アジサイ(紫陽花)のドライフラワーとは
優しい色合いの花がいくつも集まり、とてもきれいに咲き誇るアジサイ。その美しい姿をドライフラワーにして、ずっとアジサイの花を楽しめる飾りにできたら素敵だと思いませんか?そんなアジサイをドライフラワーにする簡単な方法や、飾り方、アレンジ方法などをご紹介します。
アジサイ(紫陽花)の品種
アジサイは大きく分けて5つの品種があります。品種によって、アジサイの花の形や色もさまざまで魅力的なものばかりです。どのアジサイでもドライフラワーにすることができます。アジサイの代表的な品種は以下の通りです。
西洋アジサイ
花屋で売られているアジサイは、基本的には輸入されたアジサイが多く、主にニュージーランドやオランダから輸入されています。西洋アジサイは花の色が、白色、ピンク色、紫色、緑色などカラフルなものが多く、人気の品種です。
アナベル
アメリカ東部が原産地のアナベルという品種は、きれいな純白の花の色が人気のアジサイです。6月〜9月に出回るのですが、秋が近付くと花の色が白色から少し変化し、淡い緑色になる性質があります。1つの花で白色と淡い緑色が両方楽しめるので、好きな時期にドライフラワーにするのがおすすめです。
ミナヅキ
漢字で「水無月」と書かれるこの品種は、名前の通り旧暦で6月に咲くアジサイです。現在の暦では7月が開花時期で、花の色は白とライムグリーンを混ぜたような爽やかな色をしています。また、ミナヅキは縦に伸びる変わった房の形から、別名「ピラミッドアジサイ」とも呼ばれる品種です。
カシワバアジサイ
カシワバアジサイは名前に「カシワバ」と入っています。このカシワバは漢字で「柏葉」と書かれ、葉の形が柏の葉の形にそっくりなのが特徴です。カシワバアジサイの花の色は白色ですが、先端にいくにつれて緑色が混ざった色になります。5つ〜7つに別れた葉の形がめずらしいので、花と一緒にドライフラワーにするのもおすすめです。
秋色アジサイ
さまざまなアジサイの種類の中には、秋にかけて花色を変化させるものもあります。それらは「秋色アジサイ」という品種に分類されます。アンティークな深みのある色が多く、深いピンク色や、くすんだ青色になるのが特徴です。
アジサイ(紫陽花)のドライフラワーの作り方
アジサイをドライフラワーにする場合に、簡単な方法が3つあります。ハンキング法、ドライ・イン・ウォーター法、シリカゲル法の3つでどれも初心者でも簡単にドライフラワーにできるものばかりです。ドライフラワーにする3つのやり方を、それぞれ詳しくご紹介します。
作り方①ハンキング法
ハンキング法は材料もあまり必要とせず、ドライフラワーを作る3つのやり方の中でも、1番簡単なので人気があります。ハンキング法は自然にアジサイを乾燥させていく方法なので、雨の日は避け、すっきりと晴れる日が続くときに作り始めるのがおすすめです。
材料
ハンキング法に必要な材料は以下の通りです。
- アジサイ
- 麻紐
- ハサミ
手順
- ハサミを使い、アジサイを房から切り離し1本の状態にする
- 茎部分の上部を麻紐できつく縛る
- 風通しがよく、太陽の日が当たらない場所に逆さに吊るしておく
作り方②ドライ・イン・ウォーター法
ドライ・イン・ウォーター法は花瓶に少量の水を入れてアジサイを挿しておき、蒸発して乾燥するのを待つだけの方法です。水を入れ替える必要はありませんが、直射日光の当たる場所に置いておくと急激に水が蒸発するため、失敗してしまう恐れがあります。そのため、冷暗所に置いておくのがポイントです。
材料
ドライ・イン・ウォーター法に必要な材料は以下の通りです。
- アジサイ
- フラワーベース(花瓶でも可)
- ハサミ
手順
- フラワーベースに水を少量(1cmほど)入れる
- アジサイをハサミで数本の切り花にする
- フラワーベースに挿しておく
- 少量の水をアジサイが吸い取り、蒸発するのを待つ
作り方③シリカゲル法
