ザミオクルカス・ザミフォーリアの育て方！植え替えのコツ・タイミングは？ | 植物図鑑

ザミオクルカス・ザミフォーリアは、枝にいくつもの葉が上向きに連なって付くのが特徴の多年性植物です。葉はツバキに似た艶やかな緑色で多肉質でぷっくりと愛らしく、どんなインテリアにもよく馴染みます。新芽は蕾のように閉じたまま伸びていき、一気に広げる姿は面白くもあり神秘的です。管理方法が難しくなく育てやすいことから、観葉植物として人気が高まっています。

ザミオクルカス・ザミフォーリアの花言葉は「輝く未来」です。艶のある葉を葉軸に並んでたくさん付ける姿が生命力を感じさせることからこの花言葉がつけられました。中国では「金銭樹」と呼ばれているように風水的に金運アップの効果が期待されています。縁起のよい花言葉を持つだけでなく風水的にもよい効果をもたらすことから、自宅に飾るだけでなく贈り物としてもおすすめです。

耐暑性には比較的優れていますが真夏の直射日光は苦手なこともあり、植え付け、植え替え、追肥、剪定など株に少しでもダメージを与える作業をする場合「8月」は避けたほうが無難です。

ザミオクルカス・ザミフォーリアは寒さが苦手であり地植えには向いておらず、鉢植えで管理するのが一般的です。春～秋にかけては屋外で管理できますが、冬の間は室内に移動させて冬越しさせましょう。

ザミオクルカス・ザミフォーリアは耐陰性には強めですが成長には日光が必要なため、明るい場所で管理しましょう。強い日差しや西日は苦手で、葉焼けなどのトラブルの原因にもなり注意が必要です。午前中だけ日の当たる場所、またはレース越しに柔らかな日差しが当たるところが置き場所に向いています。

ザミオクルカス・ザミフォーリアは多湿状態が苦手であり水はけのよい土を好みます。自作する場合は赤玉土6：腐葉土3：パーライトや川砂1の割合で混ぜて排水性を高めましょう。観葉植物用の培養土を使うのも簡単でおすすめですが、その際も1～2割ほどパーライトや川砂を混ぜるなど水はけをよくすることで根腐れなどのトラブルを防げます。

ザミオクルカス・ザミフォーリアは乾燥を好むだけでなく多肉質の葉に水を溜め込む性質もあることから、水の与え過ぎに注意が必要です。春から秋にかけては土表面が乾いたタイミングで水やりしましょう。休眠時期は水をあまり必要としなくなるので、15℃を下回り始めたら徐々に水やりの回数を減らします。土が完全に乾いてから4日～5日待って水を与える程度で十分です。

土が湿っているが葉がしおれ気味なときは、水やりではなく葉水で対応しましょう。霧吹きで葉に水を吹きかけるだけで手間も時間もかかりません。葉がしおれていないときでも定期的に葉水することでハダニなどの害虫予防にもつながります。また、葉についた埃を落とすのにも効果的で葉水することで葉を艶やかに美しく保てます。

基本的に肥料は必要ありませんが、成長が悪いときや大きく育てたい場合は追肥しましょう。生育期である4月～7月と9月～10月にかけて、月に1～2回を目安に水代わりに液体肥料を与えます。暑さで株が弱りやすい真夏と休眠期である冬の追肥は避けてください。

ザミオクルカス・ザミフォーリアにつきやすい害虫は「ハダニ」「アブラムシ」「カイガラムシ」です。いずれも吸汁加害や病気の媒介の原因になる厄介な害虫であり、見つけ次第すぐの捕殺が大切です。群生してしまった場合は1匹ずつの駆除が難しいため、薬剤散布で効率よく取り除きましょう。カイガラムシは硬くて取り除きにくいですが、ブラシやヘラなどでこすると比較的簡単に落とせます。

