アメジストセージは、シルバーグリーンの美しい葉と、ベルベットのような高級感のある花が魅力的な植物です。開花時期が長く、優しい香りも楽しめるので観賞用のハーブとしても人気があります。
園芸部類 | ハーブ |
形態 | 多年草 |
樹高・草丈 | 50cm〜120cm |
花の色 | 紫、ピンク、白 |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 普通 |
特性・用途 | 開花時期が長い、香りがする、花壇の寄せ植え |
栽培難易度 | ★☆☆☆☆ |
アメジストセージは、9月〜11月にかけて紫色やピンク色の花を咲かせます。花の表面にフェルトのような短い毛がたくさん生えており、ふわふわとした柔らかい咲き姿が特徴です。
パープルアメジストは、アメジストセージの中でも代表的な品種です。アメジスト(紫水晶)の名前のとおり、明るい紫色の花を咲かせます。
フェアリーピンクは「ピンクアメジスト」とも呼ばれる品種です。白色とピンク色のコントラストがかわいらしく、花壇に優しい印象を与えてくれます。
植え付け時期 | 4月〜5月、9月〜10月 |
追肥の時期 | 4月〜10月 |
剪定の時期 | 7月〜8月 |
花が咲く時期/開花時期 | 9月〜11月 |
アメジストセージは、地植えでも鉢植えでも育てられます。株が横へ大きく広がっていく性質があるため、地植えにする場合は広いスペースを確保してから植え付けていきましょう。鉢植えやプランターで栽培する場合は、鉢底石と鉢底ネットを使用すると、水はけがよくなるのでおすすめです。
アメジストセージは、日当たりと風通しのよい場所で管理してください。メキシコが原産の植物のため日光を好みます。日当たりの悪い場所で育ててしまうと茎だけが間延びして、花付きが悪くなってしまうので注意しましょう。
アメジストセージは排水性の高い用土を使用して育てていきましょう。市販されている「ハーブ専用培養土」や「観葉植物用培養土」を使用しても構いません。自分で配合する場合は、赤玉土を腐葉土をよく混ぜ込んだ用土を使用してください。
アメジストセージを地植えで育てている場合は、雨水のみで十分なため水やりの必要はありません。鉢植えで育てている場合は、土の表面が乾ききってから、鉢底から水が流れ出る程度にたっぷりと水を与えます。アメジストセージは多湿を嫌うため、やや乾燥気味に管理するのがポイントです。
アメジストセージをきれいに開花させるには、成長期に当たる4月〜10月にかけて、肥料切れを起こさないようにしましょう。植え付けの用土に元肥として緩効性の化成肥料を混ぜ込み、その後は2ヵ月に1度の割合で追肥を行います。肥料の与えすぎは肥料やけの原因となってしまうため、規定の分量よりも少なめに施してください。
ハダニは、気温が高くなると発生しやすく、葉の裏側などの見つけにくい場所に発生するので、発見が遅れると大量発生してしまう恐れのある害虫です。水が苦手なため、定期的に葉水を行うと予防ができます。アブラムシは年間を通して発生しやすいので、水やりのときによく観察しながら育てましょう。
うどんこ病はカビが原因で発生する病気です。感染した部分が白く粉をふいたようになるため、葉の光合成が妨げられてしまいます。感染した部分は薬剤を散布しても治せないので、重曹を使って予防するのがおすすめです。
花後に花がらを放置するとカビが発生しやすく、病害虫の原因となってしまいます。そのため、花が終わったらすぐに花がら摘みを行い、株を清潔に保ちましょう。
アメジストセージをポット苗の状態で購入する場合は、葉が黄色く変色していない苗を選びましょう。葉と葉の間が空きすぎていたり、害虫被害を受けていたりする苗は避けてください。
アメジストセージは120cmほどまで大きく成長するため、放任で育てると手入れが大変になります。草丈を調節するためにも、適度に切り戻し剪定をしながら育てるのがポイントです。伸びすぎている茎や、葉が込み入っている部分を剪定し樹形を整えてください。
地植えでアメジストセージを育てている場合は、植え替えの必要はありません。鉢植えの場合は、根詰まりを防ぐために2年〜3年に1度、植え替えを行いましょう、根を傷つけないように手で優しく掘り起こし、ひと回り大きな鉢に植え替えをします。植え替え後はたっぷりと水を与えて、根付くまでは日陰で管理してください。
アメジストセージは「挿し木」で簡単に増やせます。挿し木に適した時期は5月〜7月のため、剪定で切り落とした茎を使用しても構いません。丈夫で健康に育っている茎を選び、15cmほどの長さで切り取ります。赤玉土などの挿し木用の用土に挿し、水切れに注意しながら風通しのよい日陰で管理してください。