家庭で育てられる芝生の品種紹介!野生種で知られる野芝も栽培できる?

家庭で育てられる芝生の品種紹介!野生種で知られる野芝も栽培できる?

昔に比べると手に入れられる芝生の種類も増え、家庭で育てる楽しみもひとしおといった感のある芝生ですが、芝生の一品種である野芝をごぞんじでしょうか?野芝は日本に自生する野生種の芝生です。今回は芝生の主な種類の特徴を解説するとともに、野芝にも焦点を当ててみました。

記事の目次

  1. 1.芝生を育てよう!
  2. 2.芝生の種類
  3. 3.芝生の主な種類と特徴
  4. 4.野芝をご存じですか?
  5. 5.芝生の手入れと管理
  6. 6.まとめ

芝生を育てよう!

芝生とはどんな植物?

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芝生はイネ科の多年草の総称

芝生はイネ科の多年草の総称として使われる名称です。品種によっては常緑であったり、冬の間は枯れた状態になるものもありますが、どちらもメインの用途としてはグランドカバーが目的となります。温暖な地域や寒冷地など、それぞれの環境に適した芝生を選ぶことが家庭での手入れのしやすさにつながるでしょう。

芝生の役割

フリー写真素材ぱくたそ

見た目と実用性

グランドカバーとしての芝生の役割には、まず第一に景観への配慮があるでしょう。庭木や花壇の草花との相乗効果で、お互いをより美しく引き立てあいます。それから雑草の侵入を抑えるといったこともあげられます。また、庭の一面が芝生ということで、気温の上昇を抑えることができます。夏の季節にコンクリートと芝生の上に立った時を思い出してみてください。過ごしやすさの違いには納得できますよね。

栽培しやすい芝生とは

Photo byterimakasih0

こんな芝生があったらいいのに

芝生を植えるに当たっての優先順位はなんでしょうか?ひとことでいってしまえば手入れや管理がしやすいということですが、その中身は「見た目がよい」「病害虫に強い」「草刈りの手間が少ない」「耐寒暑性が強く常緑である」「あまり水やりしなくてよい」などといったところでしょう。芝生にはさまざまな種類があり、その品種によって特徴が違います。それでは芝生の種類を解説していきましょう。

芝生の種類

暖地型と寒冷地型

フリー写真素材ぱくたそ

冬場は枯れる暖地型

暖地型の芝生は、気温が10℃以下になると成長が停滞しますが、枯れたわけではありません。冬期は茶色い葉の状態で休眠状態に入り、暖かくなると新芽が動きだします。暖地型の芝生は、寒さには弱い代わりに高温多湿や乾燥といった日本の風土には適しているといった利点があります。育て方はタイル状で販売されている芝生(切り芝)を敷き詰めて、ランナーで増やすのが一般的です。

常緑の寒冷地型

寒冷地型の芝生は寒さに強く、冬でも常緑を保ちます。その代わり夏の熱さや蒸れに弱いという欠点があります。生育に適しているのは東北以北で、地面に直接種をまいて育てるのが一般的です。発芽した苗は株立ちで、生育が早いといった特徴があります。種子で増やせる手軽さが利点である一方、病害虫や乾燥に弱く、管理や水やりに手がかかるといった欠点もあります。

日本芝と西洋芝

Photo byPublicDomainPictures

日本の環境に適した日本芝

日本芝はもともと日本に自生していた芝生のことで、一般的に使われている高麗芝はこれにあたります。自生していただけあって日本の高温多湿な風土に合っており、病害虫に強い、乾燥に強いといった利点があります。西洋芝にくらべると草幅が広く、刈り取った際の切り口は荒くざっくりとした印象になります。

草葉の柔らかい西洋芝

西洋芝を見れば、すぐに日本芝と大きく質感が違うことに気付かれることでしょう。固く荒い草質の日本芝に比べ、西洋芝は草幅も細く柔らかいといった特徴があります。西洋芝は常緑であると勘違いされやすいのですが、西洋芝にも暖地型と寒冷地型がありますので、冬場は枯れる西洋芝もあります。

まちがえないで下さい!西洋芝は常緑だとは限りません!

芝生の主な種類と特徴

芝生の選び方

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芝生は種類によって異なった特徴があります。暖地型と寒冷地型、日本芝と西洋芝、と比較してご説明してきましたが、代表的なものの品種名と特徴をご紹介します。写真をみてもなかなか違いがわからないかもしれませんが、芝生選びのご参考になればと思います。

野芝【暖地型・日本芝】

日本に自生していた野生種の野芝の特徴

  • 暖地型ではもっとも強健種
  • 乾燥や踏みつけにも強い
  • 病害虫に強くやせ地でも育つ

高麗芝【暖地型・日本芝】

最も普及している高麗芝の特徴

  • 高温多湿に強い
  • 日本の気候に合い、最も一般的な芝生
  • 沿岸地に自生し、耐塩性がある

姫高麗芝【暖地型・日本芝】

暑さに強い姫高麗芝の特徴

  • 高温多湿に強い
  • 高麗芝よりも草幅が細く、密に生える
  • 個人の庭やゴルフ場で使用される

バミューダグラス【暖地型・西洋芝】

乾燥に強いバミューダグラスの特徴

  • 乾燥に強いため、水やりの頻度が少ない
  • 成長が早く、踏圧や刈り込みから回復しやすい
  • 繁殖力が強く、世界的に暖地では一般的に使用されている

セントオーガスチングラス【暖地型・西洋芝】

日かげでも育つセントオーガスチングラスの特徴

  • 耐陰性があり、日かげでも育つ
  • 擦り切れに耐性がある
  • 西洋芝の中では草幅が広い品種である

クリーピングベントグラス【寒冷地型・西洋芝】

低く刈り込めて見た目のきれいなクリーピングベントグラスの特徴

  • 寒冷地型の中では一番耐暑性にすぐれている
  • 地上に長いほふく茎を持つため、密度の高い芝生が作れる
  • ゴルフ場のグリーンでよく使用される

ケンタッキーブルーグラス【寒冷地型・西洋芝】

寒さに強いケンタッキーブルーグラスの特徴

  • 寒冷地型では一番人気
  • 密度の高い芝生を作る
  • 葉は繊細で美しく柔らかい

トールフェスク【寒冷地型・西洋芝】

他の芝生との混合がおすすめのトールフェスクの特徴

  • やせた土壌でも育つ
  • 品種改良された無花粉、矮性タイプがある
  • 根が強くて深い

ペレニアルライグラス【寒冷地型・西洋芝】

早い生育で補修用にも使われるペレニアルライグラスの特徴

  • 発芽、生育が早いため補修用に使われる
  • 品種改良により耐虫性のある品種もある
  • 多品種との混合で利点を発揮できる

三種混合芝【寒冷地型・西洋芝】

ケンタッキーブルーグラス+トールフェスク+ペレニアルライグラスの利点を生かした芝生の特徴

  • 成長速度が速く、高品質の芝生
  • 草の質が柔らかく美しい
  • 耐寒性、耐陰性に優れる

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野芝をご存じですか?

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