レースフラワーは、名前のとおりレースのように繊細な花を咲かせる一年草です。開花時期は5月〜6月ですが、レースフラワーは水もちがよいため切り花が1年中流通しています。
園芸部類 | 草花 |
形態 | 一年草 |
樹高・草丈 | 30cm〜200cm |
花の色 | 白、ピンク |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 普通 |
特性・用途 | 開花時期が長い、寄せ植え |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
レースフラワーは、5月〜6月にかけて白色やピンク色の小花を次々と咲かせてくれる植物です。3mm〜5mmほどの小花が10個ほど集まって花序をつくります。清楚で優しい雰囲気の花を咲かせるレースフラワーはほかの植物との相性がよく、切り花やフラワーアレンジメントの材料としても人気の植物です。
レースフラワーは小さな花がいつくも集まり、レースのように豪華な見た目が楽しめるため「レースフラワー」と名付けられました。また、猛毒をもつ「毒芹(ドクゼリ)」に草姿が似ているため「毒芹擬き(ドクゼリモドキ)」という別名もついています。
ホワイトレースフラワーは、5mmほどの小さな白色の花を咲かせる品種です。ホワイトレースフラワーの咲き姿は「かすみ草」に似ており、花壇の寄せ植えや贈り物にも利用されています。
ピンクレースフラワーは、名前のとおりピンク色のかわいらしい花を咲かせる品種です。濃いピンク色の花を咲かせる「ラブリー・ピンク」や、淡い色合いの「パール・ピンク」があります。
植え付け時期 | 10月〜11月 |
種まきの時期 | 9月〜10月 |
追肥の時期 | 4月、11月 |
剪定の時期 | 6月〜7月 |
花が咲く時期/開花時期 | 5月〜6月 |
レースフラワーは地植えでも鉢植えでも育てられます。地植えで花壇の寄せ植えにする場合は、草丈が200cmほどまで大きく成長するため、ほかの花の背景として植え付けるのがおすすめです。プランターや鉢植えにする場合は、株が横に大きく広がるため、株間を15cm〜20cmほどあけて植え付けてください。
レースフラワーは、日当たりと風通しのよい場所で管理しましょう。日当たりの悪い場所で育てると茎だけが間延びして、花付きが悪くなってしまいます。夏場の直射日光に長く当てると、葉焼けを起こして枯れる恐れがあるので注意が必要です。地植えの場合は寒冷紗で50%ほど遮光し、鉢植えの場合は鉢ごと軒下や木の陰に移動させてください。
レースフラワーは排水性の高い用土を使用して育ててください。市販されている「草花用培養土」を使用しても構いません。自分で配合する場合は、赤玉土と腐葉土を混ぜ込んだ用土を使用します。地植えにする場所の水はけが悪いようならば、腐葉土をたっぷりと混ぜ込んでから植え付けましょう。
レースフラワーを地植えで育てている場合は、降雨のみで十分なため水やりの必要はありません。しかし、雨が全く降らずに地面が乾燥しすぎているようならば、様子をみながら水を与えてください。鉢植えの場合は、土の表面が乾ききってから水やりをします。レースフラワーは多湿が苦手なため、やや乾燥気味に管理するのがポイントです。
レースフラワーは肥料を与えなくても育ちます。しかし、成長が滞っているようならば、4月と11月に、規定の分量よりも薄めた液体肥料を1月に1回だけ与えてください。肥料の与えすぎは、肥料やけの原因になってしまうので注意しましょう。
アブラムシは集団で寄生する性質があり、年間を通して発生しやすい害虫です。レースフラワーの成長に必要な栄養分を吸汁してしまうため、発見したらすぐに殺虫剤を散布して駆除してください。光り物が苦手なため、レースフラワーの周りに園芸用のシルバーテープを張り巡らせておくと予防ができます。
灰色カビ病は、名前のとおりカビが原因で発生する病気です。感染した部分が灰色の楕円形状に変色するのが特徴で、腐敗が進むと悪臭を放つようになります。感染した部分は薬剤を散布しても治せないので、他の部分への感染を防ぐためにも、早めに切り取って処分してください。
レースフラワーをポット苗の状態で購入する場合は、株元まで葉が密に生えており、花芽がたくさんついている苗を選びましょう。葉が黄色く変色していたり、病害虫被害を受けている苗は避けてください。
レースフラワーは放任で育てると縦にも横にも大きく成長するため、適度に剪定を行いながら育てましょう。レースフラワーの剪定は6月〜8月にかけて行います。花が終わった部分や、葉が込み入っている部分を剪定して、草姿を整えてください。
レースフラワーは花後に種子をつけるため、種子から種を採取して増やしていきましょう。種を採取する場合は花後に剪定を行わず、立ち枯れるまでそのまま育てます。完全に黒く立ち枯れたら花茎から切り取り、軽く振って種を取り出してください。種まきに適した時期は9月〜10月のため、それまでは種を新聞紙に包み風通しのよい日陰で管理します。
出典:写真AC