天然芝とは?
目に優しく清々しい香りの芝生
芝といえば、青々として均一に刈られた芝生の庭や公園を思い浮かべます。疲れた目や体に優しくよい香りの芝生は、私たちの心を癒してくれる空間です。芝には「天然芝」と「人工芝」がありますが、はじめに天然芝にはどのような特徴があるのか見ていきましょう。
天然芝の特徴
一番の特徴は肌触りの良さ
芝生の特徴といえば肌触りの良さにあり、天然の芝は柔らかくふかふかした質感で素足で歩いても足の裏が痛くなりません。心配せずに肌を預けられるので、芝の上にそのまま横になっても子供が裸足で走り回っても安心です。
四季の変化が楽しめる
ほかの植物と同じように四季の変化がある芝生の成長期は5~11月と、長期にわたって綺麗な緑が楽しめます。冬の時期は茶色に変色しますが枯れたわけでわなく、休眠期間がおわり春になると緑が戻ります。芝の品種には冬場も葉色が青いままの「寒地型芝生」もあります。
天然芝の寿命
明確な寿命はないがメンテナンス次第で長く生きる
天然芝には明確な寿命というものはなく、敷かれている場所の環境や管理の仕方によって寿命が変わります。芝は丈夫な植物なので適切なメンテナンスをしておけば寿命は数十年と長くなり、毎年青い葉を茂らせることができます。
天然芝の5つの手入れ方法
手入れ① 水やり
水やりは5~9月頃まで
水やりが必要な期間は5~9月頃までで、晴れ間が続き乾燥がひどいときはたっぷりと与えます。芝の葉は水が不足してくると細くなり黒く変色していくので、水やりのタイミングは葉が細くなりはじめた頃がよく、時間帯は夕方や夜でも構いませんが朝方のほうがベストです。
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手入れ② 肥料
肥料は4~9月頃まで
4~9月頃まで肥料を与えますが芝生を綺麗に保つため1回の量は少なめにし、夏の暑い時期は肥料焼けする恐れかあるのでさらに控えましょう。芝用の肥料は成長にかかせない「窒素」や根を伸ばすのに必要な「リン酸」、植物を丈夫にする「カリ」が同じくらい配合されたものを使います。
手入れ③ 芝刈り
芝刈りは5~10月頃まで
芝刈りは手入れのなかでも大事な作業といえ、5~10月頃まで1週間~1ヶ月に1回程度の頻度で刈ります。あまり短く刈ってしまうと成長点を切ってしまい葉が伸びなくなるので、芝の刈る位置は成長点の下の葉を1/3程度残して刈りましょう。芝刈りは大変手間のかかる作業、時間をかけず効率的に刈るなら電動タイプの芝刈り機がおすすめです。
手入れ④ 目土入れ
目土入れは4月がおすすめ
目土入れとは芝の補修のことで、芝生の擦り切れた部分やでこぼこしている場所に土を撒いて直します。
目土入れに適した土の特徴は、
- 根をしっかり覆うことができ地温が上がりやすいもの。
- 水はけのよいもの。
- 適度に養分が入っているもの。
- 病気の元となる菌や雑草の種が混じっていないもの。
- pH値が調整されているもの。
- 芝刈り機の刃を傷めないもの。
手入れ⑤ エアレーション
エアレーションは7~8月頃におこなう
芝生は年数が経つにつれ根や土が詰まり、土のなかに新しい空気が取り込まれなくなります。エアレーションとは硬くなった芝生に鋭い針をもつ専用器具で穴を開けていく作業で、20cmほどの間隔をあけて針を打ち込みます。エアレーションをすると芝生の中に空気がたっっぷりと含まれて成長も促されます。
天然芝に必要な2つのメンテナンス
メンテナンス① 除草作業
雑草を取り除く除草作業
芝生を敷けば雑草ははえないと思いがちですが、はえにくくなるもののまったく雑草がでないわけではありません。雑草が芝のあいだからでてきたら手で抜くか除草剤を使って対処し、芝刈り機で一緒に刈ったりしないでください。芝刈り機の刃は柔らかい芝専用のため、硬い雑草の茎をむりに刈ってしまうと刃こぼれの原因になります。
メンテナンス② サッチング
刈った葉や枯れ葉などを取り除くサッチング
芝刈りしたあとの葉や芝の上に落ちた枯葉などをそのままにしておくと、通気性や水はけが悪くなり病気の原因になります。熊手やほうきを使って取り除くサッチング作業をおこない、病原菌を増やさず健康的に管理しましょう。
人工芝とは?
人工芝は天然芝より管理の手間がかからない
天然の芝と違い管理の手間がかからないと言われている人工的に作られた芝ですが、素材や作りがどのようになっているのか特徴と日常での手入れ方法を見ていきましょう。
人工芝の特徴
人工芝には合成樹脂が使われている
人工芝に使われている素材は合成樹脂の「ポリエチレン」や「ウレタン」で、上部の葉と下部のシートの2層構造になっています。葉にはいくつか種類があり、長いものや短いもの葉色がミックスされたものなど種類が豊富にあります。
人工芝は敷いたあとの管理費用が少ない
葉もシートも樹脂でできているためメンテナンスも楽で、除草や肥料、水やりなどの手入れが必要ありません。コスト面では天然芝より導入時に多少費用がかかりますが、あまり整備のいらない人工芝は敷いたあとの管理費が少なく済みます。
人工芝はどこにでも敷ける
はさみやカッターなどで切ることができる人工芝は、テラスやウッドデッキがすでにある場所でもカットして綺麗に敷けます。ただし樹脂でできているため熱に弱く溶ける性質があるので、庭で焚き火やバーベキューをするときは人工芝を避け、火の粉や油の跳ねに注意しておこないましょう。
人工芝の日常での手入れ方法
長持ちさせるために重要な3つの手入れ
人工芝の日常的な手入れには次のよなものがあります。
- 倒れてしまった葉はデッキブラシなどでこすって立たせる。
- 葉の上に落ちた枯葉や砂はほうきや掃除機を使って取り払う。
- ジュースなどのドリンクをこぼしたときは早めに水で流し変色を防ぐ。