ザミオクルカスの概要
ザミオクルカスは、アフリカ東部原産のサトイモ科ザミオクルカス属の常緑性多肉植物です。適した環境下では45cm~1mほどにまで成長します。葉は肉厚で光沢のある緑色をしており、ひとつの枝に並んでつくのが特徴です。丈夫で育てやすく、近年の多肉植物ブームも手伝って、観葉植物として人気が高まってきています。
ボタニ子
ザミオクルカスの花
花はクリーム色で、多肉な花軸を中心にたくさんの柄のない花が密生する「肉穂花序(にくすいかじょ)」です。自然界で花を咲かせるのは成熟した株のみであり、開花は稀といわれています。ある程度成熟させる必要はありますが、温暖な環境下できちんと手入れすることによって、日本でも開花がみられる場合があります。
ザミオクルカスの品種
原種はザミオクルカス・ザミフォーリアの1種類のみです。原種はひとつですが、品種改良によって緑色から黒へ変色していく様子がすてきな「レイヴン」と、葉の長さが短くザミフォーリアよりも色が黒っぽい「Hansoti13」という2つの品種が生まれました。
ボタ爺
一般的に「ザミオクルカス」といえば「ザミフォーリア」のことを指すんじゃよ。かっこいい名前じゃのう!
ザミオクルカスの育て方【栽培スケジュール】
季節ごとにすること
暖かくなる春に植え付けを
暖かくなった5月~6月にかけてが植え付け時期です。成長期を迎える夏までに植え付けを済ませてください。植え付けと同時に追肥も開始し、成長を促しましょう。植え替えする場合も同じく5月~6月が適期です。
猛暑に注意し夏越しを
ザミオクルカスは猛暑が苦手です。葉焼けや根腐れを防ぐためにも、特に気温の高い時期には室内に取り入れるなど夏越し対策をしっかりとりましょう。水やりのタイミングや時間帯に気をつけ、置き場所にも配慮が必要です。追肥も続けて施します。
秋は気温に注意し移動させよう
涼しくなってくる秋には、植木鉢を室内に移動させましょう。寒さが苦手な植物なことから、昼間が暖かくても夜や朝方が冷え込むような気温差がある場合には注意が必要です。10月までは追肥を継続しますが、成長期も終わりを迎えるため、それ以降はストップします。開花は9月~10月です。
寒い季節は室内で越冬を
ザミオクルカスは冬の寒さが苦手なので、基本的に室内で越冬させましょう。日の当たる暖かな場所に置き、水やりは控えめにしつつ、乾燥しすぎに注意して管理します。
ザミオクルカスの育て方【準備~植え付け】
必要なもの
- ザミオクルカスの苗
- 植木鉢
- 鉢底石と鉢底ネット
- 用土
気温などの状況によって置き場所を変える必要があることから、ザミオクルカスを育てる際は地植えではなく鉢植えにするのがおすすめです。多肉植物で湿気を嫌うため、素材は素焼きタイプなど通気性のよいものを使いましょう。水はけをよくするためにも、鉢底石の用意は忘れないでください。苗は根元がしっかりとしていて葉数が多く、葉に艶のあるものが丈夫です。
用土
多肉植物であるザミオクルカスは、水はけのよい用土で育てましょう。自作する場合は、パーライトや川砂を使うと水はけがよくなります。配合に決まりはありませんが、例を挙げるとするならば赤玉土6:腐葉土3:川砂1、赤玉土5:腐葉土3:パーライト2などがおすすめです。自作が不安であれば、観葉植物用の培養土を使うのが簡単です。
ボタ爺
「観葉植物用の培養土だけでは水はけが心配」という人は、パーライトや川砂を2割程度混ぜ混むといいぞ!
ザミオクルカスはハイドロボールでも育てられますか?
ハイドロボールでも育てられます。根が太めのため、中粒~大粒のタイプを選びましょう。ハイドロボールには「水の管理がしやすい」「虫がよりにくい」「無臭」などのメリットがあります。土のように養分が含まれておらず成長が緩やかになりことから、大きく育てたくない人におすすめです。根が出す排出物を分解する微生物がいないため、根腐れには注意してください。
ボタニ子
ハイドロボールは、粘土を高温で焼き上げた小さな粒やボール状のものだよ!透明の容器を使うと、水の量が見やすくて育てやすいんだって!
植え方
ザミオクルカスの植え付けは、5月~6月ごろが適期です。植木鉢に鉢底ネットを敷き、鉢底石を1/5ほどの高さまで入れましょう。ある程度の高さまで土を入れたら、ザミオクルカスの苗を中心部に置きます。ウォータースペースを確保するために、鉢上から2~3cmの高さを目安に土を入れ、表面を軽く整えて完了です。
ザミオクルカスのハイドロボールでの植え方を教えてください。
ハイドロボールには用土が必要ないため、根についている土は取り除きます。根を傷つけないように優しく扱い、取り除けない場合は水で洗い流しましょう。容器の底に根腐れ防止剤を入れ、上からハイドロボールを半分の高さまで入れます。苗を真ん中に置いたら、ハイドロボールを入れて安定させてください。
ボタニ子
次も引き続き、ザミオクルカスの育て方について説明していくよ!
葉が小判型をしていることから、金運アップによいといわれているんだって!花言葉は「輝く未来」!贈り物にしても喜ばれそうだね!