ブルーファンフラワーは、オーストラリア原産の多年草です。開花時期が長く、4月〜10月にかけて、白色やピンク色、紫色や青色の小さな花をたくさん咲かせます。横に広がるように茎を伸ばすため、花壇のボーダーやグランドカバーにもおすすめの植物です。
園芸部類 | 草花 |
形態 | 多年草(一年草) |
樹高・草丈 | 10cn~40cm |
花の色 | 白、紫、ピンク、青、複色 |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 開花時期が長い、初心者向け、花壇の寄せ植え |
栽培難易度 | ★☆☆☆☆ |
ブルーファンフラワーは、地面を這うように成長するのが特徴です。耐暑性が強く、真夏でも元気いっぱい青色や白色の花を咲かせ、花壇に涼しげな印象を与えてくれます。ブルーファンフラワーは「多年草」に分類されていますが、耐寒性がやや弱く、冬越しできずに枯れる恐れのある植物です。そのため、品種によっては「一年草」に分類される場合もあります。
ブルーファンフラワーの名前の由来は?
ブルーファンフラワーは、花弁が扇状に広がって咲くのが特徴で、その性質がそのまま英語名としてつけられた名前です。また「末広草(スエヒロソウ)」という和名もつけられており、末広がりに成長する花弁から連想されたといわれています。
ブルーファンフラワーの花言葉は?
ブルーファンフラワーには「祝杯をあげる」や「よいことがありますように」という花言葉がついています。ブルーファンフラワーの花弁は5枚あり、手のひらを広げて祝杯をあげているようにみえたためにつけられた花言葉です。また、手をあげてお祈りをしているようにみえる咲き姿から「よいことがありますように」という花言葉がつけられました。
植え付け時期 | 4月〜5月 |
植え替え時期 | 4月〜5月 |
肥料の時期 | 4月〜9月 |
剪定の時期 | 6月〜7月 |
花が咲く時期/開花時期 | 4月〜10月 |
ブルーファンフラワーは、地植えでも鉢植えでも育てられます。草丈が低いため、寄せ植えにする場合はほかの植物より前面に来るように植え付けましょう。プランターで育てる場合は、1つのプランターに2株植え付けるのがおすすめです。茎が縦にも横にも広がる性質を利用して、ハンギング仕立てにすると、垂れ下がるように茎を伸ばして花が咲き誇る姿を楽しめます。
株間は?
地植えで育てる場合は、グランドカバーや花壇のボーダーとしても利用できます。根がよく張るため、株間を30cm〜40cmほどたっぷりとあけて植え付けましょう。根が混み合うと根腐れの原因となり、下葉から枯れ込んでくるので注意してください。
ブルーファンフラワーは、日当たりと水はけのよい場所で管理しましょう。日当たりが悪いと、茎だけが間延びして、花付きが極端に悪くなります。室内で育てる場合は、優しく日光の差し込む窓辺などに置いてください。寄せ植えにする場合は、ほかの植物と少し間隔あけて、日陰にならないように植え付けるのがコツです。
ブルーファンフラワーは、水はけと水もちのよさを兼ね備えた用土で育てます。市販されている「山野草用培養土」や「草花用培養土」を使用しても構いません。自分で配合する場合は、赤玉土の小粒と腐葉土を混ぜ込んだ用土に、少量のパーライトを加えた用土を使用してください。地植えにする場所が粘土質の場合は、腐葉土をたっぷりとすき込んでから植え付けましょう。
ハンギング仕立てにする場合は?
ハンギングバスケットに植え付ける場合は、軽い用土を使用するのがおすすめです。赤玉土の小粒に、腐葉土やパーライトを加えた用土を使用しましょう。市販されている「ハンギング用培養土」を利用すると便利です。
ブルーファンフラワーを地植えで育てている場合は、降雨のみで十分なため、水やりの必要はありません。鉢植えの場合は、土の表面が乾燥してから水やりをしましょう。多湿が苦手なため、受け皿に残った水はすぐに捨てて、用土が乾きやすい環境を整えてください。水の与えすぎは、根腐れを起こして枯れる原因となります。
肥料は4月〜9月にかけて、2週間〜3週間に1回の割合で、規定の分量に薄めた液体肥料を株元に施します。真夏に肥料を与えると株が弱る可能性があるので、8月は追肥しないか、肥料の分量を減らしましょう。植え付けの用土に元肥として、緩効性の化成肥料を混ぜ込んでおいても構いません。ブルーファンフラワーは、肥料切れを起こすと花数が少なくなります。
ハダニは、空気が乾燥している時期に発生しやすい害虫です。葉の裏側などの見つけにくい場所に寄生するのが特徴で、ブルーファンフラワーの栄養分を吸汁しながら成長します。発見が遅れると大量発生している恐れがあるため注意が必要です。水が苦手な性質を利用して、定期的に葉水を行いハダニの発生を予防しましょう。
ブルーファンフラワーは比較的丈夫な植物のため、かかりやすい病気はとくにありません。しかし、花後に花がらを放置するとカビが発生し「灰色カビ病」に感染する可能性があります。開花時期にはこまめに花がら摘みを行い、株を清潔に保ちましょう。
ブルーファンフラワーをポット苗の状態で購入する場合は、葉が株元までしっかりとついている苗を選びましょう。葉につやがあり、花芽のたくさんついている苗もおすすめです。葉の裏側までチェックして、病害虫被害を受けていない苗を購入してください。
地植えでブルーファンフラワーを育てている場合は、植え替えの必要はありません。鉢植えの場合は、根詰まりを防ぐために2年〜3年に1回は植え替えます。根を傷つけないように丁寧に掘り起こし、根についている古い用土を落としてください。ひと回り大きな鉢を用意し、新しい用土を入れてから植え替えましょう。
ブルーファンフラワーを鉢植えで育てている場合は、摘心を行うと、こんもりとしたドーム状に仕立てられます。植え付けて間もない時期に、新しく伸びた茎の先端を摘んでおきましょう。栄養分が行き渡り分岐が促されるため、ボリュームのある咲き姿を楽しめます。
ブルーファンフラワーの剪定は、6月〜7月に行います。茎が伸びすぎている部分や、葉が込み入っている部分を切り戻し、草姿を整えていきましょう。わき芽のある節の上で切り戻し剪定するのがポイントです。ブルーファンフラワーは成長スピードが速いので、株の半分程度まで思い切って剪定をしておくと、病害虫被害の予防になります。
ブルーファンフラワーは耐暑性が強く、地植えでも夏越しが可能です。しかし、西日に弱いので置き場所には注意してください。また夏は用土が乾燥し、水切れを起こしやすくなります。水切れを起こすと葉の先端が茶色く枯れ込んでくるので、朝と夕方の2回に分けて水やりをしても構いません。
ブルーファンフラワーは耐寒性がやや弱いため、鉢植えの場合は寒さをしのげる軒下や室内に移動させてから冬越しさせます。地植えの場合は、ビニールやバークチップを利用して、マルチングをしておくと安心です。
ブルーファンフラワーは、5月〜6月に挿し木で増やしていきましょう。剪定で切り落とした健康な茎を使用しても構いません。茎の先端から15cm〜20cmほどの長さで切り取り、切り口を水につけてたっぷりと水を吸わせます、赤玉土などの挿し木用の用土に挿して、発根するまでは水切れを起こさないように、風通しのよい日陰で管理してください。
出典:写真AC