セージとは
セージには大きく分けて、コモンセージと呼ばれる地中海沿岸原産のハーブ色の強い品種群と、サルビアと呼ばれているメキシコ原産の花を楽しむ観賞タイプの二種類があります。ここでは、前半はハーブとしてのセージの解説と育て方や収穫、管理方法を、後半は観賞タイプのセージの種類をご紹介していきます。
セージの基本情報
学名 | Common Sage・Salvia officinalis |
別名 | ヤクヨウセージ・ガーデンセージ |
分類 | 耐寒性多年草・シソ科アキギリ属 |
原産地 | 地中海沿岸北部 |
草丈 | 50~70cm |
開花期・花の色 | 5~6月・紫 |
耐暑性 | 普通(35℃) |
耐寒性 | 強い(-10℃) |
通常ハーブ名でセージといえば、コモンセージ(ヤクヨウサルビア)を意味します。ハーブの中でも耐暑性・耐寒性に優れたとても強健な植物で、葉に触ってみると、とても強い香りを放ちます。セージは薬効にも優れ、古代ギリシア、ローマ時代から人々に親しまれてきました。ガーデンセージと呼ばれるだけあって、身近には欠かせないハーブだったといえるでしょう。
セージの特徴
セージの花
セージの花は唇型花冠(しんけいかかん)と呼ばれる形状で、中に蜜腺を持っています。サルビアの蜜を吸ったことのある方ならご存じですよね。コモンセージの花の時期は初夏から盛夏ですが、一般的に流通している斑入りの種類は花が付きにくいこともあり、花を見かける機会は少ないかもしれません。
セージの葉
ハーブとして大活躍の葉の部分は、冬季以外は随時収穫できます。小ぶりの葉は柔らかく表面に細かい葉脈があり、触るとざらついた感じがします。耐寒性・耐暑性に優れたセージですが、葉が美しく育つ適正温度は10~25℃の季節です。斑入りの種類はカラーリーフとして寄せ植えにもおすすめです。
セージの効能と使い方
料理のスパイスとして
収穫して乾燥させたものは店頭でおなじみのスパイスですが、「ソーセージの名称の<セージ>の部分は、このセージをスパイスとして使ったところからきている」という誤解が生まれるほどに、強い香りは肉料理と相性が良いです。特徴的な香りだけでなく抗酸化作用や殺菌効果といった効能もあるため、保存食となるソーセージにはうってつけですね。
ハーブティーとして
生葉の簡単な使い方として、収穫してきたセージの葉に熱いお湯を注げばフレッシュセージティーとして楽しめます。ミントやレモングラスといったほかのハーブティーとは一味違ったハーブティーが楽しめるでしょう。効能としては神経系の強壮や興奮・沈静に効果があるといわれています。
口内の清浄・殺菌に
コモンセージの効能として第一に挙げられるのが強い殺菌力でしょう。上記で作ったハーブティーを冷ましてうがい液にすると、口内炎や歯肉炎の症状を和らげる働きがあります。ほかにものどの痛みや風邪などの感染症予防にもなります。
ボタニ子
次ページからはセージの育て方を紹介します。