シリカゲルを使う場合には粒の小さいシリカゲルを使うのがおすすめです。粉のようにサラサラのシリカゲルを使うと、花びらの細かなところまでシリカゲルが入り込み、きれいに仕上がります。シリカゲルを使用したドライフラワーを作る方法は以下の通りです。
材料
シリカゲル法に必要な材料は以下の通りです。
- アジサイ
- シリカゲル
- タッパ
- ハサミ
- スプーン
- ピンセット
手順
- タッパに3cmほどの厚さにシリカゲルを敷く
- ハサミを使い、アジサイを好みの大きさに切り分ける
- シリカゲルの上にアジサイ同士が重ならないように並べる
- スプーンを使い、シリカゲルをまんべんなくアジサイの上に優しく振りかける
- アジサイが隠れるまでシリカゲルをかける
- タッパに蓋をして、しっかりと密閉する
- 太陽の光が当たらない場所に1週間置いておく
- 取り出すときはタッパを傾けながらシリカゲルを落とし、ピンセットで取り出す
ボタニ子
続いて、アジサイ(紫陽花)のドライフラワーを作るポイントを解説
アジサイ(紫陽花)のドライフラワーを作るポイント
アジサイをドライフラワーにするときにはいくつかポイントがあります。少しの手間を加えるだけで、きれいなドライフラワーを作ることができるので、ぜひ参考にしてみてください。
ドライフラワーにする時期
アジサイのドライフラワーを作る時期は9月〜12月が適しています。アジサイといえば6月のイメージがありますが、この旬の時期は梅雨のため雨が多く、アジサイを乾燥させるのには向いていません。また、夏などの暑い時期はアジサイが蒸れたり、腐ったりするので注意が必要です。
アジサイ選び
6月が旬のアジサイですが、美しく咲いている状態のアジサイは内部にたっぷりと水分を含んだ、みずみずしいアジサイが多いのが特徴です。この状態でドライフラワーにしてしまうとカビが生えやすく、あまりおすすめできません。そのため、水分を含みすぎていないアジサイで、名前に「秋色」と付いているものがドライフラワーには向いています。
置き場所
ドライフラワーにするために早く乾かそうと、太陽の光がよく当たる窓辺にアジサイを吊るしたり干したりして、保管しようと思う人も多いと思います。しかし、太陽の光に当たりすぎてしまうとアジサイの花が色あせてしまい、美しいドライフラワーに仕上がりません。そのため、置き場所は冷暗所が一番適しています。
アジサイ(紫陽花)のドライフラワーの飾り方やアレンジ方法
ドライフラワーにしたアジサイは、きれいな色の花びらを生かし、さまざまな飾り方をすることで、美しいアジサイをさらに楽しむことができます。そんなアジサイのドライフラワーの飾り方や、ドライフラワーのアレンジ方法をいくつかご紹介します。
リース
アジサイのつるをリースの基盤として使用すると、アジサイだけで簡単にリースを作ることができます。つるは乾燥してしまうと折れてしまったり、上手に丸い形に形成できなかったりするので、柔らかいうちにリースの丸い形にしておきます。ドライフラワーにしたアジサイをグルーガンなどで貼り付ければ、かわいらしいリースの完成です。
花束
ドライフラワーにしたアジサイを花瓶やバスケットに入れるだけで、おしゃれなインテリアになります。水をあげる必要がないので、手入れの必要もありません。アジサイのきれいな花をいつまでも楽しむことができるおすすめの飾り方です。
レジンアクセサリー
レジンを使うと、簡単に髪飾りやネックレスなどのアクセサリーを作ることができます。レジン型にレジン液を垂らし、適当な大きさに切ったアジサイの花びらを入れて乾燥させれば完成です。アジサイの色に合わせ、レジン液に色をつけると、さらに素敵に仕上がります。
まとめ
アジサイの品種や、アジサイをドライフラワーにする方法をご紹介しました。ドライフラワーにしたアジサイはリースやレジンアクセサリーなど、さまざまなものに利用できます。他のドライフラワーと一緒に、フラワーボックスにするのも素敵ですよね。ぜひ、きれいなアジサイが長く楽しめるアジサイのドライフラワーを、作ってみてはいかがでしょうか?
出典:写真AC