デザートローズはカランコエの仲間で、アフリカ南部が原産の多肉植物です。秋~冬にかけて葉が赤く染まる姿が特徴的で、冬の鉢植えとして人気があります。育てるための手間が少なく初心者向けの植物です。
園芸部類 | 多肉植物 |
形態 | 多年草 |
樹高・草丈 | 5~10cm(最大で50cm程度) |
花の色 | 白 |
耐寒性 | やや強い |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 初心者向け、常緑性がある |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
デザートローズは葉の表面に白い粉がついていて、それは強い日差しから身を守るためです。春~夏の間は青々しく、冬の寒さにあたると徐々に赤く色づいていきます。花は白またはクリーム色で、冬~春に開花時期を迎えます。
アフリカ南部の乾燥した冬の大地に、デザートローズが赤く色づく姿がバラに見えることに由来します。また日本名の「唐印」という漢字は、カランコエの「カラ」に由来するといわれています。
デザートローズの成長期は4~11月頃です。12~3月頃は休眠期にあたり、枯れることはありませんが成長が止まります。気温があがりはじめると花がつき、再び成長期を迎えます。
クイーンローズは、ピンクや赤などの鮮やかな花が特徴的なカランコエの一種です。開花期間が1か月以上と長く、バラに似た八重咲の花が楽しめます。
ベニベンケイは園芸品種が多く出回っており、ピンクやオレンジなどがあります。日の当たり方をコントロールすることで、1年中開花させられます。ベニベンケイという名前は、たくましい特性から「弁慶」の意味でつけられました。
デザートローズは、鉢植えで管理するのがおすすめです。暑さや寒さには強いですが、霜にあたると枯れる可能性があるため、地植えは避けたほうがよいでしょう。デザートローズは寄せ植えでも楽しめます。寄せ植えの場合は、同じように夏に成長期を迎えるサボテンなどを選ぶのがおすすめです。
デザートローズは、日当たりがよい環境を好みます。夏の強い日差しにも負けず、乾燥した日が続いても枯れる心配はないでしょう。一方で雨による過湿が苦手なので、とくに梅雨時期は軒下など雨に濡れない場所で管理します。秋を過ぎた頃から室内へ取り込み、管理すると上手に冬越しできます。室内で管理するときは、よく日が当たる場所に置いてください。
デザートローズの栽培には、多肉植物用の用土が便利です。購入してきたデザートローズを手持ちの植木鉢に移し替えるときは、根をしっかり乾燥させてから植え付けましょう。
水やりは、土の表面がカラカラに乾いてきたらたっぷり与えます。乾燥に強いので、うっかり忘れてしまってもすぐに枯れることはありません。過湿により根腐れを起こす可能性があるため、水のやり過ぎは禁物です。受け皿にも水がたまらないように注意してください。
デザートローズに与える肥料は、液体タイプか緩効性の化学肥料がおすすめです。デザートローズは肥料がなくてもよく育ちます。生育に不安があるときに、春また秋に少量与えるくらいでよいでしょう。
デザートローズは害虫に強い特徴を持っていますが、日当たりや風通しが悪く、ほこりっぽいところで栽培しているとカイガラムシがつくことがあります。放っておくとすす病を引き起こす可能性があるので、早めに退治して栽培環境を見直しましょう。
デザートローズは病気の心配はありませんが、カイガラムシが原因のすす病に気をつけましょう。また水分量が多いと、根腐れを起こす可能性があります。軒下で管理を行うなど雨対策に加えて、水の与え方にも気をつけてください。
デザートローズの苗は、傷がついていないものを選びます。傷がついていると、そこから菌が繁殖する可能性があるためです。葉に張りがあり、色鮮やかかどうかもチェックするとよいですよ。
植え替えは根づまりを防ぐためにも2~3年に1回、3~5月に行います。多肉植物用の用土のほかに、大粒の赤玉土を用意しましょう。あらかじめ、根をしっかり乾燥させてから作業してください。鉢底に穴が空いていない容器でも栽培できます。その場合も手順は同じですが、鉢底ネットは必要ありません。
枯れた花にも栄養がいってしまうため、開花後は適宜花を摘み取ります。花を摘み取った後は、長く伸びた茎を葉の上で剪定しましょう。新しい芽がつきやすくなり、またコンパクトに仕立てられますよ。
休眠期にあたる12~3月頃は、極力水やりを控えて管理をします。冬の冷気にあたると葉がきれいに色づきやすくなりますが、霜にあたらないように気をつけてください。天気のよい日に数時間、外気に触れる機会をつくるとよいでしょう。
葉を茎から剪定したら、数日置いておいて切り口をしっかり乾燥させます。その後、多肉植物用の用土またはパーライトに軽く挿して、根が出るのを待ちましょう。
株分けはナイフなどで切り分けて、切り口をしっかり乾燥させてから「植え替え」の手順で移植させます。葉挿しに比べると失敗が少なく、初心者にも挑戦しやすい増やし方です。