野芝を美しく保つには
芝生を美しく見せるエッジング
エッジングは専用の道具を使って
芝生はランナーで広がる性質のため、思ってもみなかった方向へ広がってしまうことがあります。はみ出した芝生によって景観が損なわれるのは残念ですよね。そこで行いたいのが芝生の管理のひとつであるエッジングです。これははみ出した芝生を鋭利なターフカッターで切り揃える作業になります。使い勝手の良い道具がいろいろありますので、試してみてはいかがでしょうか。
ランナーの侵入を防ぐストッパー
ストッパーの種類を使い分けて
エッジングをしないですませる方法として、あらかじめ土と芝生との境目に、ストッパーとなる板を入れておく方法があります。これは、レンガの花壇と芝生との境目に差し込むといったやり方も効果的で、芝生のランナーが花壇の中に侵入してくるのを防いでくれます。ストッパーには板状のものやロール状のものがありますので、使いたい長さに合わせて選ぶとよいでしょう。
土のストッパー グリーン(20枚入) 30514
参考価格: 2,160円
芝生の健康を促すローンパンチ
芝生にも息抜きを
何年も同じ状態で芝生を放っておくと、根が詰まり、芝生も呼吸ができなくなってしまいます。そこで、ローンパンチを使って芝生を小さくくりぬいて穴を開け、通気性をよくしてあげましょう。ローンパンチで穴の開いた箇所に目土を入れて完了です。土の部分に新しい芝生の根が伸びてきて、芝生の活性化につながります。
雑草の駆除
芝生に侵入する主な雑草
芝生に紛れ込むスズメノカタビラ
芝生を育てたことがある方にとって、雑草の中でもスズメノカタビラは最大の敵といえるでしょう。イネ科の植物ということもあり、一見芝生と見間違えそうな外見ですが、見分け方としては、よく見るとランナーではなく一株として成長しているので違いが分かると思います。放置すると確実に芝生の方がやられてしまいますから駆除が必要です。駆除の際は種を落さないように気を付けましょう。
早期除去が好ましいメヒシバ
スズメノカタビラ同様イネ科の植物なため、自然に芝生に溶け込んでしまいます。小さいうちはさほど気にならないのですが、しばらくして育ってくると、横に茎を這わせるように分岐して、かなり目立つようになります。草取りの時間がない時は、開く前の花穂だけでも先に摘み取ってしまいましょう。種がこぼれると翌年が大変なことになります。
メヒシバのグレードアップ版オヒシバ
メヒシバ(雌日芝)に対してのオヒシバ(雄日芝)です。違いはオヒシバの方が全体的にごつい感じなところでしょうか。イネ科で性質はメヒシバとほぼ同じです。上記のスズメノカタビラ、メヒシバ、オヒシバと三種出揃ってしまったら、除草剤の出番かもしれません。除草剤は目的に合ったものを選びましょう。
引き抜く途中でちぎれてしまうウラジロチチコグサ
表側の緑に対して、葉の裏側だけが白いのが特徴のウラジロチチコグサ。葉も広く根元をつかみやすいので、ついそのまま引っ張りがちですが、全く抜けず、高確率でちぎれてしまいます。冬期でも、枯れた芝生の上にロゼット状で生えていて見つけやすいので、道具を使って小さいうちに早めに除去しましょう。
芝生に絡まるように生えるカタバミ
おなじみのカタバミは芝生にも生えてきます。土の上でしたら指先で根をたどればそれなりに抜けるのですが、芝生の中に生えているとなると抜くのは厄介です。というよりも根まで始末することはかなりむずかしいでしょう。黄色い花のあとにつぼみが膨らむのが分かると思います。種が弾ける前に除去しましょう。
物理的に除去する
自分の使いやすい道具が一番!
雑草は種類によって、根の浅いもの、深いものと特徴が違います。手で抜くことが困難であれば、道具を使った方が作業は効率よくすすめられます。100均にも草取り用のアイデアグッズが出ていますが、専用の道具のほかにもキッチン用のトングを使ったり、自分のやりやすい方法を見つけられるといいですね。
除草剤で枯らす
除草剤には効き目の早さが違う二種類がある
除草剤には、液体と顆粒剤の二種類があります。液体はすでに大きく成長してしまったものに、顆粒剤はこれから大きくなるのものに対してや、生えてこないように予防として使います。液体は即効性、顆粒剤は持続性に優れています。(ただ、どちらも植物が枯れるほどの毒性があるわけですから、小さいお子さんやペットがいるご家庭では、注意をして使用しましょう。)
アイリスオーヤマ 除草剤 速効除草剤 4L そのまま使える SJS-4L
参考価格: 1,166円
カダン 除草剤 粒タイプ オールキラー 3kg(約180坪《600㎡》分)
参考価格: 2,441円
内容量 | 400g:900g:2kg:3kg |
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成分 | カルブチレート:鉱物質微粉等 |
農林水産省登録 | 第20936号 |
まとめ
今回は日本芝で暖地型の野芝を中心にご説明してきました。北海道北部以外でしたら、野芝は全国どこでも育てられます。常緑性の寒冷地芝も魅力的ですが、栽培するのでしたら、まずは一番扱い易い野芝から挑戦されてみてはいかがでしょうか。美容院ではないですが、手入れや水やりをして芝生が伸びるにつれ、芝刈りをする日が待ち遠しくなりますよ。
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出典:BOTANICA