園芸部類 | 庭木・花木・観葉植物 |
形態 | 低木 |
樹高・草丈 | 10〜30cm |
花の色 | 白・ピンク |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 常緑性・カラーリーフ・グラウンドカバー・日陰で育つ |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
ヤブコウジは晩秋に赤い実をつけることで知られる常緑の低木です。万葉集では山橘(ヤマタチバナ)というよびかたで詠まれており、日本で古くから自生していました。和風庭園や盆栽などでよく用いられます。半日陰で育ち草丈が10〜30cmと大きく育たないため下草としても重宝されています。
ヤブコウジは品評会がおこなわれるほど品種改良が盛んにおこなわれています。一年中葉が枯れない常緑を楽しむため、葉に特徴のあるものが多くあります。好みでいろいろなものと組み合わせて赤い実とのコントラストを楽しみましょう。
ヤブコウジ ルージュストーン
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普通のヤブコウジより大きな赤い実をつけます。つやのある緑色の葉がとてもきれいです。実は11~2月頃まで楽しめます。
ビロードヤブコウジ
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茎、葉が細い毛で覆われた、赤紫色のビロードのような質感の姿が美しいヤブコウジです。
植え付け時期 | 2月〜4月、9月〜11月 |
肥料の時期 | 2月、7月 |
結実の時期 | 10月〜2月 |
剪定の時期 | 3月〜4月 |
花が咲く時期/開花時期 | 7月〜8月頃 |
ヤブコウジは丈夫な植物のため一年中植え付け可能ですが、2月〜4月と9月〜11月の時期が植え付けに適した時期です。
ヤブコウジはあまり大きくならないため、鉢植えでも地植えでもどちらでも栽培可能です。
ヤブコウジは室内での栽培には適していません。栽培するときは屋外を選びましょう。日本で自生する植物なので夏は適度に暑く、冬は適度に寒さにあたるような環境がベターです。
ヤブコウジは半日陰〜日陰を好みます。直射日光に強く当たると葉が焼けて枯れてしまいます。しかし日光があまりにも当たらないと花つき、実つきも悪くなってしまいます。適度に日光が当たる場所で育てることがポイントです。鉢植えの場合、季節によって置き場所を変えて日当たりの調節をしてもよいでしょう。
ヤブコウジは、適度に湿り気のある状態を好みます。しかし根腐れすることがあるため、用土は水はけがよく、適度な湿り具合を保てるものが適しています。小粒の赤玉土3:腐葉土1を混ぜたものなどを使いましょう。
植えている土の表面が乾いたらたっぷり水やりします。極度に乾燥しないように気をつけます。植え付け、植え替え後はしばらく乾燥させないように管理しましょう。
ヤブコウジは年2回(2月と7月)緩効性の肥料を与えます。成長期の前と花芽のできはじめる時期です。
ヤブコウジは害虫の被害はあまりありませんが、アブラムシ、ハマキムシの被害をうけることがあります。見つけたら早めに対処しましょう。
ヤブコウジは、病気にかかることがほとんどありません。
花後の管理は特別にすることはありません。花後に実ができます。
ヤブコウジを種から育てる場合、晩秋から冬にかけて熟した実の中にある種を取り出して、水洗い後すぐにまきます。用土は小粒の赤玉土などを使い、乾かさないように屋外の日陰で管理します。発芽は春頃です。
ヤブコウジの苗を購入するときは、葉と葉の間が間延びしていないかよくチェックしましょう。
ヤマコウジは成長が遅いですが、鉢植えの場合、適宜植え替えが必要です。地下茎で増える植物のため、古い株の根を取り除いて同じサイズの鉢に植え替えるとよいでしょう。大きく育てたい場合はそのままひと回り大きいサイズの鉢に植え替えます。
ヤブコウジは成長が遅いため、頻繁に剪定の必要はありません。しかし何年もそのままにしていると下葉が枯れ落ちて、間延びして樹形が乱れます。株元から5cmくらいの高さで刈り込むと、秋には枝が増えて葉が繁るでしょう。枯れた枝も切り落としておきます。3月〜4月が剪定の適期です。夏〜冬にかけては花が咲いて実がつく時期で、剪定に適しません。
夏は、ヤブコウジの花が咲く時期です。日が当たりすぎない場所で、乾燥しすぎないように気をつけます。
ヤブコウジの耐寒性であれば、特に気をつけることはありません。
ヤブコウジの増やし方は挿し木が適しています。剪定で切り落とした枝をすぐに挿し木するとよいでしょう。
出典:写真AC