の土などが絶妙にブレンドされており、地温が上がりやすく、排水性の高い目土です。必要な養分を含んでいるため、芝生を元気に育ててくれます。
おすすめ度 | ★★★★☆ |
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ほかの使用用途 | 床土 |
おすすめの理由
排水性のよい富士砂と根張りをよくする焼黒土、肥料成分の有機フミン酸、土壌改良剤のピートモスがバランスよく配合されています。とても柔らかな土で、芝生の元気を取り戻すのに効果的な商品です。
芝生におすすめの目土②【平和】芝の目土・床土
平和 芝の目土・床土 25リットル
参考価格: 1,929円
平和の「芝の目土・床土」は、熱処理済み燃料を100%使用しているため、雑草が生えてくる心配がなく、草刈り作業を軽減してくれます。通気性を長時間持続し、肥料入りで丈夫な芝生が育ちます。
おすすめ度 | ★★★★★ |
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ほかの使用用途 | 床土、芝の補修 |
おすすめの理由
熱処理をしているので、雑草の種が入っていない安心・安全で清潔な土です。通気性に優れている数種類の多孔質素材や、芝の生育に必要な肥料と原料を配合しているため、丈夫で元気な芝が育ちます。サラサラでとても軽いので、使い勝手の良い商品です。
芝生におすすめの目土③【自然応用科学】根張りが良くなる芝の目砂
自然応用科学 根張りが良くなる 芝の目砂 14L
参考価格: 2,283円
自然応用化学の「根張りが良くなる芝の目砂」には、踏んでも潰れない特殊素材が入っています。そのため、排水性と保湿性がとても優れており、根張りをよくし、丈夫で青々とした芝が育ちます。
おすすめ度 | ★★★★☆ |
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ほかの使用用途 | なし |
おすすめの理由
踏んでも潰れない特殊素材「クリンカアッシュ」が使われており、芝生を保護してくれます。そして、クリンカアッシュの表面にある無数の小さな穴が排水性・保湿性も高め、根腐れを防ぎます。肥料入りなので、丈夫で青々とした芝生を育てることができる商品です。
芝生におすすめの目土④【鹿沼興産】芝の目土
鹿沼興産 芝の目土 18L×2 4941518001904
参考価格: 2,980円
鹿沼興産の「芝の目土」は、自然乾燥の単用土です。粒子が硬く崩れにくいため、排水性と保湿性に優れています。
おすすめ度 | ★★★☆☆ |
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ほかの使用用途 | 床土、挿し木 |
おすすめの理由
ブレンドされた培養土とは違い、昔ながらの手法で、じっくり時間をかけて天日干しされた、こだわりの単用土です。粒子が非常に硬くて崩れにくく、排水性・保湿性に優れています。芝生の生育に使用する場合は、緩効性の化成肥料と混ぜて使うよいでしょう。
芝生の目土入れについて
目土入れは大変そうなイメージを持たれがちですが、ちょっとした知識とコツさえ分かれば初心者でも簡単にできます。未経験の方は、目土入れにチャレンジしてみましょう。
目土を入れる時期
芝生の成長期に目土入れをすると、根が伸びやすく、成長を促進できます。天然芝には日本芝と西洋芝があり、それぞれに成長期が違うため、芝によって目土入れの時期が変わります。しかし、どちらも真夏の直射日光が強い時期や、芝生の成長が鈍る真冬の時期は避けましょう。また、目土を部分的に入れて補修するぐらいであれば、一年中どの時期にしても問題はありません。
日本芝
日本芝は、高温多湿の日本の気候に適していてる芝です。その中でも、高麗芝と姫高麗芝が人気で、日本国内でよく使われています。暖地型芝ともいわれ、3月~6月が成長時期にあたります。
西洋芝
西洋芝は、芝の手入れに手間がかかる種類です。公園やゴルフ場などによく使われています。冬になっても緑を保っているため寒地型芝ともいわれ、9月~11月が成長期にあたります。
ボタニ子
一般的な家庭の庭なら、目土入れは2~3年に1回のペースで大丈夫だよ!
目土入れのやり方
手順①サッチング
枯れた芝生やゴミ、雑草などを取り除く作業をサッチングといいます。サッチングすることで、通気性や水はけをよくし、目土入れの効果を十分に発揮させられます。熊手を使うと便利です。
手順②土をまく
目土をふるいを使って均等にまき、トンボやデッキブラシで擦りこみます。厚さは、最大で5mmまでですが、芝が見える2~3mm程度がおすすめです。一度にまいて擦りこむのではなく、1mmずつ分けるときれいに仕上がります。
手順➂水をまく
水をたっぷりまいて、土をなじませます。季節にもよりますが、土が十分に湿っていれば、2~3日おきに水をまいてください。5週間くらいは芝生を乾燥させないようにしましょう。
目土入れの注意点
目土が厚すぎると、芝生の光合成ができなくなり枯れてしまいます。また、目土をすればするほど地面が高くなっていき、高くなりすぎると芝生の張替えをしなければいけません。厚みに気をつけて、目土入れをしましょう。
目土をして丈夫な芝生を育てましょう
目土をすることで土の状態がよくなり、芝生も元気なります。芝生が青々と丈夫に育っている庭はとてもきれいですね。芝生にあった目土を使い、目土を入れる時期や入れ方を正しく守って、健康な芝生を育てましょう。
出典:写真AC