比較的病気に強いザミオクルカス・ザミフォーリアですが、根腐れ病やモザイク病には注意が必要です。土を湿った状態に保たないこと、アブラムシなどのウイルス病を媒介する害虫が大量発生しないように気を付けることが病気予防になります。根腐れ病を見つけたら元気な根だけを残して切り落とし植え替えましょう。モザイク病は治らない病気ですが早期発見であれば助かることもあります。

ザミオクルカス・ザミフォーリアの苗を購入する際は、根元がしっかりとしていて葉付きのよいものを選びます。葉の色がよく艶のあるものが丈夫な苗です。葉が黄色く変色したりしおれたりしているものは病害虫被害を受けている可能性もあるため避けましょう。葉裏に害虫が隠れていないかもチェックしてください。

苗よりも一回り大きい植木鉢を用意し、鉢底ネットと鉢底石を敷き半分ほどの高さまで土を入れます。苗を真ん中に置いたらウォータースペースを2～3cm確保できる高さまで土を入れましょう。土表面を軽くならして水をたっぷり与えたら植え付けが完了です。直射日光を避けて明るい半日陰で管理し、根が落ち着いたら日当たりのよい場所に置いて成長を促してください。

ザミオクルカス・ザミフォーリアは成長速度はゆっくりですが根の張りは強く、1～2年に1回を目安に植え替えが必要です。植木鉢の底から根が出てきていたり土の吸水力が悪かったりする場合も植え替えのタイミングです。株を取り出して土を払い黒ずんだ根や古い根を切り落としたら、一回り大きい植木鉢に植え替えましょう。植え替えの適期は成長期でもある5月～6月です。

ザミオクルカス・ザミフォーリアは基本的には剪定の必要はありませんが、状況に応じて葉の整理をしましょう。難しい作業はなく、4月～7月と9月～10月の成長期に「変色した葉」「枯れている葉」「茂りすぎた葉」などを清潔なハサミやカッターで切り落とすだけで十分です。きれいに並ぶ葉が魅力なこともあり、樹形を崩すような強い剪定はおすすめしません。

ザミオクルカス・ザミフォーリアは耐暑性に優れていますが、真夏の直射日光は苦手で葉焼けや変色などのトラブルになることもあり注意が必要です。屋外はもちろん室内であっても、30％～50%の遮光をすると安心です。室内であればレースのカーテン越しに日の当たる場所や窓から少し離れた場所に置き、屋外であれば寒冷紗などで遮光するか風通しのよい半日陰の場所に移動させましょう。

ザミオクルカス・ザミフォーリアは耐寒性にあまり強くなく10℃以下で休眠状態になり5℃以下になると枯れる危険性が高まります。秋に入って15℃を下回り始めたら室内に取り入れると安心です。室内でも窓のすぐ近くに置くと冷気で株が弱り枯れることもあるので、窓から少し離れた明るい場所に置くことをおすすめします。

ザミオクルカス・ザミフォーリアの増やし方には「株分け」と「挿し木」があります。いずれの増やし方も難しい作業はなく比較的簡単で、初心者の方でも失敗が少ないのも嬉しいポイントです。根や枝を切る際にハサミやカッターを使う場合は、アルコールなどで消毒してから使うことで雑菌の侵入や病気予防になります。

株分けの適期は成長期でもある5月～6月で、植え替えと一緒にすると手間が省けておすすめです。植木鉢から株を取り出して土を軽く払い、塊茎を2つか3つに切り分けます。切り分けたらそれぞれを植木鉢に植え付けて水をたっぷりと与えたら完了です。切り分けた直後は株が弱りやすいため明るい半日陰で管理し、根がしっかり張ったら日当たりのよい場所で育てましょう。

挿し木の適期は6月～7月頃です。葉が艶やかで元気な部分の枝を約10cmほどカットし、葉軸に葉が2枚残るようにして残りの葉は切り落として挿し穂を作ります。あとは赤玉土などの清潔な用土に挿して水をたっぷり与えて完了です。土に挿す際はいくつかの節が土の中に埋まるように位置を調整してください。根がしっかりと張るまでは土が乾かないように水やりしましょう。