レギュラーコーヒーにもなるコーヒーの実をつけるのが、アラビカ種のコーヒーの木です。本来の自生地では樹高が10mにまで達しますが、コーヒーの木を栽培している農園では3〜5mぐらいの高さで管理しています。
園芸部類 | 観葉植物、果樹 |
形態 | 常緑性低木 |
樹高・草丈 | 10cm〜2m |
花の色 | 白 |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 花に香りがある |
栽培難易度 | ★★★☆☆ |
緑色のツヤのある葉がきれいなコーヒーの木は、3〜4年で甘い香りのする白い小花を咲かせます。大きく成長したコーヒーの木は日当たりよく管理すると、花後にコーヒーの素になる小さな実をいくつも付けるのが特徴です。赤く熟したコーヒーの実はコーヒーチェリーと呼ばれ、果実を食べることもできます。
コーヒーの木 ハイミニ苗 3号 9Φ 観葉植物 ハイドロカルチャー 水耕栽培 インテリアグリーン
参考価格: 1,100円
ミニ観葉にぴったりな小さな苗は、ハイドロカルチャーにおすすめです。根腐れさせずに育てるコツは、根が水に浸かる水位を保つのではなく、ハイドロコーンを湿らせる程度の水やりにします。
育てやすさ | ★★☆ |
---|
サイズ | 3号鉢(直径9cm) |
---|
コーヒーの木10号鉢 H130-150cm 樽ありなし選べます
参考価格: 18,300円
コーヒーの木の大苗は葉が充実してボリューム感がありますね。特に大きな株は春から秋の成長期は、屋外でしっかりと日に当てて育てましょう。
育てやすさ | ★★☆ |
---|
サイズ | 10号鉢(直径30cm)、高さ130〜150cm |
---|
植え付け時期 | 5〜8月 |
植え替え時期 | 6〜7月 |
開花時期 | 5〜6月 |
肥料 | 4〜10月 |
休眠時期 | 11〜3月 |
コーヒーの木の栽培適期は、成長期の4〜10月です。コーヒーの木は5〜6月ごろに花を咲かせますが、実が赤く成熟するには6ヶ月以上かかります。小さな苗を観葉植物として販売していますが、本来は熱帯の高地で栽培する果樹です。成長期にはしっかりと日の当たる場所で育てて、大きくきれいな葉をたくさん育てましょう。
コーヒーの木の栽培方法は鉢植えです。小さな苗は1年に1回の植え替えで鉢を大きくしていき、8号以上になったら1〜2年に1回の植え替えでサイズを維持して育てましょう。
コーヒーの木を育てる場所は木が若いうちは、室内の日当たりのよい明るく暖かい場所が最適です。株が1m以上になったら、成長期には直射日光を避けた屋外で育てます。屋外では葉焼けを防ぐために、30〜50%の遮光をします。気温が低くなってきたら室内に取り込んで、冬は室温を10℃以上に保って管理しましょう。
コーヒーの木を育てる用土は、株が小さいうちは水はけのよい市販の観葉植物の土を使います。大きくなって花実を付けたい場合は、花実を育てる肥料が含まれた果樹の土もおすすめです。用土を配合する場合は、赤玉土の小粒6:腐葉土3:バーミキュライト1の割合がおすすめです。
コーヒーの木の水やりは春〜夏は週に2〜3回を目安にして、土の表面がよく乾いたら鉢底から水が出るまでたっぷりと与えます。休眠期に入る秋〜冬は徐々にタイミングを空けて、1週間〜10日に1回程度にします。新芽や若い葉がしんなりとしてきたら、水切れのサインです。受け皿の水は捨てて通気性を保ちましょう。
コーヒーの木の肥料は植え付けて2〜3年目までは、観葉植物の肥料を5月と9月に与えます。3〜4年目以降のコーヒーの木には、花実を付けるために果樹の肥料を与えます。タイミングは年3回で、花芽を作る2〜3月の寒肥、実を大きくする5〜6月の追肥、生理落下を防ぐ9〜10月の追肥です。3年目以降で実を収穫しない場合は、観葉植物の肥料を年に2回与えましょう。
コーヒーの木の栽培で気をつけたい害虫は、ハダニ・カイガラムシ・アブラムシです。害虫を見つけたら捕殺して、殺虫殺菌剤をスプレーして駆除と予防をしましょう。
コーヒーの木の栽培で気をつけたい病気は、特にありません。常に土が湿っているとカビや菌が繁殖しやすくなります。土の状態や葉っぱの様子をよく確認して、水やりをしましょう。
コーヒーの木の開花期間は5〜6月ですが、実際に花が咲くのはおよそ2日間です。白い小花からは甘い香りがします。コーヒーの木は自家受粉する確率が高いですが、確実に実を収穫したいなら振動受粉や人工授粉を試みましょう。花後は追肥で生理落下を防ぎます。
コーヒーの木の苗の選び方は、葉がたくさん付いていて色が濃く、病気や害虫の発生がないことです。コーヒーの木を大きくしたい場合はハイドロカルチャーよりも用土に植え付けましょう。
コーヒーの木の植え替えは1〜2年に1回行います。植え替え時期は6〜7月が最適ですが、鉢替えや鉢増しは休眠中以外ならいつでも大丈夫です。6号サイズまでの幼木は毎年植え替えて、古い土を落として根の様子を確認しましょう。8号以上の株は1〜2年に1回の植え替えで、サイズをキープするのもいいですね。
コーヒーの木は低温や日照不足で下の方の葉が落ちてしまうことがよくあります。葉がなくなった枝や傷んだ葉は、元に戻ることはないので剪定してスッキリと整えましょう。
新芽や新枝のでる先端をカットすることを摘心(てきしん)といい、高さを抑えたいときに行う作業です。コーヒーの木を観葉植物として育てる場合は置く場所に合わせて摘心して高さを整えます。最適な時期は6月ごろで、植え替え作業と同時に行うのがおすすめです。
コーヒーの木の冬越しは11〜3月です。この期間は室内の窓のある明るい部屋に置いて、室温を10℃以上に保って管理します。一晩でも低温に当たると葉が茶色くなって枯れてしまうこともあるので、気温が18℃ぐらいになったら室内に移動しましょう。環境変化で葉を落とすこともあるので、夜間だけ室内に置いて徐々に変化に慣らすのがポイントです。
コーヒーの木の増やし方は挿し木がおすすめです。剪定枝を活用して挿し木にするといいでしょう。手間はかかりますが収穫した豆からも育てられます。豆をまくのは3〜4月で挿し木は6〜7月が適期です。詳しくは下記の記事をご覧ください。
コーヒーの木の葉が茶色く枯れてくる原因はいくつかあります。日照不足と水のやりすぎ、低温障害、直射日光による葉焼け、肥料焼け、根詰まりや根腐れなどです。斑点状に茶色くなる場合は、さび病などの可能性もあります。植物の状態をよく確認して、対処します。状態のよくないときに肥料を与えたり、根を動かしたりするのはやめましょう。
コーヒーの木の葉が落ちて枯れたようになってしまうのは、低温障害や根詰まりが多いです。熱帯に自生するコーヒーの木は明るく暖かい場所を好みます。葉が落ちてしまっても、休眠明けに新芽が出てくることもあるので、暖かい場所で様子を見ましょう。根詰まりは鉢ごと浸水して水を吸わせます。春〜夏なら植え替えがおすすめです。
出典:写真AC