インテリアに合わせた植木鉢の選び方
この章では、一般的な4種類のお部屋のスタイルと、それに合う植木鉢のタイプをご紹介します。
モダンスタイル
モダンとは「近代的な」という意味があります。インテリアの面から見れば、華美な装飾をなくしたすっきりしたデザインと、ガラスや金属など無機質な素材の家具を使っているのが特徴です。また、このモダンスタイルにはシックモダン、シンプルモダン、和モダン、ナチュラルモダンなど細かく分けることもできます。
モダンスタイルに合う植木鉢は?
さて、どんな鉢が似合うのかというと、装飾のない陶器や合成樹脂の鉢がいいでしょう。色はモノトーンカラーである黒・白はもとより、グレー、ダークブラウン、アイボリーもおすすめです。かっこよく締めるなら、金属製のシルバー系もモダンスタイルに似合います。
ナチュラルスタイル
シンプルな色合いと、自然素材を使うことで「自然のぬくもりを感じる空間」を作り出すのが、ナチュラルスタイルです。コントラストの強い色やビビッドカラーは使わず、淡いクリーム系や木材の色であるライトブラウン、グリーンなどがメインのカラーとなります。
ナチュラルスタイルに合う植木鉢は?
自然のぬくもりを感じられるように鉢もパステルカラーのグリーンや、白の陶器や素焼き鉢。天然素材の籐編みや木製の鉢カバー鉢などを選ぶとインテリアによく馴染みます。また、マリメッコ柄で有名な北欧スタイルはナチュラルスタイルに通ずるものがあるので、同じ感覚で選ぶと失敗しませんよ。
アンティークスタイル
古美術品や骨董品のことをアンティークと言いますが、本物はなかなか手軽に購入できないですよね。そこで一般的には、味のある経年劣化を表現するためにダメージ加工を施した家具や、深みのある色で重厚感を出した家具を揃えることでアンティーク調のインテリアにします。
アンティークスタイルに合う植木鉢は?
シックな雰囲気になるので、ダークブラウンやアイボリーがメインのカラーとなります。鉢もアンティーク調を意識すると合わせやすく、セメント製やテラコッタ、天然素材の鉢カバーも似合います。
アメリカンスタイル
金属やタイルなどの無機質なものと、木材やレザーといった異素材を組み合わせたヴィンテージインテリアでまとめたものを、アメリカンスタイルと言います。このスタイルはなかなかにセンスが問われるのですが、鉢選びに関しては、ポイントを押さえれば難しくはありません。
アメリカンスタイルに合う植木鉢は?
セメント製やブリキ製といった工業をイメージさせる素材や、プランター、籐や木材などの天然素材の鉢カバーも相性がいいです。
家具に合わせる選び方もアリ
ここまで様々なスタイルに合う鉢を紹介してきましたが、家具を買う時、最初から「〇〇スタイルで揃える!」と意気込んで買うことって意外と少ないですよね。そんな場合は、メインの家具に合わせて鉢を選びます。
メインの家具と同色系の植木鉢を選ぶ
例えば、リビングならソファーやテーブル、子供部屋ならタンスやベッドがメインの家具になるでしょうか?そのメインの家具と同系色を選べば、しっかりと部屋に馴染みます。少し遊び心を出すなら、反対の色(ブラウンならブルーやブルーグリーンが反対の色)を差し色として選ぶと格段におしゃれになるでしょう。
植木鉢のサイズの選び方
ここまでくれば、オシャレな植木鉢を手に入れるまであと少しです。次は容器の大きさを選びましょう。サイズの選び方は、大まかにいうとこのようになります。
- 観葉植物が植えられている鉢のサイズを知る
- 鉢カバーの場合、受け皿または防水インナーポットのサイズを知る
- 購入する植木鉢、または鉢カバーのサイズを決める
「○号(寸)×3cm=直径・高さ○○cm」で実サイズが分かる
植木鉢のサイズの呼び方は「号」や「寸」と、ちょっと変わっていますよね。これは昔の名残が続いているためで、日本古来の長さの単位をメートル法に切り替えるとき、鉢は「寸」の呼び方が浸透しすぎていたので、「寸」を「号」と言い換えることで混乱を回避した経緯があります。
1寸=3cm
さて、サイズの単位の秘密が分かると、実際の大きさは簡単な計算で出せるようになります。”1寸=3cm”なので、例えば5号鉢の実際の直径を知りたければ、”5号×3cm=直径15cm”となって、直径15cmの大きさの鉢であることが分かります。さらに、植木鉢の直径と高さは同じなので、5号鉢の高さも15cmとなります。
購入する植物の大きさから鉢のサイズを知る
販売されている観葉植物が植えられている鉢のサイズは、どうしたら分かるのでしょう?ホームセンターやネット通販などであれば、値段と一緒に「○号鉢」「○号」と書かれていることが多いのですが、分からない場合もあります。そんなときは店員さんに聞く…も、アリですが、実は植物の大きさから、大体のサイズが分かります。
大きいサイズの植物(約130cm~180cm)
背丈が約130cm~180cmの大きな観葉植物なら、9号または10号鉢になります。鉢カバーなどを選ぶときは、内寸が36cmの12号以上のものがいいでしょう。
中間サイズの植物(約40cm~130cm)
背丈が約40cm~130cmの中間サイズなら、6号~8号の鉢に植えています。この場合は、内寸が21cm~27cmに当たる7~9号の鉢カバーを選びましょう。
小さいサイズの植物(約10cm~40cm)
背丈が約10cm~40cmの観葉植物は、3号~5号の育苗ポットなどになります。内寸が12cm~18cmである4~6号鉢が合います。
受け皿・防水インナーポットの選び方
鉢底に敷くことになる受け皿のサイズは、鉢の直径と受け皿の直径を合わせるようにします。鉢底に合わせると水受けとしては機能しますが、鉢とのバランスが悪くなってオシャレから遠のいてしまいます。防水インナーポットは直径28cmから売られていることが多いのですが、とても柔らかい素材で作られているので、鉢カバーの大きさが多少小さくても押し込むことができますよ。
植木鉢、鉢カバーのサイズの選び方
植木鉢と鉢カバー両方にいえることですが、育てる植物の管理を考えると一回りから二回り大きいサイズを選ぶといいでしょう。鉢植えにするならサイズアップすることで根詰まりを解消できますし、鉢カバーなら鉢を出し入れする隙間があると作業しやすいですよ。
まとめ
意外と奥の深い鉢選びですが、まずはどんな鉢が欲しいのかイメージしてみましょう。ナチュラルな素焼き、モダンな室内にピッタリの陶器、意外と使い勝手のいいプランターなどいろいろありましたよね。ポイントさえ押さえれば屋外・室内を問わず失敗することはありません。あなたのライフスタイルに合った素敵な鉢を、是非見つけてくださいね。
さいごのページでは鉢のサイズの選び方を紹介するよ!