園芸部類 | 球根性植物 |
形態 | 多年草 |
樹高・草丈 | 30cm~80cm |
花の色 | 白・ピンク |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 日陰でもよく育つ・シェードガーデン向き |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
シュウカイドウは暑さや寒さに強く、日本各地で自生しています。バラ科の海棠(カイドウ)に似た花を秋に咲かせることから「秋海棠」と名付けられました。秋に枝先から紅色の花茎を伸ばし、その先に釣り下がるように淡紅色の小さな花を咲かせます。葉は大きく左右非対称のハート形をしており、花がない期間も観賞用として楽しめます。
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白花シュウカイドウは、その名のとおり白い花を咲かせる品種です。在来のピンク色の品種より弱いため、管理には注意が必要です。花の白色と雌しべの黄色のコントラストがかわいらしく人気があります。
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裏紅シュウカイドウは、葉の裏側が赤くなるタイプの品種で、花色はシュウカイドウと同じくピンク色です。花が咲き終わった後も葉の色合いを楽しめるため、観賞植物としても人気です。
植え付け時期 | 3月~4月 |
植え替え時期 | 3月~4月 |
開花時期 | 8月中旬~10月 |
シュウカイドウの植え付けは、成長期である4月~6月に向けて3月~4月頃に済ませましょう。暖かい環境のほうが土になじみやすいため、気温が上がりきるまでは植え付けを待つようにしてください。暑さや寒さに強く、丈夫な多年草なため、それほど手間をかけずに長く楽しめるのが魅力です。
シュウカイドウは鉢植えでも地植えでもよく育ちます。
シュウカイドウは寒さにも暑さにも強く、屋外で育てて問題ありません。直射日光の当たらない湿った環境を好むため、木漏れ日の当たる樹木の下や、半日陰の場所で育てましょう。乾燥を嫌うので、西日や強風が当たらない場所で管理してください。
シュウカイドウは、水はけと通気性、保水性の高い用土を好みます。地植えの場合は、植え付けの際に、掘り起こした土の3割ほどの量の腐葉土を混ぜ込み保水力を高めましょう。鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使用するか、赤玉土(小)6:腐葉土3:軽石1の割合で混ぜて準備してください。
シュウカイドウは乾燥が苦手です。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりしてください。地植えの場合は環境によりますが、湿っぽい場所なら降雨のみで問題ありません。乾きやすいようであれば水を与えましょう。特に夏場の乾燥には注意が必要です。
シュウカイドウは元肥を施しておけば、1年を通して追肥の必要はありません。植え付け時に元肥として、地植えの場合には腐葉土を、鉢植えの場合は緩効性化成肥料を与えましょう。長年育てている場合は、状態にあわせて春か花が咲き終わった秋に、植え付け時と同様の肥料を施してください。
肥料を与え過ぎるとどうなりますか?
不必要な肥料を与えると、茎は伸びすぎ葉は肥大し、最悪の場合枯れてしまいます。シュウカイドウは趣のある雰囲気が魅力の花であるため、適度な肥料でコンパクトに育てましょう。
シュウカイドウは害虫が付きにくい植物花です。しいていうなら、幼苗期はナメクジ、成長後はアザミウマに気をつけましょう。放っておくと枯れる原因になるため、いずれも見つけ次第すぐに取り除いてください。
シュウカイドウは病気に強い植物なため、特に病気対策は必要ありません。
シュウカイドウの花は、花後枯れたら取り除きましょう。ただし種を収穫したい場合は、収穫したい分だけ花を残してください。
シュウカイドウの苗を選ぶ際は、全体的に葉が黄ばんでないか、株元の葉が枯れたり腐ったりしていないかを確認しましょう。
シュウカイドウは、基本的には植え替えの必要はありません。鉢植えの場合は土の状態が悪化しているようであれば、芽が出る3月~4月頃に植え替えてください。地植えの場合は、環境がシュウカイドウにあっているようなら植え替えなくてもよいですが、よりよい環境に移したい場合には同じ時期に植え替えましょう。
シュウカイドウは多年草ですが、冬には地上部分が全て枯れてしまうため、剪定は特に必要ありません。ただし、夏場に茂りすぎたと感じた場合には、適度に剪定してもよいでしょう。
シュウカイドウは暑さに強く、特別な夏越し対策は必要ありません。ただし、夏の強い日差しに当てると葉焼けを起こしたり、乾燥がひどくなったりする場合があるため、管理する場所には注意を払いましょう。加湿状態が続くと葉や根が腐り枯れる原因になるので気をつけてください。
シュウカイドウは寒さに強く、特に冬越し対策は必要ありません。秋に花が咲いた後、次第に地上部は枯れていきます。花後は地下で春に向けて球根が育っていくので、栄養を集中させるためにも地上部は全て切り落としてください。球根は掘り起こさず土の中で冬越しさせましょう。
シュウカイドウの増やし方は、「ムカゴをまく」か「挿し木」が簡単です。
シュウカイドウは、秋に葉脈にムカゴがつきます。ムカゴを収穫したら、ポットや鉢に清潔な用土を入ればらまき、薄く覆土してください。そのまま放置し、3月頃から水やりを開始しましょう。春には芽が出始めます。
ムカゴってなんですか?
ムカゴとは脇芽の一種で、葉の付け根につく、養分を蓄えるための小さな塊のことをいいます。ムカゴは自然に土の上に落ちると、そこから発芽します。
シュウカイドウの挿し木の適期は、成長しやすい4月~6月か、花が咲き終わるころの10月頃です。10cmほど茎を切り取り挿し穂を作り、赤玉土などの清潔な土に挿しましょう。乾燥に注意しながら水やりし、根が生えたタイミングで、好みの場所に植え替えてください。
出典:写真AC