アーティチョークは「朝鮮薊(チョウセンアザミ)」とも呼ばれている多年草です。若いつぼみは食用に利用されており、開花時期には紫色や青紫色の花を咲かせます。
園芸部類 | 野菜、ハーブ |
形態 | 多年草 |
樹高・草丈 | 50cm〜250cm |
花の色 | 紫、青紫 |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | やや弱い |
特性・用途 | つぼみが食用にできる、ハーブティー |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
アーティチョークは、野生のアザミを品種改良して作られた野菜のため、見た目がアザミによく似ているのが特徴です。つぼみ部分をレモンなどと一緒に茹でると、芋のような食感が楽しめます。また、葉の部分を乾燥させてハーブティーとして味わうのもおすすめです。
植え付け時期 | 6月〜7月 |
種まきの時期 | 3月〜4月、9月〜10月 |
肥料の時期 | 5月〜6月 |
収穫の時期 | 6月〜7月 |
花が咲く時期/開花時期 | 6月〜9月 |
アーティチョークは、地植えでも鉢植えでも育てられます。地植えで育てる場合は、縦にも横にも大きく成長するため、十分なスペースを確保して植え付けていきましょう。鉢植えの場合は、背が高く成長すると鉢が倒れてしまう可能性があります。そのため、プラスチック製ではなく、重みのある鉢を使用するのがおすすめです。
アーティチョークは、日当たりと風通しのよい場所で管理しましょう。日光のまったく当たらない場所で育てると、茎だけが間延びして花つきが悪くなります。また、葉が多く茂るため、風通しが悪いと病害虫被害を受けて枯れる恐れがあるので注意しましょう。
アーティチョークは、排水性の高い用土で育てましょう。市販されている「草花用培養土」や「野菜用培養土」「ハーブ専用培養土」を使用してもかまいません。自分で配合する場合は、赤玉土と腐葉土を混ぜ込んだ用土を使用してください。地植えにする場所が粘土質の場合は、川砂をすき込んでから植え付けるのがポイントです。
地植えでアーティチョークを育てている場合は、降雨のみで十分です。鉢植えの場合は、土の表面が乾燥してから水やりをします。多湿を嫌うため、水を与えすぎると根腐れを起こし枯れる場合があるので、やや乾燥気味に管理しましょう。
アーティチョークは5月〜6月の育成期に、2週間に1回の割合で液体肥料を与えながら育てましょう。肥料不足を起こすと、食用にできるつぼみが大きく育たず、可食部が少なくなってしまいます。
葉が黄色く変色する原因は?
アーティチョークを育てていて、葉が黄色く変色する場合は、肥料やけを起こしている恐れがあります。つぼみを食用とせず、花だけを観賞用として育てる場合は、無肥料でも問題ありません。葉が黄色く変色した場合は、肥料の量を減らして様子をみてください。
アブラムシは、年間をとおして発生しやすい害虫です。アーティチョークの葉や茎に寄生し、栄養分を吸汁しながら成長します。アブラムシの数が少ない場合は、ガムテープなどに貼り付けて駆除しますが、大量発生した場合は、殺虫剤を散布して駆除しましょう。
灰色カビ病は、梅雨時期など湿度の高い環境で育てていると発生しやすい病気です。感染した部分が灰色の楕円形状に変色するのが特徴で、放っておくと腐敗が始まり悪臭を放つようになります。感染した部分は薬剤を散布しても治せないので、ほかの部分への感染を防ぐためにも、早めに切り取って処分してください。
アーティチョークをポット苗の状態で購入する場合は、葉が株元までしっかりと生えており、花芽のたくさんついている苗を選びます。葉の裏側までチェックして、病害虫被害を受けていない苗を購入してください。
アーティチョークは移植を嫌うため、基本的に植え替えは行いません。しかし、鉢植えの場合は、根詰まりを防ぐために、2年〜3年に1回は植え替えが必要です。根を傷つけると、枯れたり根付かなかったりするので、植え替えは丁寧に行ってください。
アーティチョークは9月〜10月にかけて、花後に花がら摘みをかねて、剪定を行いながら管理します。花後の花がらを花茎から切り取ったり、茎が伸びすぎている部分を切り戻したりして、草姿を整えていきましょう。
アーティチョークは、秋の終わりごろから葉が落ちるようになります。落葉は休眠期に入る合図のため、葉が少なくなってきたら水やりを控えめに行いましょう。耐寒性が強く、地植えでも冬越しできますが、雪や霜に当たると株が弱って枯れ込んできます。寒冷地の場合は、マルチングをしてから冬越しさせましょう。
9月〜10月に株分けで増やしていきましょう。大きく育っている株を選び、親株から子株を切り離していきます。親株から出ている太い茎にはトゲが生えているので、取り扱いには十分注意してください。完全に根付くまでは、風通しのよい日陰で管理しましょう。